○あれを買おう!
「ふんふふふーん~♪」
私は鼻歌を歌いながら車に揺られていた。
「少しは落ち着いたら?」
前の助手席からお母さんの声がかかる。だってこの状況でおちついてられるか~。
だってうれしっくてったまらないんだもん。
私は遂に買うことが許されたのだ!あの大学生の必需品を!そうスマートフォンを。
高校時代クラスメイト31人中29人が所持していた憧れの機械。ずーーっとほしくってでもガラケーとの値段の差でダメだといわれ続けたスマートフォンを遂に手に入れることができるのだ!
この日のためにほしい機種。契約会社。契約内容。月々の価格などをパワーポイントでまとめて親に提出することでようやく許可が出たのだ。お金は私のバイト代から出るのが少し残念ですがまあそんなささいなことはどうでもよいのです。
「だってようやくなんだよー」
大学生になってサークルや部活などの連絡はSNSのライムでくることが多くアイポッタじゃあ不便だと感じていたのだ。
「そんなにはしゃいで。また忘れ物してないでしょうね」
「大丈夫だよー。銀行のカードに印鑑。生徒手帳も持ったし・・ほら!」
問題なし!持ち物もちゃんと調べたし。
☆
「てなわけで携帯屋さん到着!」
開店と同時につくようにしたのでまだ店内はガラガラだった。
まずは定員さんを捕まえて話をすることに。
「すいませんこの会社の○○という機種がほしいのですが」
「新規のご加入でしょうか?」
以前は母の契約したガラケーを使っていたので新規登録だ。
「はい!」
淡々と話しが進んでいくととある問題点が浮上した。
「この契約ですと一括払いなら大丈夫なのですが分割払いとなるとクレジットカードが必要となります」
なん・・ですと・・。
「あのークレジットカード持っていないのですが」
「でしたらしたの階で即日発行可能ですのでお先にクレジットカードを作成なさったらいかがでしょうか」
なるほど!あの会社のクレジットカードなら年会費も初期費用もいらなかったはず!
「わかりました。作ってきます!」
クレジットカードの案内所に行くとちょうど待っている人がいなかったのですぐに話を聞くことができたのだが・・
「クレジットカードの作成には免許証かパスポートが必要です」
なん・・だって・・
「あ、あのぉ。学生証じゃだめですか?写真付いてますし」
「免許証かパスポートのみです」
あう・・・
しかたない取りに帰りますか。
パスポートを取りに家に帰るとちょうどお昼時になったので家でお昼を食べてから再びクレジットカードをつくりに行った。高校での修学旅行が海外だったのでパスポートは持っていました。やったね!
「クレジットカードくださーい」
ってなわけで必要書類を記入して。
「カードの発行に1時間ほどお時間をいただきますので」
「はい!了解です」
部活でスーツを使うのでそれでも見てこようかな。
~1時間後~
「クレジットカードできましたか?」
クレジットカード案内所に戻ってきた私はもうすぐ手に入るスマフォにわくわくしていた。
この後不運の連鎖が続くとも知らずに・・
「申し訳ありません。審査の必要がありますので2週間ほどお時間をいただくことになりました・・」
え・・な・・んで。
「えーっと即日発行が可能だと聞いたのですが」
「2週間かかります」
理由を明確には教えてもらえなかった。
たぶん在居年数が1か月とかが原因だと思う・・引っ越したばっかだからね~。
「ううー。最初契約時だけお父様のクレジットカードでして2週間後私のに帰るってことじゃダメ?」
今の気持ちを抑えられない!すぐにほしいのだ!
しばらく考え込んだ後お父様はこういった。
「・・・仕方がないな最初だけな。お金はちゃんともらうからな」
やった!
私は再び朝行った携帯ショップへ行った。
「携帯ください!」
店員さんはこういったのだ。
「申し訳ありません。その機種は先ほど売れてしまいました」
「・・・」
読んでいただきありがとうございます。
実話です・・実話なんです・・・・
どの程度会社名や商品名を出していいのかがわからず読みにくい形になってしまいました。申し訳ないです。