第12話 ◆・・・ 束の間の一時 ・・・◆
シャルフィへの帰国は、その晩も遅くの頃。
ティアリスの姿は主を今だけ離れると、女王が私生活を営む部屋に設けられたサロンへ移していた。
今宵の主は、女王と寝所を共にしている。
まぁ、親子であれば構わないだろう。
サロンにはこれを催したユミナを始め。
ティアリスを含めた神と呼ばれる者達が勢揃いしていた。
「ティア。それからミーミルとレーヴァテインも。先ずはご苦労様でした」
コルキナが用意した紅茶は、注がれた白磁のカップを片手に、今もソファーに腰を下ろして寛ぐと自然、穏やかな面持ちで労いの声を掛けたユミナへ。
卓を挟んで向かい合う側の椅子へ腰かけた三人とも無言で頷くと、ただ表情は同じくらい穏やかだった。
「貴女達がアスランと行動を共にしている間。予定通り此方も調べを行ってきました。そこで、結論から言えば。サザーランド公国にはウロボロスの痕跡を示す何がしかは在りませんでした」
女王のサザーランド公国訪問は、警護にアスランが就いたことで、故にティアリス達は必然して同行している。
そこへ自らも赴くと。
この時の酷く恐れた面持ちの女王へ有無を言わせなかったユミナは、しかし、遊興目的で同行した訳ではない。
ユミナは自ら足を運んで、そして、ウロボロスの気配を探っていた。
主にはコルナとコルキナが手分けをしての調査の最中。
アスランがアヅチを離れた後は、自らが警護として女王を背後から監視していた。
「姉様。マイロードと賊の討伐に赴く中で、此方でも付近は探りましたが。少なくともカグツチの街からは痕跡を確認出来ませんでした」
ティアリスの声も向けられる視線も。
受けるユミナは既に聞いている。
アスランが公都へ到着した後で、この辺りまでは互いの意思疎通で概ねは把握済みだった。
「既に分かっている事ですが、シャルフィ王国内にはヴァルバースの襲撃以降。ウロボロスの痕跡は見受けられません。ただ、奴らは必ずどこかに潜んでいる筈。これも間違いありません」
サロンはオレンジ色の薄明かりを灯す中、ユミナが発した警戒を抱かせる声へ。
ティアリス達は、これも無言で頷きを返した。
「近い内には、それで今度はローランディア王国へと向かいますが。サザーランドと同様、私はコールブランドと共に痕跡を探ります」
「分かりました。マイロードの方はお任せください」
「頼みましたよ。ウロボロスがアスランを狙うのであれば、それを"餌″に痕跡を辿ることも出来ます。ですが、だからこそ。ティアと二人にはアスランをしっかり守って貰わなくてはなりません」
普段は何かと水と油の二人が、この一言には揃って大きく頷いた。
ウロボロスが何かを企んでいる。
これは懸念ではなく、証拠は無くとも確信がある。
かつては対峙した存在だけに、此処は居並ぶ面々が今更確認せずとも分かり切っていた。
王国内では探索の手を尽くした以上。
それが理由で国外への探索へ着手した今。
とは言え、地図で見る以上に現実は広大なのである。
季節は今年も暖かな春を迎えたが。
目に映らない不穏は、その厚みを増しているようにしか感じられなかった。
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「ねぇ、カーラさん。これは少し溜め過ぎていたんじゃないかしら」
執務室では、今もこうしてペンを手に取る女王の明らかに棘を隠さないその声へ。
僅かに視線を起こした後は、レンズ越しの横目が内心で「お前はいい年してガキか」等とをカーラに抱かせた。
ムスッとした面持ちは今に始まった事でも無い。
空気をいっぱいに溜め込んだ頬を、これでもかとぷっくり膨らませると唇を尖らせる。
そこへ此方を睨む様な座らせた瞳は、言葉以上にストレスを物語っていた。
だが、滞在予定日数を大きく過ぎたことも事実。
今だけは宰相も鼻を鳴らすと、レンズ越しの横目は目尻を吊り上げていた。
「陛下が此方へ何の連絡も寄越さずに。ですが、事情は概ね把握しています。サザーランドの外交府からは迷惑を掛けたという旨で感謝と謝罪を頂きました」
「むぅ~。聞いていたなら処理できたはず。少なくとも、国璽は預けて行ったんだから」
「ええ、何かの時には代行をするようにと勅も頂きました」
「そうよ。私は遊びで滞在していたのではないのだから」
フンッと、拗ねた様な女王の態度も。
しかし、それすら嘲笑うかのような宰相の不敵さは、続く声が女王をビクッと震わせた。
「サザーランドの外交府からは、陛下の滞在中。そこでどのように・・・・詳細を私の方へも届けて頂きました。公王と狩りへ赴いたとか。遠乗りを満喫されたとか。手合わせを申し込まれて実力を披露した等と。当初の予定には盛り込まれていない手法での外交だったと見受けられましたが」
「え~っと・・・ね」
「それから、アスラン君を餌にして譲歩を勝ち取った・・・・とも見受けられる報告もありましたが」
「だから・・・・ね」
「結果的には此方の望む形で協力を得られた。これは事実ですが・・・・努力と功績は何方によるものなのか。色々と直に審問しなければならないかと・・・しかし、現状はこうして山積した仕事もございますし。次の外交スケジュールも迫っていますので。私としては成果だけを以って詳細は不問に付しても。陛下はどちらが宜しいでしょうか♪」
女王の反論は、弁明を待つまでも無かった。
脱兎の勢いで逃げるかのように。
女王が握るペン先は、普段からそれくらい速く走らせてくれれば助かるのにを、この時のカーラは怖くしか映らない微笑みの内に。
それは無意識に鼻でも笑わせたのである。
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サザーランド公国からシャルフィへ帰って来た翌日。
僕は普段と変わらない朝を過ごして、それから久しぶりに大学へも足を運んだ。
通う大学では、籍を置く政治学科で、一言でいえば政治を学ぶ。
でも、この言い方だと大雑把過ぎて、じゃあ何なのって事も言える。
政治とは、それを定めたり施行することによって先ずどんな影響が起きるのか。
此処は予測の部分だね。
後は、過去の歴史を紐解いて、同じような政策や制度が実際にどんな影響を与えたのか。
そういう部分も勉強します。
シャルフィは王政と言って、王様が一番強い権限を持って政治を行う国家です。
ローランディア王国やサザーランド公国も、シャルフィと殆ど変わらない王政を敷く国家ですね。
一方で、議会制民主主義という社会体制を持つ国家もあります。
こういう所では、政治を行う人達を議員と呼びます。
議会制民主主義の国では、選挙権を持つ国民が議員を選挙によって選びます。
つまり、国民が選んだ議員たちによって政治が行われるのです。
議会制度を持つ国家の一つで、大陸の東側を大きく占める東部自治合衆国ですが。
先ず最初に東部自治合衆国とは、リーベイア大陸の東側で、単純に南側を占める五十以上の自治州が集まって出来た連邦国家です。
合衆国の政治は、合衆国憲章が定めた範囲で所属する各自治州が独立した主権を持って自治を行う事を認めています。
そして、各自治州は選挙によって議員を選出すると、首都に在る中央議会へ派遣しています。
合衆国全体の政治は、この中央議会で行われる仕組みです。
ただし、大統領と呼ばれる国家代表について。
昔は中央議会で選ばれた議員が就任して来ましたが、近年は憲章を改定したことで議員ではない人が、これも合衆国内で行われる大統領選挙によって選ばれる仕組みになりました。
その合衆国とは異なる形式の議会制度を持つ国家。
大陸の西側を大きく占めるヘイムダル帝国は、皇帝を絶対の位置に置きながらも。
政治は皇帝が任命した政府代表と政府の他、選挙によって選ばれた議員によって行われています。
ヘイムダル帝国は、上院と下院の二院制を持つ国家です。
帝国もまた合衆国と完全ではありませんが近い形で、広大な国土は十以上の州に分けられています。
各州を統治するのは、これが皇帝との血筋関係を持つ門閥貴族です。
それを踏まえた上で。
上院議員=各州の統治者が任命出来る。
下院議員=各州ごとに国民が選挙によって選ぶ事が出来る。
上院の主な役割は、軍事や外交とされています。
下院の主な役割は、社会福祉や税制などとされています。
帝国政府は、皇帝が任命した政府代表者の他に、この代表者によって組織化されたものを指して言います。
位置付けとして。
最上位の皇帝から順に帝国政府が続くと、その下で上院と下院は原則、対等な位置関係にあります。
大学ではこういう事を学んでいるのですが。
現実は必ずしも定められた通りにはなっていない。
そういう実態も含めて、何故そうなっているのか。
では、どのようにすれば良いのか。
問題点や課題は、こういう事も政治学科では勉強します。
だけどね。
此処に居る学生さんたちは、みんな僕よりも一回り以上年上なんです。
そのせいか。
僕はいつも自分が浮いている感を抱くんです。
でも。
まぁ、エレン先生のアーツ授業と比べれば。
どうってことも無いんですけどね。
大学の授業は、午前中で終わりってことも無いのですが。
僕には午後から騎士団と鎮守府の仕事があるので。
後は、まだ6歳の僕の場合。
それが理由で大学の卒業に必要な単位は、十年くらいかけても全く問題ありません。
シルビア様もカーラさんも、そう言っていました。
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騎士団の方は、僕が居ない間。
代行のハンスさんの頬が少し痩せこけていました。
鎮守府の方も、バーダントさんが同じようにゲッソリしていました。
まぁ、二人揃ってカーラさんを特に苦手にしているからね。
書類仕事は、だから二人とも苦手にしているのは理解っているしさ。
マリューさんとイザークさんの二人は、本当に大変だったと思う。
でも、二人から聞く限り。
自分達はカーラさんから特に何かを叱られたりもしてない。
じゃあ、なんで代行の二人ともが死んだような顔をしていたのだろう?
副団長のマリューさんは、僕の当然の疑問。
困ったような笑い顔で『え~っとですね。毎日の業務報告書だけは"代行″が必ず提出するようにと。カーラ様からの通達がありまして・・・・ハハハハ』と、僕はそれで納得できました。
業務報告書なんて、そんなの簡単に書けるんだけどねぇ。
少なくとも。
僕は毎日当然と書いていたし。
その件でカーラさんから何かを言われたことも無いけど。
書き方とかはカーラさんが教えてくれたし。
雛形も貰っていたしね。
まぁ、分からない所は尋ねもしたけどさ。
カーラさんはいつも優しく分り易く教えてくれるからね。
・・・・・なんで、みんな揃ってカーラさんを恐れるんだろうか・・・・・
怖い顔は何度も見たけどさ。
普段のカーラさんは、とっても優しいよ。
お風呂では髪も洗ってくれたしね。
長湯しても大丈夫な半身浴で、その時にも色んなことを教えてくれるしさ。
凄く物知りで、何でも知っている。
だから。
僕はカーラさんのことも大好きだよ。
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サザーランド公国から帰って来た翌日の午後。
僕は王都の巡回へ久しぶりに出ようとした。
だけど、挨拶の後でバーダントさんから『今日くらいは友達の所へ顔を出せ。土産も在るんだろう』って、巡回は任せて構わないから行って来い。
鎮守府の皆も、そうだ、そうだって・・・・・
別に夕方には会いに行こうかなって、思ってたけどね。
でも、せっかくだから甘える事にしました。
「・・・・・うん。だからサザーランド公国は、シャルフィとは全然ってくらい違って見えたよ」
「そうなんだ。私も行って見たいな」
「今は難しいけどさ。僕もシャナも大きくなったら。休暇とかで連れて行ってあげるよ」
「ほんと?約束だからね」
「うん。約束するよ」
僕がサザーランドの公都で買ったお土産のお菓子は、それはあっという間に子供たち全員の胃袋へ収まっていた。
他にもお土産は持って来たけど、お菓子の箱は真っ先に空になったね。
見た目は黒っぽい甘い餡を、それをパンケーキにも似た感じの生地で挟んだお菓子は、サザーランドでは土産の定番にもなっていると聞いて買いました。
チョコレートとかジャムとかクリームのような甘さとは違うけど。
甘いお菓子は大好評だったね。
みんなが頬張りで食べているのを、その時の笑顔を見ているだけで僕も買って来て良かったと思えました。
今はこうして隣の椅子に座るシャナに、サザーランドで見て来た事を話しているんだけど。
カールもエルトシャンも椅子を近付けて。
食べ物とか着ている服とかの話は、三人とも興味を持ってくれたようです。
「そうだ。俺とシャナはさ。飛び級が決まったんだよ。そんでエルトは飛び級に飛び級で一気に二学年も上ったんだぜ」
どうだ、凄いだろ。
そんな感じを隠さないカールの声は、だけど、僕も素直に凄いって口にしながら拍手していた。
「私達はエスト先生の教え子だからね。だから飛び級のことは、手紙にして知らせようって話していたの」
「そっか。じゃあさ、その手紙は僕が出してあげるよ。僕もサザーランドで見て来たものとかを、エスト姉に手紙で伝えようって考えていたしね」
「良かったな、シャナ。手紙のことは俺もエルトも良い案だと思ったんだ。だけど、切手の代金とかさ。それでアスランが来たら相談しようって」
「あのね。ここの皆がエスト姉に出す手紙は、それはシルビア様がちゃんと届けるって言ってたんだ。だからさ。これからも手紙を出したいときは言ってよ」
カールとシャナとは孤児院で、それも友達になってからは僕も朝の時間とかで勉強を見ていたこともある。
エスト姉が留学した後も二人とエルトシャンは一生懸命に勉強していたし。
だけど、エルトシャンが二学年の飛び級って。
流石にそれは僕も驚いたね。
そんなエルトシャンは、会話の終わり際になって「相談したいことがある」って、声の感じも雰囲気もさっきまでとは違って見えた。
「俺はお前の所へ行くって。それはずっと前にも言ったことだ。どうすれば、幼年騎士になれる」
エルトシャンが僕へ真面目に相談している。
それは直ぐに分かった。
一緒に居たカールの話では、今も素振りを日課にしている。
カールも騎士を目指しているのは聞いているし、だけど、そのカールから見てもエルトシャンは特に頑張っている。
「騎士団に見習いで入団する。それなら今からでも出来るけど・・・・幼年騎士はシルビア様が直に見て決めるものだからさ。だけど、マリューさんは初等科で初めて飛び級になった人で。だからシルビア様が幼年騎士に任命したのも聞いているから。僕からシルビア様に相談だけは出来るし。後はシルビア様の判断になるけど」
「それで構わない。俺も幼年騎士のことは聞いているしな」
「だけどさ。エルトシャンは・・・その。ルテニアには帰らないで良いの。幼年騎士になったら故郷へは帰れなくなる・・・と思う」
「俺の家族は、シルビア様から聞いている。それで故郷に家族は居ない事も分っているんだ。だから気にしなくていい」
「そっか・・・・うん」
「アスラン。俺はお前の友として、お前の叙任式の時に約束しただろう。カールも同じだ。まぁ、カールは少し遊んでいる時間が多い気もしないではないがな」
少し遊んでいる時間が多い。
エルトシャンから横目に弄られたカールの反論は、だけど、シャナからもそうだって言われて。
あっけなく白旗だったね。
「そう言えば。シャナのことも前から聞いていたんだけどさ。アンジェリークさんの家に引き取られるって話。それはどうなっているの」
「あのね。アスランがサザーランドに行っている間にだけど。私はアンジェリークさんの義理の妹になったのよ」
「それって・・・じゃあ」
「うん。だから、今はアンジェリーク姉さんのお家から学校に通っているのよ」
「苛め・・・られてない」
「お姉ちゃんのおかげで。だから大丈夫。作法とかは、それで叱られることもあるけど。ちゃんとした家柄だから・・・私も憶えないと」
シャナがアンジェリークさんの家に養子で入るかも知れない話。
それはエスト姉が留学した後で僕も軽く聞いていた。
アンジェリークさんの家は、代々続く騎士の家柄。
お父さんは現役を退いたけど、今は長男が騎士団に所属している。
僕はシャナにも話していない事がある。
騎士団に所属している長男は、あまり良い感じがしないんだ。
罪状を問う様な問題は起こしていないけど。
人柄には好感を持てないでいる。
そんな家にシャナは大歓迎された・・・・訳じゃない。
アンジェリークさんが父親を説得して養子縁組の話が持ち上がった。
だけど、母親は猛反対で、長男も反対した。
それくらいも僕は知っている。
シャナだってアンジェリークさんの母親と、義理でも兄になる人から嫌われている。
それは理解っているはず・・・・・・
「あのね。アスラン・・・・私、もしかしたらだけど。エスト先生のようにシャルフィから離れるかも知れない。アンジェリーク姉さんが教会総本部へ異動するって聞いたから」
「そうなんだ。うん、僕も寂しくなるけど。でも、アルデリアならスレイン先生も居るし・・・・・」
でも、そうなると。
大人になっても。
僕はシャナを連れてサザーランドへ行くって約束・・・・・・
「私ね。もし、アルデリア法皇国に行っても。そこで勉強を続けて大人になったらシャルフィに帰って来るから。だから、アスランは約束を守ってよね。破ったら・・・だめなんだから」
「騎士は交わした約束を違えない。だから必ず。僕はシャナをサザーランドへ連れて行ってあげるよ」
孤児院に居た頃のシャナは、本当に分からなかった。
それが、今はよく分かる。
凄く嬉しいのが見て分かる涙目のシャナから「じゃあ、約束だよ」って指切りも。
僕はシャナとの指切りに、誓って違えないを、ちゃんと声にして伝える事が出来た。
友達になっても初めはシャナのことを、分からない事ばかりだったのに。
今はこうして嬉しいを理解るくらいには、たぶんきっと僕も成長したんだ・・・・よね。
王宮への帰り道。
皆と会って、それは楽しい時間だったのに。
エスト姉や神父様が居なくなったのと同じくらい。
「マイロード。出会いがあれば、それは別れもあるのです。ですが、別れは次の再会を待ち遠しくもさせてくれます」
「うん・・・エスト姉の時も、ティアリスはそう言っていたね」
「シャナさんがアルデリアへ行ったとしても。マイロードは休暇を利用すれば会いに行くことも叶うでしょう。それは都度、待ち遠しく思える事にもなる筈です」
「そうだね。休暇の使い道がまた一つ増えたんだって。まぁ、エスト姉にはまだ一度も会いに行ってないけど」
そう。
僕は休暇の全部を、今の所で古代遺跡に行くことに使って来た。
だけど・・・・・
「マイロードも大人になれば、その時にはもっと多くの事が出来るようになっている筈です」
「早く・・・大人になりたいな」
大人になれば出来る事が増える。
お酒を飲むこともその一つ。
自分だけの騎馬を持つことも・・・・それはユイリンが居るんだけどね。
ただ、空港で旅券を買うには、これも子供一人だと買う事が出来ないらしい。
シャルフィは国際線しかない理由で、それはつまり空の上で国境を越える。
国境を越える手続きは、身分証があれば出来るらしいけど。
だけど、シャルフィは法律で未成年者の単身渡航を認めていない。
子供が渡航するには、保護者の同伴が要るを定めている。
ホント。
そういう事まで考えると、子供って不便だよね。




