第19話 ◆・・・ 獅子旗杯 ① ・・・◆
私は、アリサ・ルーレック。
みんな、もう分かっていると思うけど。
既に美少女で、将来は確実に、お姫様になる女の子よ。
そんな私は今。
園遊会の後は帝都へ一人、夜遊びに出かけてしまったお爺様のせいで。
『アリサや。儂は大事な用がある。後で欲しいものを買ってやるから。留守番を頼むぞ』
まぁ、こういう感じなお爺様はね。
可愛い孫娘を一人で留守番させると、きっとエッチなお店に出かけてしまったのよ。
「ねぇ、アスラン。あんた、一体いくつ食べる気なのよ」
あぁ、そうよね。
あのね。
今夜は私一人で、それも、初めて泊まるお部屋だったのだけど。
可哀想な私は、シャルフィの女王様と、ローランディアの女王様から誘われて。
そうして、今夜は、二人の女王様のお部屋に泊まることになりました。
やっぱり、私が将来はお姫様だから。
きっと、見込まれたのよね。
それで、私は女王様達の使う大きな部屋へ、お招き頂いた訳なのだけど。
リビングへ入った私の瞳には、ケーキで埋め尽くされたテーブルと、そのケーキを一人で夢中になって食べている。
でもね。
マナーだから挨拶もした私は、ケーキだけしか映っていないのか。
アスランからは、完全に無視されたわ。
まぁ、それからずっと・・・・なのだけど。
この同い年の騎士様は、私の事なんか居ない風にしてよ。
一人でずっと、それこそ今もね。
夢中になって、ケーキばかりを食べているのよ。
今も私が、何個食べる気なのか・・・って。
こうして椅子を隣に置いて、それで何回も聞いているのに。
アスランときたら、もうホント、全部食べ終えるまでよ。
一言も口をきいてくれなかったんだから。
-----
「マイロード。昨夜はデザートを、満喫されたようですね」
「うん。シュターデンさんから、色々教えて貰った事もそうだけど。レアチーズとか、ムースとか。カシスを使ったチーズケーキなんかもね。ホント、美味しかったぁ」
「フフ、マイロードもやはり、美味しいデザートには目が無いようですね」
「なんて言うのかな。同じレアチーズケーキでも。帝国のは、シャルフィのよりもね。こう、食べた感じが軽かったんだ。だけど味はシャルフィのよりも濃く感じたよ」
「それで、食が進んだと。そういう事でしょうか」
「うん。あれなら幾らでも食べられるって感じだね」
時計の針は、午前四時半を少し過ぎたくらい。
昨夜はあの後で、僕は部屋へケーキを運んでもらうとね。
お腹いっぱい満たされました。
で、気付けばアリサがね。
何故かいつの間に、僕の隣に座っていたんだよ。
それで、僕は当然と言うか。
なんで此処に居るのかを尋ねたんだ。
アリサは、一緒に来ていたお爺さんが、一人で夜の帝都へ遊びに行ってしまった。
うん、まぁね。
それは別に良いんだよ。
それから、一人になったアリサは、そこでカズマさんと出会って。
後はカズマさんが、此処まで連れて来た。
カズマさんから事情を聞いた、シルビア様とフェリシア様はさ。
そういう事なら今夜は一緒にって。
そうして、遠慮のない、自称お姫様はね。
昨夜は女王様達の部屋へ、図々しく泊まったのでした。
因みに、僕はリビングのソファーで、軽く寝たくらい。
まぁね。
僕の場合は、異世界での修行の時にさ。
それで、ティアリスの膝枕もあるからね。
と言うか、僕にとって、ティアリスの膝枕はですね。
一番、寝心地が良いんです。
更に言えば、最も安心して眠れます。
-----
昨日の園遊会は、その後で、僕はシュターデンさんから、獅子旗杯の要項を頂きました。
プリント一枚ですが。
今は庭園にある噴水の傍で、ベンチに腰掛けながらね。
朝は未だ静かなこの時間を使って、僕は要項へ、改めて目を通している所です。
獅子旗杯は、全試合が一騎打ち。
それから使用武器にも、制限は無さそうですが。
えぇ、拳銃でもライフルでも爆弾とかでも・・・・
思った通り、そこまで無制限なルールではありません。
獅子旗杯とは、個人の武を競う場です。
よって、一騎打ちに相応しくない武器類は、一切認められません。
お互いに拳銃とかなら・・・・それはそれで、良いような気もするんだけど。
まぁ、剣や槍に斧の様な、近接戦向きの武器であれば。
ここは制限もなさそうです。
反対に、銃や弓は飛び道具なので使えませんが。
ナイフを投げる、といった戦い方は認められている様です。
そうだ。
要項を見ると、魔導の使用も禁止されていません。
ですが、シュターデンさんの話によると、魔導器はとても重いため。
また、詠唱中は完全に隙だらけにもなる。
要するに、一騎打ち戦では不向きなんです。
僕は一先ず目を通した要項を、そのプリントをティアリスに渡した。
「うん。魔法を使うこと自体は、それで問題なさそうだし。でも、使う機会はないだろうね」
「マイロードの実力であれば。普通に剣のみでも。問題はないと思います」
「それよりも、獅子旗杯の決勝リーグ。明日からは、その予選リーグもね。予選だけで一週間もあるんだよ」
「マイロードなら問題ありません」
ティアリスはさ。
既に僕が優勝する。
その事を、僅かにも疑っていないんだ。
ははは・・・・プレッシャーだね。
決勝リーグは、試合時間に制限がない。
でも、予選リーグには一試合、十五分の制限がある。
まぁ、僕は別に、十秒でも構わないよ。
そんな会話をしていたら。
宮殿の方から、カズマさんがやって来た。
-----
「ふむ。エクセリオン殿は、既に稽古も終えたようじゃな」
「朝稽古は、まぁ、いつもこのくらいの時間には。カズマさんは今からですか」
僕とティアリスは、此方に近付いてきたカズマさんと挨拶もした後。
で、昨夜はケーキをいっぱい食べたので。
僕は太らないように、いつもより早くから運動していたとかもね。
カズマさんは、僕やティアリスと会話もしながら。
入念な柔軟体操をしていたよ。
「エクセリオン殿。一つ、それがしと手合わせをして貰えぬかな」
「マイロード。せっかくの機会です。胸をお借りいたしましょう」
僕が返事に迷ったのを、でも、ここはティアリスから受ける様にって。
そうして、僕とカズマさんは場所を移すと、ティアリスを審判にして剣を構えた。
剣を交えて早々。
僕は、カズマさんが本当に強い。
と言うか、僕のユミナさんを真似た身のこなしに。
カズマさんは、最初から剣を合わせて来たんだ。
『なに。要は動きに惑わされぬ事。ただ、それだけじゃよ』
剣の一撃も、騎士団では良く手合わせもするハンスさんと比べれば、カズマさんは身体もずっと小柄なのに。
繰り出される剣は、ハンスさんよりも桁違いに鋭くて。
最初、まともに剣で受け止めた僕の腕は、柄を握る掌までが酷く痺れた。
だから、一撃の威力も。
それだって、カズマさんの方が。
ハンスさんより、ずっと上だって思ったよ。
それから。
カズマさんの抜刀術。
サザーランドの他所の流派では、居合とも呼ぶそうだけど。
御武流のように古くからの流派では、今でも抜刀術と呼ぶその技が。
「(・・・ティアリス。カズマさんの抜刀術だけどさ・・・)」
「(・・・マイロード。あの技は間違いなく。それで我らの域へ迫るものがあります・・・)」
「(・・・うん。油断していたら見えなかったと思う・・・)」
「(・・・やはり、かの御仁は強いですね・・・)」
そうだね。
サザーランド最強も聞いたけど。
カズマさんなら、世界最強でも良いんじゃないかな。
因みにね。
カズマさん本人は、そんな事は無いって。
まぁ、とにかく。
カズマさんの剣も、子供の僕が真正面から受け止めるなんて。
そんな選択肢は無いも、手合わせをしながら理解りましたよ。
-----
儂が剣の手ほどきを、それを最後にしたのは、マサカゲの娘じゃったな。
あの頃の素直なキキョウには、将来を楽しみに思える才があった。
じゃが、なまじ中途半端に強くなったせいで。
自分は強いと。
その思い込みが、キキョウを天狗に至らしめた。
それ故、儂は手ほどきを止めたのじゃ。
キキョウに今、一番備わって欲しいものが備わる日まではと。
しかし、その儂の前に。
今度はユリナ様の生き写し・・・も思ったエクセリオン殿がじゃ。
儂は最初、そのエクセリオン殿と、ノブヒデ様の息女。
キキョウを相手に良い勝負をするユキナ様は、しかし、エクセリオン殿の方は僅かにも本気を見せなんだ。
そうじゃな。
小手先の技・・・くらいじゃろうかのう。
ムキになって挑むユキナ様を相手に。
エクセリオン殿は終始、実力を見せないまま。
じゃが。
昨夜のエクセリオン殿を見て。
儂は心底、そう、心底震えたのじゃよ。
この老体に、直に手合わせをしてみたいなどと。
そうして、儂は年甲斐もなく。
今はこうして、エクセリオン殿と剣を交えておる所じゃよ。
-----
アスランにとって、今朝はカズマとの手合わせ。
その時までは、とても充実していたと。
此処までは素直にそう思うことが出来た。
場所はサンスーシ宮殿から、リムジンで十数分くらい。
地図で見ると、帝都の中心。
大陸鉄道の路線もある駅から皇城の手前まで、縦に走る大通りに接したそこは、六階建てのショッピングモールだった。
アスランは今、これも一方的な約束には違いない。
けれど、そこへシルビア様からの勅命もある以上は、断ることも出来ない。
「なぁ、アリサ。ここで買い物をするのか」
「ええ、そうよ。帝都での買い物と言えば。ここルネッサンスが定番なの」
「へぇ・・・・そうなんだ」
ローランディアでも、アルデリアでもだけど。
見た目は、煉瓦造りの六階建てビル。
でも、中へ入ると建物の中央部分が、二階から最上階のドーム型の天井まで。
吹き抜けの造りは、そして、最上階の天井部分がガラス張りになっていた。
それと、外側は見た目、煉瓦造りに見える建物は、中へ入ると、そうじゃないんだよ。
床はクリーム色のタイルだし。
階段の他にエスカレーターもある。
で、アリサはね。
行き先が決まっているのか、僕の前をずっと。
そうして、三階にある衣類とアクセサリーとかの雑貨だね。
「なぁ、もう一時間はずっと試着の繰り返しなんだけどさ。まだ決まらないの」
「あのねぇ。女の子の買い物は、時間をかけた分だけ綺麗になれるのよ」
「あっそ・・・・はぁ~~」
「ほら。項垂れていないで、これを元の所に返してきなさい」
「はいはい」
えぇ、そうですよ。
僕は今もですが。
アリサが試着した後の服を、それでもう一時間はね。
元の場所へ、返しに行く役目をしています。
アリサの試着は、これで二十回を超えていたような気もしますが。
正直、もう、どうでも良いですよ。
「ねぇ、アスラン。これなんか、どうかしら」
時計の針は、既に正午だった。
二時間以上も付き合わされた僕は、王都の巡回や騎士団での仕事より、ずっと疲れました。
「おい。あのなぁ。いくらなんでも、背中の空いたキャミソール系ワンピは無いだろ。もっと、年相応に選べよ」
「へぇ。あんたも、そう思ったんだ。でも、これだって子供服売り場にあったものよ」
「だからって。しかも、着る前に気付かなかったのか」
そう。
僕は、気付いていました。
アリサが今、試着しているワンピースですが。
薄地の衣服は、つまり、透けて見えるんです。
「(・・・お前さぁ。今日もパンプキンなんだな・・・)」
別にね。
見るつもりなんか無かったんだよ。
一着ごとに感想を求められたせいで。
だから、視線は上から下へとね。
「どうでも良いけどさ。流石に、それは却下だな」
僕は、そうして、アリサが気付く前にね。
こんな配慮までさせられる僕って、ホント、不憫だなぁ。
「そうね。大人っぽくて良いかもとは思ったのだけど。ちょっと私の趣味じゃないわ」
そう言っている割になんだけど。
アリサは僕に披露してから、もう何度もクルって回っているんだよ。
「ねぇ、アスラン。貴方って一応は騎士様なんでしょ。だから、私に似合いそうな服を探して来なさいよ」
「はぁ!? なんで僕が」
「良いから、さっさと探してくる」
「あのなぁ」
「シルビア様に言い付けるわよ」
『アスラン。私の警護は、それはカズマ殿が見てくれますから。その代わり。アリサさんのエスコートをしっかり務めるのですよ』
シルビア様が、それで、最後に勅命なんて付けなければね。
はぁ~~・・・・
僕は渋々、売り場へ足を向けた。
「(・・・ねぇ、ティアリス。アリサくらいの女子だと。こんな感じでも良いかな・・・)」
「(・・・マイロード。アリサさんがこれまでに試着した衣服を鑑みるにですが。もう少し色柄の大人びた服の方が好まれると思います・・・)」
「(・・・なるほどね・・・)」
「(・・・ワンピースという選択は良いと思いますので。後はアリサさんの好みを考えて選べれば。恐らくは大丈夫でしょう・・・)」
「(・・・やっぱりさ。ティアリスが選んだ方が良いんじゃない・・・)」
「(・・・マイロード。これも立派な修行ですよ。相手をよく観察する。これもまた、その意味においては。今のマイロードに欠かせない事だと思います・・・)」
結局だけどさ。
ティアリスは、助言だけしかしなかった。
僕は、買い物を始めてからの。
此処までにアリサが選んだ服を、先ずは思い出して。
「生地は綿と麻の混合だけど。今の時期なら、麻素材は風通しが良いからね。透けて見えない点もそうだけど。白地に大きめの花柄。花模様は葉の部分もそうだけどさ。全体としては白地が少ない感じで。あと、ドレスの様なフリルじゃないけど。どうかな」
「(・・・なるほど。これはトロピカルフラワーですね。赤青黄色と緑。ええ、色柄のバランスも。先ほどマイロードが否定した薄地の物とは異なる。ですが十分に大人びいて見えるものだと思います・・・)」
「問題は、アリサってさ。あれでフリル大好きっぽいイメージなんだよな。園遊会のドレスもだけどさ。昨日と今日の私服も。スカートや袖口にはフリルが使われていただろ」
「(・・・ええ、だから、なのですね。マイロードの選んだ、このワンピースですが。楊柳シフォンにすることで。その点が目立た過ぎず、かつ大人びいても映る。良い選択だと思います・・・)」
服を選んだ所で、今度はそれに合いそうな履物を。
店員さんに尋ねると、色々とお勧めを見せて貰えました。
「あんたってさ。もしかして、凄くセンスが良かったりするのかしらね」
試着を終えたアリサは、見た感じで、機嫌が良さそうだった。
「サンダルのサイズ。きつくないか」
「ええ、店員さんがサイズも見てくれたしね。それに足首の紐の部分を調整してくれたから。靴擦れ予防のパッドもだけど。昨日使ったパッドよりも違和感はないわよ」
まぁ、履物はねぇ。
服以上にピタッと合うものを選ばないとさ。
でも、しっかりフィットしている様で良かったかな。
僕は店員さんを頼って、そうして、アリサはサンダルも足に馴染んでいるようです。
「じゃあ、アスラン。お会計だけど。ヨロシクね♪」
はぁ!?
「あ、店員さん。私、これをこのまま着て帰りたいんですけど」
結局、会計は僕の財布から。
アリサは自分が着ていた服と靴を、手提げ袋に入れて貰った後。
えぇ、そうですよ。
その手提げは、僕が持つ羽目に遭ったんです。
『レディをエスコートするのは、殿方の特権でしてよ』
こうして僕は、心身ともに疲れ切ると、財布もね・・・・・・
買い物を満喫したアリサと、二度と来るものかを誓った僕は、お昼過ぎにサンスーシ宮殿へと戻りました。
-----
可愛い息子は、それで今夜も途中からは警護がある。
そういう理由で、年頃の割にお洒落な服装で帰って来たアリサさんを残すと、今は別室で眠っている。
まぁ、アルデリアでもそうだったのだけど。
可愛いアスランは、本人にとって負担でしかない事に関わると、あっという間に疲れ切ってしまう・・・・のかも知れないわね。
アリサさんの方は、それで、身に着けている夏らしいトロピカルなワンピースと、足首を固定する黒のコードが、大人びいているも思う黒のサンダル姿で。
聞けば、服もサンダルも。
私の可愛いアスランは、ホント、センス良いんじゃないの!?
って、母さんはね。
アリサさんの、嬉しかったくらいも分かり易い感想にだけど。
とっても鼻が高かったわよ。
-----
そんな私ですが。
今日は午前中、アスランが出かけた後で。
居ない間は警護を担ってくれると。
こちらも可愛い孫を見送ったようなカズマ殿から。
『それがしは今朝。エクセリオン殿と手合わせをしました』
リビングでは、お茶を用意して。
私とフェリシア様は、この時に、カズマ殿から。
実際に剣を交えたからこそ分かる部分を、それもサザーランド最強の武人からです。
『もう間もなく七歳になるとしても。エクセリオン殿の剣は、それで青臭い所が微塵も感じられんかった』
カズマ殿は、剣を習い始めてから。
そこから、ある程度の力量へ至った者達が持つ、熟していない故の青々とした部分が。
それをアスランからは、微塵も感じられなかった。
『身のこなし。剣を交えてからの駆け引きもそうじゃ。あれは正に、練達の域だと言い切れましょうな。エクセリオン殿には。それで間違いなく才がある。じゃが、しかし。指導した者の力量もまた。それがしには計りえぬ所に在るも思えたのじゃよ』
カズマ殿は、今回の外交の後で。
その件は既にノブヒデ様からの親書で、私も了承している部分。
ただ、カズマ殿は本心で剣を指導したいと。
報酬を得て指導するのではなく。
アスランが、それで何処まで至れるのかを見届けたい。
『シルビア様。今のエクセリオン殿には、経験はもとより。身体の成長を待つ事こそが肝要と思う。じゃが、そこは。良き指導者の方も理解っている様子。シルビア様は、真に良き御仁を指導者に置かれましたな』
あははは・・・・・
別に、その点はね。
私は一切、関わっていないんですよ。
と言うか、何かしようとすればね。
あのご先祖様から・・・・何をされるか分からないのです。
ですが。
そんな事を知る由もないカズマ殿は、可愛いアスランへ。
じっくりと御武流の指導をしたい。
ホント、うちの子ったら、ねぇ。
門外不出の御武流を授けて貰えるだなんて。
ただ、その時の私は、裏でもしかしたらを・・・・・・・
そう。
あの時は有耶無耶にしてきましたが。
ノブヒデ様は、二人いる娘の、それでアスランとは同い年の方をね。
もしかしたら。
御武流を授けるのには、政略結婚が絡んでいるのではを、どうしても疑わずにはいられなかったのよ。