【詩】半円のにじ
むずかしいことばに
にげてしまったり、
いそぎすぎて
みゃくらくを
うしなったり、
つたえたいことが
きはくなわけでは
ないのに
つたえきれなかったり、
ほんとうに、
詩はむずかしい。
それでも
なぜ、
わたしは
詩を
つくりたいのだろう。
こんなにも
あがいてまで、
くるしんでまで、
うみだすのだろう。
たのしいよりも、
せつないとか、
おしだしたいとか、
わめきたいとか、
そんなこと
ばかりなのに。
おもいのことばを
吐いて、
連ねて、
つくっている。
わたしたちにとって、
にじは
半円であることが
うつくしい。
だから、わたしは、
欠けたこころの
はんぶんをもとめて、
詩を
つくっているのだろう。