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聖剣の守り人  作者: しーまん
第一章
9/15

9

謎の少女ニーナとは一体何者だ?

長くなるので、一旦分けます…。


「こんなもんね。」


木の上で、手をパンパンと叩きながら、自慢げな顔で、紗綾が言った。


「どんなもんだぁ!!」


紐でぐるぐる巻きに体を巻かれ、木にぶら下がっている守人が、怒鳴る。


「カッカ。面白い眺めじゃの。」


木の枝に腰かけ、ニーナが笑った。


「ちょっと待て。いや待ってください。」


守人が冷静に、疑問を投げかける。


「いくら、作戦とはいえ、俺が木に吊るされる必要性があるのか…?」


「大ありよ。いい?」


紗綾は、守人に向い、人差し指を立てて説明を始める。


「今からここに、敵が2人来るでしょ?敵があんたを見つけるでしょ?あんたがボコボコになるでしょ?ボコボコになったの見計らって、私が登場するでしょ?で、敵を倒して、衣服を強奪b」


説明を終えた紗綾は、守人へ満面の笑みで言った。


「完璧b」


「bじゃね!!ボコボコになる前に助けろ!!ってか、木につるす意味が今の説明にあったのか!?」


紗綾のめちゃくちゃな説明に、怒りながらも、焦る守人。


「いや、ない。あんた、細かいのよ。」


満面の笑みから一変、冷たい目線に変わった紗綾。


「そもそも、ここに2人、ちゃんと来るんでしょうね?」


更に、守人のサーチ魔法を疑い始める紗綾に、深いため息をつき、守人が返答する。


「間違いない。2人の進路からして、15分程度で、ここを通過する。…で、意味ないんなら、おろしやがれぇー!!」


説明の最後で、涙目で訴える守人を無視し、紗綾はニーナに質問する。


「ねぇ。今更だけど、転送魔法でここへ来たんなら、転送魔法で帰れないの?」


「無理じゃの。」


紗綾の質問に即答するニーナ。


「何で無理ってわかるのよ?やってみなきゃ…」


紗綾が、反論するが、話を最後まで聞かずに、説明を始めるニーナ。


「娘。空にかかっている、薄い魔法陣が見えるじゃろ?」


そう言ってニーナは、空にうっすらと浮かび上がっている魔法陣を指差す。

紗綾は、ニーナが指差す方向を見ると、そこには、薄らと、大きな魔法陣が描かれている。

その魔法陣は、ノースト王国を包みこむほどの大きさだった。


「…でかっ!!」


さすがの紗綾も、空の魔法陣の大きさには驚いた。


「凄腕の魔術師が、大勢で作り上げた結界じゃよ。この、結界の外に出ない限り、転送魔法は無理じゃの。」


「じゃーその結界をブチ抜きゃいいってこね!!」


「カッカ。威勢がいいのう。」


紗綾の発言に、笑うニーナは、何かに気がついたのか、遠くを見つめ言った。


「…話は、後じゃな。」


ニーナの見つめる先には、空を飛び、高速で近づいてくる、2人組の学生魔術師がいた。


「説明の前に、お主らにワシの力を見せておこうかの。」


そう言ってニーナは、ピョンっと木を降りた。


「お主らは、そこで見ておれ。」


ニーナは、スタスタと、学生魔術師達のもとへ歩いて行く。

紗綾と、守人はニーナの後ろ姿を黙って見ていた。

次回、ニーナの力が明らかに!!

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