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聖剣の守り人  作者: しーまん
第一章
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2

紗綾との出会いの話です。


引き続き、章だてを改定しました。

場所は、変わって、ここは学園都市、中央部にある、学生寮一室。

部屋には、色違いの制服2着が壁にかかっており、その制服を鋭い目つきで、交互に見つめる少女がいた。


「…。チッ。」


不機嫌そうに、舌打ちする少女。

少女の名は、三日月(みかづき) 紗綾(さや)

髪はブロンズで背中まで長く、少しウェーブが、かかっている。

ウェーブが、かかっているのは、オシャレ等ではなく、ただのくせっ毛だ。

目は大きく、少しつり上がっていて、茶色い瞳をしている。

この少女の特徴とも言える身長は、非常に小さく、150cm以下であることは断言できる。

そんな紗綾が、何故制服を睨んでいるかというと…

紗綾が睨みつけている制服、1着は、先月まできていた中等部の制服。

もう一着は、今日から着る高等部の制服である。

見比べて、わかるように、この二つ、サイズが全く一緒なのだ。

多分、いや絶対、ここに理由は隠されているように思うが、そっとしておく。


「ふんっ。別に気にしてないし。」


独り言をつぶやきながら、ようやく制服に着替えた紗綾は、学園へ向かった。

学園へ向かい歩いていると、後ろから呼び止められた。


「すみません。ルーキス学園の方ですよね。」


「あぁ。」


鋭い目つきで、睨みつけるように振り返る紗綾。

そこに立っていたのは、幼顔で、大きいバックを肩から下げた少年が立っていた。


「いや…。道がわからなくて迷っていたんです。で、その制服ルーキス学園の制服だと思って。道を…」


途中で言葉を止めた少年は、紗綾の腰をじっと見つめて、話を再開した。


「聞こうと思ったけど、思い出した。あぁ。あそこだった。うんうん。ごめんなさい。では、さよなら。」


振り返り、足早に立ち去ろうと、来た道を戻ろうとしたその時。


「ちょっと、まてぇい!!!」


怒りで震えている、紗綾が、少年を呼び止める。


「今、私の事…ち、ち…て…も…たでしょ。」


小さい声で何かを言っている紗綾に、少年は、聞き返す。いや、聞き返してしまった。


「え?今、なんて…」


「今、小さいって思っただろー!!!」


少年の発言を待たず、紗綾は、大声で叫びながら、腰についている木刀を振り抜き、少年に襲い掛かった。


「ちょっ!何!?」


切りつけられた木刀が少年の顔目掛けて、迫ってくる。

少年は、紙一重で木刀を避け、紗綾と距離を取った。


「待て待て待て。ちょっと待て。俺が…」


「うっさい。心配するな。殴られたことがわからないように、見えない部分をブチ抜いてやるから。」


「いやいやいや、初っ端から顔、狙ってましたから。見える部分をブチ抜こうとしてますから。」


ジリジリと後ろへ下がる少年だったが、裏に壁がああり、それ以上下がることができない。


「問題ないわ。包帯巻いときゃどこだって見えないだろうよ!!」


ドヤ顔で言い放った紗綾は、少年目掛けて、ものすごいスピードで、突きを放つ。

ドガッっと大きな音を立て、木刀が突き刺さった。


「では。またどこかで。」


そう言って、走り去って行く少年を、壁に突き刺さった木刀を抜きながら、睨みつけてボソボソと呟いた。


「次あったら、ブチ抜く。」


なんとか、危機を脱出した少年は考えていた。


「都会ってのは、道聞くだけで、木刀で殴られんのか?怖すぎだろ?ただ、木刀ぶら下げてんのはあいつだけだったし、あいつが異例なだけか。」


などと考えていると、紗綾と同じ制服を着た白髪のショートヘアの少女が歩いていた。


「今度こそ。」


っと意気込んで、少女に話しかけた。


「すみませせん。道を聞きたいんですが。」


無表情の少女が、振り向いて答える。


「何?」


「俺、今日からルーキス学園に通うことになってる、御剣守人みつるぎ もりとって言うんですが、ルーキス学園への行く道を教えてくれませんか?」


「こっち。」


そう言って、無表情の少女は、歩き出した。


「ちょっと、変な人っぽいけど、案内してくれるみたいだな。」


そんな事を考えながら、安心して、少女の横へ並んで歩き始めた。


「えーと。ルーキス学園の人ですよね?」


「そう。」


「俺もそうなんですよね。」


「知ってる。」


「ですよねぇ…。俺、高等部から、この学園に入学するんで、まだわかんない事だらけで。」


そう言った守人の方を少女がチラッと見て言った。


「そう。」


「通常は中等部から自動的に高等部へ上がるんですよね。」


「そう。」


「あなたは、中等部から?」


「そう。」


「へぇ~…。」


こんなやりとりを続けること10分、ようやくルーキス学園へ到着した。

ルーキス学園は、5本の指に入る程の超名門校。

それだけあって、作りが豪華だ。

入口の門は、西洋風のお城の門ような作りとなっている。

門の両端には、ルーキス学園のシンボルである、ドラゴンの像が、門を守るように立っている。

門をくぐると、学園があるのだが、その大きさは、異状なほど大きく、中を見回るには、3日はかかるだろうと言う広さ。

建物自体も、古さは感じられるが、手入れがしっかりとされている。


「さすが、名門校だけありますね。」


少女に話しかける守人。


「そうね。では、私はこっちだから。」


「あぁ。ありがとうございました。助かりました。」


「そう。では、失礼するわ。」


そう言って、学園内へ向かって歩いていく。


紗綾との、衝撃的な出会い…無理やり感ありすぎましたかね…。


次は、入学式です。

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