戦闘準備?
戦闘ですが描写はナシです。何故か何かチートっぽくなったからです。
主人公最強~なお話ではない予定です。
そろそろお話が進んでゆく予定……未定
四人と別れてから俺は初心者用のフィールドのある東門に来ていた。
二日間かけて街を楽しんだので今度は狩りを楽しむのだ。
門の前には初心者のための掲示板があり数人のプレイヤーが熱心に読んでいた。俺も並んで読んでみた。
地図が書かれており、東のフィールドは森に囲まれた草原で森の奥は深い谷と川が流れている。川は街の北にある湖から流れており、湖から用水路が街に引かれている。
フィールドの南側には柵がされた牧場があり、馬と羊が放たれされている。
モンスター情報があり、草原にはノンアクティブのラビィが棲息しており薬草等を食べている。ラビィを見付けた時には周りを探すとよく薬草等が有るらしい。俺も探してみよう。
森の方はアクティブのモンスターが多く、ウルフやベアと呼ばれる基本的なものが多い。
南側に近づくと牧場の動物を狙い、モンスターが群れて要るらしい。
どうやら、草原で基本的な動作を学び森で応用編、牧場で仕上げといった難易度調整みたいだ。
さらに読んでいくと、モンスターのドロップアイテムは解体して手に入れるとある。ご丁寧に解体手順まで明記されている。
本格的過ぎる。ここまで来ると呆れを通り越して感心する。
倒しかた次第では解体しても効果のないものもあるらしい。例えが載っているがそれによると、毛皮等が欲しい人が火属性の魔法を使って倒すと、皮が焦げて使い物にならなくなるとのことだ。斬りつけて傷だらけにしても同様らしい。
運営頑張りすぎだろう。俺は実家は田舎なのでじいちゃんの捕った猪を解体したりして慣れてるけど、人によってはキツいぞ。このゲーム嗅覚もしっかり再現されてるし。
一通り情報を読んでからいよいよ街の外だ。
結構色々覚えたし初心者としてはそこそこの戦いが出来るだろう、と思う。
まず刀術。道場で教わったけど剣は叩き斬る、刀は斬り裂くと使い方が違うらしい。剣の使い方で刀を使うと斬れないし、下手をすると刀が折れるとか。
草原で餌を食べてるラビィを見つけた。……結構大きいぞ。兎の格好だがサイズで言えばゴールデンレトリバーだ。
初めての戦闘だ。何があっても大丈夫なように何時もより多めの気を練る。素早さ重視のため脚に五割ばかり集め残りで上半身を包む。
思い切り地面を蹴って近づき上段から一気にラビィの首を落とす、つもりだった。
刀を振り上げた俺がしたのは体当たりだった。
……結果から言うと、体当たりでバランス崩し、ラビィに倒れ込み、手に持ってた刀が背中から刺さってラビィの串刺しが出来ました。
格好悪。
何でそうなったのでしょう? 答えはスピードに慣れてなかったから。
ラビィとの距離は10メートルだった。それを一歩で詰めたのだ。流石にタイミングから何から全部ダメダメで、びっくりしたときには体当たりしてました、はい。
原因は多分だけど身体強化だと思う。走る時より数倍の気を使ったからなあ。
方針変更。動きに慣れるまで強化不使用で。
そう決めて次の標的を求めて走り出した。
あれから数十体のラビィを狩った。勿論、薬草や解体、剥ぎ取りも忘れてませんぜ。Dexが高いからなのか結構簡単にばらせた。皮と肉がかなりたまってきた。
しかしラビィが弱いのか武器が強力過ぎるのか、刀で首を落とすと一撃で終わってしまう。二刀流もしてみたかったが一撃で終わるので意味がない。
結局は体術を使い、スピード乗せて蹴る殴る投げるという肉弾戦になってしまった。
一応今使える気功を全て脚力強化に使っても対応出来るようになったので良しとした。
残るは弓と魔法だ。
先に弓を使おう。魔法は色々頭使いそうだし。簡単なものからやるべし。
まずどれくらいの距離でどの程度の精度か確認しないと。
ラビィを見つけ20メートルの距離で狙いを定める。
まずは頭を狙えるか。キリキリと弓が音をたててしなる。
狙いを定めて放した矢はラビィの額に突き刺さり、ビクッと身体を硬直させてラビィは動かなくなった。その後も同じ距離で射ったが、20メートルの距離なら必中のようだ。
50、100、150と距離を変えて射ったとこ、100メートルまでは必中、それ以降は要練習のようだ。移動射ちや連射は50メートルが限界だった。ちなみに装備中の弓はショート・ボウ。これは最大射程がだいたい200メートルらしい。
弓の使用中に狙い定める過程で知らず知らずの内に、目にエーテルを集中させていたらしく、100メートル射撃ではいつの間にかスコープのようによく見えた。
身体能力の強化は五感にも影響するようで視力強化できるなら聴力も、と思い強化したらできてしまった。でも聴力はあまり使いたくない。音がでかすぎて耳が痛い。
とりあえず準備していた矢を全部使いきってしまったのでまずは補充をすることに。持ってて良かった製造キット。
森の手前で木を集めて加工。鳥の羽を探して取り付けて、とりあえず20本ほど造ってみた。
ついでに拾った薬草を煎じて初級ポーションも作った。
魔法も一通り使いこなせるようになったら森に入るつもりだから今のうちに作れるだけ作る。
とりあえずポーションも作り終ったし、魔法の練習をしよう。
瞑想をするように座禅を組んで考えをまとめる。取り敢えず勉強したのでそれをもとにイメージしていこう。
まず火属性からだ。火は酸素を使って燃える。
「炎よ」
以前教わったときより大きめの火の塊ができた。
あれ? そういえばこの火はどうやってついた?
そう考えたとたんに火の塊は消えてしまった。
「ぐぁー」
イメージに疑問を持ったら駄目なのか。
「えっと温度が上がれば火が着くはず……。空気は圧縮すれば熱を持ち拡散すると冷えるんだから」
空気コントロールしたらいいのか。……それってどうやるんだ? 風は気圧の違いで吹くんだったよな? 気圧変化は空気密度だっけ。あれ? 何か一周した気がする。
落ち着け俺。
さっきは火がついた。
何故か。
酸素を燃やすイメージをしたから。
ではなぜ消えた?
イメージに疑問を持ったから。
と言うことは明確なイメージ冴えしていれば多少の矛盾は解決するのか?
取り敢えずやってみよう。
一つは大雑把でもいいから科学知識をもとに明確なイメージを持つ。それをもとに発動。発動したら細かいことは気にしないこと。
もう一つは、エーテルをそのまま力とし、圧縮などをかける。
「よし、やってみよう」
まず空気を集めて圧縮。イメージとして2メートル位の球をどんどん小さくしていく感じで……
「出来たけど……これはただの空気の塊みたいだ。あまり熱くない。ん~ゆっくりやりすぎたかな? 今度は一瞬で圧縮する感じで行こう」
空気を集めて――圧縮。
ズガーン!
「ぶげぁ!」
突然目の前が強烈に光り、熱風と共に吹き飛ばされた。
「…………ちちち、痛って~。なんなんだよ」
さっきまでいたところは少しえぐれており、何かが爆発したようだ。
「……あれやったの俺か?」
しかも自分の魔法で自分までダメージをかなり食らっていた。HPバーは残り二割を切っている。
「うぅ……隊長、自分は魔法は封印するであります」
危なくって使えねぇ。
そろそろ人とも関わって欲しいものです。
書いてるのはおいらですが。
頑張ります