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New Life  作者: basi
67/69

河原

遅くなりまして

そろそろ進展させてもいいかと思いちょろっとやってみた

お話的には進んでませんが……


感想ありがとうございました

お待たせしましたがアップします


組み立てて書き直しの方も書いてるのですが、全く別物になってます

いずれ上げたいと思います

いつになることか……


 あれから馬車を走らせてしばらくすると少し大きな川に出た。幅が四メートルくらいだろうか。川べりは少し高く、藪になっていた。

「この川は今から行く街の中を通っているんです。結構いろんな種族がいるので人間だけの街より発展してるかと」

 兎っ子が説明してくれた。そういや名前なんだっけな? ヴィ、ヴィーなんたらだった気がする。

「ふぅん。それで、ヴィ、ヴィー……」

「ヴィーナです」

「ロロです」

 兎、いやヴィーナが名前を再度言うと狐っ子も続けて言ってくれた。助かります。

「ヴィーナさんや。これを何処まで行くんだ?」

 この川、結構な藪で水場としてはいまいち使い辛い。どれくらい藪かと言うと、馬車に乗って首を伸ばすと辛うじて水面が見えるという具合である。川幅広いのに、だ。藪の低いところもあるが総じて大藪と言っていいと思う。

「もう少しです。もう少し行くと土手が低くい浅瀬がありますから。そこは動物達も来るので、水を飲んだり草を食べたりしてて。こんなに茂ってないんです」

 ほほう。でもそこってあれじゃない? 良くテレビのサバンナだっけ? あの水場みたいに肉食系とかも多いんじゃないかね。

 そう聞くとその通りとの答えでした。ただ、俺たちみたいな集団がいると草食な子たちは姿を出しにくいらしく、肉食な子も少ないそうだ。出てこない、というわけではないので要警戒ではあるらしい。


 ヴィーナの言葉通りにしばらく走ると藪がない河原に出た。結構広く、あちこちにたき火の跡があってちょっとしたキャンプ場の様な所だ。幸い、動物などの姿はない。とりあえず俺らの馬車からミコ達が野営に必要なものを出している。巫女達の馬車からも猫隊長とキーヴが荷物を出して野営の準備中。キーヴにこっち手伝えよと言う視線がエルファから刺さっているように見えるが、サクッと無視している。キーヴつぇ…。

 一応食事は別々に取るかということになったのだが、ここでもキーヴが猫隊長と行動。どうもかなりお気に入りらしい。猫隊長は歳ってほどでもないけど俺たちよりは十歳くらい上かな、と思ふのであります。俺には無理、でもないけどちょっと二の足踏むなぁ。体だけの関係、とかならカモカモですが。本気にするにはちょっとにゃ~。一応言っておくとキーヴは年上好みなだけであって熟専とかじゃないですよ。

 そんなわけで結局グダグダと混ざりながらの食事となりました。そんでその後、水浴びだそうで。でも流石に警護の人達はそこまで気を抜かず、ということですが全員女性なので水浴びはするらしく、交代で浴びるそうな。

 当然俺たち男もしたいのですが、巫女さんチームに私たちの後でと言われた。俺らの方は、例の温泉の時に作った水着もどきがあるのでそれを付けて一緒に水浴びしました。暗くなってきてるし、あまり時間をかけれないのと、警戒も込めてと言われた。一応隠して洗いたいとこもあるし入るタイミングを少しずらしたけど。

 驚きなのだけど、猫隊長もキーヴを嫌っていないのか、水着もどきを借りてキーヴと一緒に水浴びをしてました。俺らの後に二人きりで。仲良いな。


「あの隊長さん、ちょっと警戒心というか薄すぎじゃないか?」

 流石に会ってからまだ半日もたたずにあそこまで仲良くなるのは異常な気がするんだが。

 そう思ってロロに聞いてみるとちょろっと予想しなかった返事が来た。

「えっと、獣人は人族とは感覚が違いますよ? 人族は顔の美醜ですか? 色々あるみたいですが私達獣人はなんというか、本能? みたいな感じで決まるんです。求愛行動は雄で雌がそれを受け入れるかどうかです。人族で言う結婚の概念とは違います。今まで付き合ってた雄以上の存在にはどうしても惹かれますので。……ティアさん、でしたか。常に一緒に居るのに知らなかったんですか? 人族の間でも結構知られているはずですが」

 つまり猫隊長にとってキーヴはかなり魅力的でメロメロなのか。しかも結構常識的なことなのか? 知らないと変? ティアも若干おろおろとテンパっているみたいだ。

「えと、ほら。俺らって色々特殊でさ」

 なにが特殊なのか全く謎だが、何か言おうと思って勝手に言ってしまった。しかもティアもそれに乗っかってきた。

「そそ、そうなのさ。もともと私はユル君一筋だし。って、いやあの、ね」

 と、口走って真っ赤になってさらにうろたえ出した。……薄々分かってたけどね。実際言われると。――――かなり嬉しい。

 気がつくとティアを抱きしめていた。

「あ、ぅ」

 ティアが軽く呻いた。おう。やっちゃった気がする。でもこの際だし。

「ありがと。嬉しいよ」

 と耳元で言うと軽く突き飛ばされた。なぜに?

「あぅ、エル、エルファ~」

 ティアはエルファにしがみついて何やらぼそぼそと言っている。

「……ん。ユル、ちょっと来なさい」

 エルファはそう言うと俺の腕をつかみズンズンと歩いて行く。ってちょっと待って。

「待て待て。こけるこける」

 どうにかこうにかバランスを取りながら連行される。ティアとミコもトコトコと付いて来ている。振り返るとエリザだけがちょっと困った顔で軽く手を振っていた。

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