現実で
3,500,000アクセスありがとうございます
いつも短いですが、今回は更に短いデス
一度ミスって文章が全部消えたので、心が折れました
今回はゲームに逃げる主人公的なものが書きたかったのですが……
文才が無いのでよく分からんかも知れません
ってただの言い訳です。ゴメンナサイ<(_ _)>
ログアウトして真っ先に確認した事。
体臭だった。
いや、気になるじゃんさ。
まず汗は、それほど出て無かったらしい。流石に脇などは少しじっとりしていたけど。ためしに匂いを嗅いでみた。
……臭くは無い、と思う。自分の体臭って気付きにくいし、ハッキリとは言えないけどさ。たぶん大丈夫かなと。
服も引っ張ってくんくんと嗅いでみる。んー……大丈夫、たぶん。
キーヴが言ったほどじゃなかったので一安心だ。
さて、ログアウト前にも湯に浸かってたので今すぐ風呂、って気分じゃない。
エルファ達はゲーム時間で朝にお風呂って言ってたので、リアル換算で後三時間は大丈夫なはずだ。
てことで、どこかで外食をしようと思う。今から作ると片付けとかもあるし、ゆっくり出来ないからね。
アパートの駐輪場に置いてあるバイク乗っていこうと決める。ここ最近ゲームに入り浸っていて、ゲーム内で何日も過ごしているので何だか久しぶりな気がする。親父が乗ってたCB750だが、手入れがよくて今でも動く。まぁ偶にご機嫌斜めでエンジン掛からないときもあるけど。そんなとこも何故か割と気に入ってるのだが。
「久しぶりに頼んまっせ」
座席をポンポンと叩いて。さて、行きますか。
あー……どうしようか。
そんな悩むことじゃないけどさ、いらんお世話かも知れんじゃないさ。
何かと言うとナンパですな。
いやさ。飯食って、店出たら店の斜め前のベンチ付近でナンパしてるのがいるのだよ。夏だしね。夏休みを謳歌したいのも分かるけど。せめて嫌がる子はやめておけと思うわけです。
駅前で人通り多いんだし、ちらほらとナンパか彼カノのイチャ付きがあるので、ぱっと見は分からないけど、女の子何だか嫌がってるぽいしなぁ。
「やめてください。迷惑です」
「またまた~。ホントは嬉しいんでしょ? いいじゃん。ちょっとでいいからさ」
いや、元気だねぇ。でも人の話はちゃんと聞こうさ。どう見ても嫌がってるじゃんね。
「もう、しつこい!」
はぁ、
「あ~、そろそろ止めとけば? どう見ても本気で嫌みたいだし」
いい加減かわいそうになったから。
「んだよ。邪魔す……。いや、あんたで。あんたの方がいいや。変わりに付き合ってよ」
うげぇ……めんどくせぇ。
「アホかよ。俺男だし。大体、女だったとしてもさ、あんたダサすぎて無理」
金髪もだけど、髪型とサングラスが合ってねぇ。ついでに言うと、腰パンって嫌いなんだよね。あれってダサくない? そう思うの俺だけ?
「はぁ、何だとコラァ!」
切れるの早いな。って、なんで俺こんなに冷静なんだろ。でも眼の前の男、あんまり怖く無いしなぁ。
「はいはい。じゃね。君もさっさと行った方がいいよ」
女の子のにも手を振って行けと伝える。が、動かない。動いたのは男の方だった。
「なめんなよ!」
掴み掛かろうとしてきたので、ひょいっと避けた。それだけで眼の前を通過して行くダサ男。
(あ~。これがゲームなら蹴り飛ばして終わりなんだろうけどな。……こう、バキっと)
そう思ったら足が動いていた。ゲームで使いなれた回し蹴りが出てしまった。想像しただけなのに。
「あ」
「あ」
「ぶっ! ぅげ」
俺と女の子が、声を出したときには既に蹴り飛ばしていた。首や頭部に当たらなかったのが幸いと思いたい。一応、ただ勝手に体が動いただけで力とか入ってなかったのも助かった。
ダサ男君はその場でうずくまり、わき腹を押さえてうめいている。あれは痛いわぁ。結構綺麗に入ったし。
「悪い。まぁでも力入れて無いし」
ゲームの中で感じた骨を折る感覚は無かったので無事なはずだ。てか、蹴りいれても冷静な俺ってやばくないか? ゲームで殺しすぎた? ……でもこいつを殺そうと思うかと言われると、否と言える。
大丈夫だ。きっと大丈夫。
「……俺、もう行くわ」
女の子に声を掛けてさっさとバイクで帰る。
何故か今、すぐにでもゲームの中に入りたかった。




