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New Life  作者: basi
42/69

処理後出発

今回はなんだか半分説明回? っぽいです

日に日にお気に入りユーザーが増えています

嬉しいですがちょっと不安にもなります

もっとサクサクと進められればいいのですが……中々うまくいきませんね

頑張ります


「あぁ……蕩ける、蕩ける~」

「柔らかいよぅ~、あふぅ」

「すげぇ、最高だ」

「すごいです。こんなの初めて」

「ああ、俺も初めてだ」

「すごいわ……」

 皆で貪るように食う。三キロもあった肉の塊が、あっという間に消えてしまった。

 それほどまでにドラゴンの肉の刺身は美味かった。

 口に入れるとトロっと柔らかく、甘みがある。噛むと若干の抵抗が程よいアクセントとなる。臭みも無いし、まさに最高の食材だった。


「……美味かった。これまでに無いほど美味かった」

「リアルでこの味を求めると幾らかかるのか分からないわね」

「すげぇぜ。これだけのためにドラゴンを狩ってもいいって思えてくるぜ」

「さすがにそれはどうかと思いますけど、そう思っても仕方ないと思える味でした」

 お腹一杯になるまで食べた。ティアとミコはかなり食べていて、唸りながら大の字に寝転がっている。

「ちょっと食べ過ぎたわ。少し休まないと移動はきついわね」

「確かに。んじゃ、ちょっと休憩としようかね」

 そう言って皆で休憩を取ることにした。もちろん、アビリティの訓練は平行してやりますよ。


 早速エーテル具現化の有効利用を考えないとね。刀とかも良いけど、一度使ったら消えるのなら普通の刀を使ったほうがいい。斬った次の瞬間に丸腰なんじゃ危なすぎる。弓も同様だ。意外と使いにくい。

 先ほどから何度か試しているのだが、弓矢を作って、一度使うと、なぜか矢は飛ぶが弓は消滅する。なら矢だけ作って弓は通常の武器を使えば、と思ったら弓にあてがうと今度は矢が消滅。正確には矢を放った時に、弦が切れて矢も消滅した。おかげで弓の修理をする羽目になった。

 ならば、と思い拳銃を作ってみた。ゲームには存在しないが一応作ることは成功。撃ってみたら、弾は跳んだが、やはり銃は消滅。意味がわからん。

「ねぇ、ユル。それって魔法みたいに使えないの?」

 首を捻っていると、エルファが聞いてきた。

「魔法? たとえば?」

 エルファの聞きたいことが今一よく分からなかったので聞き返してみた。

「たとえば、ちょっと待ちなさいよ? ……《フリーズアロー》」

 エルファの魔力でいくつかの氷の矢が出来る。

「これって『氷の矢』でしょ? でも弓も要らないし、飛ばすのは私の意志よ」

 そう言って、指を指したほうへフリーズアローを飛ばす。

「あんたがさっきからやってるの見て、こういう使い方が出来ないのか疑問に思ったのよ」

「なるほど。もしかしたら出来るかもしれないな。エーテル具現化の説明じゃ、イメージしたものを再現可能って事だし。イメージしだいかも」

 でもそれだと弓とかが消滅する意味分からんのだけど。ただの仕様なのかね?

 とりあえずやってみることにした。

 エルファのやったように、自分の周りに矢を……

 するといくつかの矢が出てきた。さっきのエルファと同じ状態だ。

「おお、出来た。後はこれを……飛ばす!」

 手を前に突き出し、行け! と念じる。

 ニュル。

「「遅!」」

 まるでカタツムリのようにウニュウニュと進みだした。一応動いてるのがわかる程度のスピードだ。

「まじかぁ。これじゃ使えないぞ」

「れ、練習すれば速くなる……んじゃない、かな?」

 って言っても、いったいどれ程練習すれば使える程度の速度になるのかと思うほどに遅いぞ。

「まあ一応練習してみるけどさ。まあこれはこれで機雷? とかみたいな使い方出来そうだし、良いけどさ」

 そう言って足元の石を一つ拾い、いまだにウニュウニュと進むエーテルの矢に投げてみる。

 バチィ! と音を立てて石が弾け飛ぶ。

 ……威力はあるんだよね。エーテル結構鍛えてるし。

「意外と使いにくい、かな」

 もう一度、今度は量を増やして矢を作る。


《ピンポン。アビリティ《エーテル・ボウ》修得》


「あん?」

 何か来た。

「どうしたのよ」

「いや、新アビ来た」

「はぁ? あんたドンだけ増えんのよ」

 不満げな声を上げるエルファ。しかし、俺に言われても知らんし。

「知らんよ。それに俺が取ったのは教えてるじゃんさ」

 そういいながらアビリティの説明を見る。


『エーテル・ボウ:エーテルで矢を形成し、飛ばすことが出来る。アビリティの弓とは別アビリティになり、別スキルが存在する。修得には《弓》と《エーテル具現化》のアビリティが一定レベルに達している必要があり、《弓》アビリティのレベルにより、エーテル・ボウのスキル数に制限が掛かり、スキル威力にも修正がかかる。Dex、エーテル強度、エーテル操作の微小上昇』


 はぁ、なるほど。確認すると、エーテル具現化のレベルが3に上がっていた。弓は使用頻度から未だにレベルが6だ。エーテル・ボウも修得したばかりなのでスキルが二つと少ない。

 あるのは《クイックショット》と《レインアロー》。名前からして早撃ちと乱れ射ちか?

「とりあえず、エーテルの矢を飛ばせるようになった」

 そう言って先ほど大量に出したエーテルの矢を飛ばしてみた。

「…………」

「…………なぜだ」

 相変わらずのカタツムリだった。


 スキルも使ってみて検証したところ、どうやら弓を引く動作が必要らしい。正確には左右の手が触れ、どちらかを後ろに引く。すると手と手の間にエーテルの矢が出てきて、矢を放すと飛んでいく。放す、といっても手を開くとかではなく、意識の問題らしい。

 クイックショットは手が触れ合った瞬間に発動させるスキルだった。瞬時に発動するため、矢のエーテルを増やすのが難しかった。そのためエーテルの消費が少ないからか、威力も小さい。何度か発動させ、だんだんと矢エーテル濃度と強度を高めて発動することが出来るようになったけど、どうやら制限がかかってるみたいで、ある一定以上は威力の上昇が見られなかった。まぁ牽制や不意打ちにはもってこいだけどね。それに威力が小さいと言っても、俺のエーテル能力的に、普通の弓よりも威力があったし。

 レインアローは斜め上、上空に向かって矢を飛ばす。少し大きめの矢を一本だけ。レインじゃないじゃん、と思ったら上空で分裂し、ホントに雨のように落ちてきた。一発一発の威力は小さいけど、それでも地面はボコボコになっていた。足止めとか、雑魚の一掃には便利かも。こちらは使用時のエーテル濃度と強度次第で威力が変わった。最大まで強化したレインアローではかなり地面がえぐれ、地形が少し変わっていた。しかし、発動までの時間がやたらとかかるので、あまり効率がいいものでもなかった。発動速度と威力の兼ね合いを見て使いこなすように練習しないとな、と思ったよ。ただ、アビリティ説明を読む限り、弓のアビリティレベルを上げると威力の上方修正があると思う。これからは弓も積極的に使っていこう。

 その後も色々やって、とりあえず手が触れさえすれば両手が塞がっていても使用可能、と言うことがわかった。これはかなり嬉しいことだった。一々装備を変更せずに、使えるから隙が少なくなるし、戦闘の幅が広がる。

 今回のこともあるし、エーテル具現化を強化すれば、他にも何か覚えるかもしれない。積極的に使っていこう。


 大分お腹の方も落ち着いたので出発することになった。キーヴがエーテル・ボウを見てやたらと羨ましがっていたので、移動中でもしっかり修行しろと言っておいた。そのおかげか二度ほど落馬していたが。

 移動して三十分ほど経った頃、だんだんと魔物らしき反応が出てきた。

「なんだか敵さんが増えてきたような気ががするよ」

 ティアにも感じられたようで警戒を強めている。

「あのドラゴンが居なくなったからでしょうか?」

 確かに、朝はいつまで経っても反応が無かったのに、ドラゴンを倒して二時間も経っていないのに徐々に増えてきているのは、やっぱりドラゴンが関係しているような気がする。

「そうかもしれないね。あ、また増えた」

 話している間にもだんだんと反応が集まってくる。

「あの、兄さん。私の探知範囲にもかかるほど近づいてきてるんですが」

「おいおい、ミコさんよ。お前の探知範囲と俺の探知範囲は一緒のはず。俺はまだ感じねぇ」

「私はキーヴさんと違って真面目に修行してますから」

「うがー」

 真面目にって言うよりはキーヴの場合は集中力の問題だろう。

「アホなことしてないでちゃっちゃと準備しなさい。進行方向に団体さんが居るわよ」

 呆れたような口調で釘を刺す。エルファは杖を構えて攻撃準備万端だ。

「あ、今回俺は後衛で行くわ。弓とか育てたいし。キーヴとエリザ、前衛ヨロシク。ティアは臨機応変に材料のいらない簡単な罠とか出来れば作って援護してあげて。森の中ほどの反応数じゃないし、しばらくはミコとキーヴの特訓のつもりで進もう。エルファもそのつもりで。やばそうなら俺も前衛に行くしね。って事で二人とも頑張れ」

 今までも道中で俺達とキーヴ達の差を感じてた。森に入るまではそうでもなかったんだけど、森の中でキーヴとミコの役回りが微妙すぎた。特にキーヴ。ミコも補助魔法は今のところエルファの方が上だしね。補助魔法は使えば使うほど能力が上がるらしい。攻撃魔法よりエーテル操作と魔力操作が重要だとかで、使い慣れる必要があるとかなんとか。

 今までも考えてはいたんだけど、森の中じゃ敵多すぎたし、森を抜けたら敵が殆ど居なかったし、ドラゴンとか出るし。

 戦闘中にしなくても、って思ったこともあったけど、戦闘中のほうが成長が早いってことにも今までに気付いたからね。経験者は語る。事実、俺も戦闘中にアビリティとか覚えることが多かったから。

 てなことをちょろっと説明したら納得してもらえた。

「兄さん……見ててください。私頑張ります」

「すぐに追いついてやるぜ」

 張り切る二人。まぁ無茶をしない範囲でお願いします。

「って訳で、ティアとエリザには負担かもだけどお願い」

「おっけ~。任せてよ」

「分かりました。といっても私の役割はあまり変わらないと思いますけどね」

「殲滅速度が落ちるから負担が増えると思う。出来るだけ俺が守るつもりだけど」

「ありがとうございます。頼りにしてますね」

(((いいな。私も守って欲しい)))


 三人が何か言いたそうにこっちを見てるけど、何が言いたいのか分からん。

「っと、そろそろ来るよ」

 そして、俺達の前に魔物の集団が現れた。 

キーヴがいじられ役です

山を越えたらちょろっとイチャラブをしたいな……と考えてます

…………いつ越えるんでしょうね

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