話し合い
今回の話は男のご都合主義発動です
なので女性には共感できないかもしれません
実際私は男なので女心とはかけ離れてますので
とりあえずハーレムの基礎作りです
今回も恐らく突っ込みどころが多いですがご勘弁いただきたく思います。
次はちょろっとエロスでその後出発予定となっております
久しぶりの妹は少し大人っぽくなっていた。しかし、今年、高三で今は受験生の筈だが。
「元気か? でもお前受験生だろ、夏休みに遊んでていいのか?」
「平気です。私、推薦もらってますから」
確かにミコは昔から頭良かったけど。推薦か、羨ましい。去年の俺なら確実に遊んでる暇は無かったな。
「まぁ良いけど。それと、そろそろ離れろ」
さっきから胸が当たって非常に困る。
「いいじゃないですか。久しぶりに会ったんです。少しくらい甘えさせてください」
ユルに抱きついている少女、ミコはユルのリアル妹だ。
「……ねぇ、エルファ。ミコちゃんって」
ティアが小声でこっそりと聞いてくる。
「……そうよ。超ブラコンよ。ブラコンなんて言葉じゃ足りないくらいの」
忌々しい。何時も私を牽制していた。一つ下なので、学校でもほとんど一緒。登下校もべったり。御陰で私はユルと二人っきりになれた時間は極僅か。高校はユルが男子校に行った為に流石に離れてたけど。
しかし、ゲームの中でも邪魔をするとは……現に今も、
「心配しましたよ。全然帰ってこないし、私が連絡しないと、兄さん連絡しないじゃないですか」
と、話をしながらユルの腕を取り、胸元に抱き寄せている。そして、チラっとこちらを見て微笑むのだ。絶対分かってやってるわ。
「……強敵、だね」
「……そうよ」
「……ミコ、とりあえず離れて。俺、腹減ってるから飯食いたいんだよ」
全く、引っ付きすぎだ。昔から俺にベッタリだったけどちょっと困る。中学になってまでお風呂入ってこようとするし。一緒に寝ようとするし。
俺は思春期だー!
可愛くて、スタイルいい、妹とはいえ女の子が引っ付いてきたら困るっちゅうねん。
なので入りたくない男子校に入る羽目になったし。全寮制の。
でもその選択も間違ってたかも。たまに帰ると、有無を言わさずにくっついてくる。オジサンたまらんっちゅうねん。男子校のむっさいとこから帰って、女の子の柔らかな躰といい匂い……タスケテ~。手を出さなかった自分を褒めたい。……いや、妹に欲情する時点でダメだよね。
とりあえず引きはがし、さっさとテーブルに付く。
「それで、キーヴ。これからどうするんだ?」
「どうするんだって、おいおい。エルファに誘われたんだよ。一緒にパーティ組まないかって」
「そうなのか?」
エルファに確認してみると頷きながら補足する。
「一応、誰も知らないとこに行くわけじゃない。なら戦力は少しでも多いほうがいいわよ? 昨日、知り合いのところ回ってたらリルートで見つけてね。ユルも前にキーヴを仲間にするようなこと言ってたし、丁度いいかなって」
「なるほどね。でも良いのか? 今まで他でパーティ組んでたんだろ?」
「いいって。ちょっと合わなくてね」
珍しい。キーヴはリアルでも余程の事がない限り、周りとの関係を気にするのに。唯一例外があるとしたら……
「……女か」
キーヴは表情などから軽薄なイメージを受けるが、実は非常に女性を大事にする。
「まぁ、な。……ユルは盗賊に会ったか?」
「いや、まだだな」
「俺は会ったぞ。胸糞悪くなるぜ。俺の居たパーティで遭遇したんだがな。いいか、ユル。覚悟しておけ。NPCでもなんでもだが、あれは、人を斬る、って事だ。ゲーム感覚でモンスター共を斬るのとは違う。喋るし、命乞いもする。表情まで付いてきやがる。かなりの覚悟がいったぜ」
覚悟がいった、というからには。
「キーヴは、斬った、んだな?」
「ああ、斬った。斬れた。……女がな、NPCだったが、散々犯された後だった。アジトに戻る途中だったみたいで、裸で引き摺られてた。そいつらを一人だけ残して殺して、アジトに案内させて……そこにも数人の女が居たさ。奴隷商人も来た。みんな殺したさ。罪悪感は……何故か無かったな。その後、女たちをどうするかって事で揉めたんだ」
ああ、NPCの奴隷はプレイヤーも持てるからな。
「結局、俺はPKされて、死に戻り。……奴らは盗賊と同じさ。別に奴隷を否定する訳じゃねぇよ。小説や歴史でも、今だってある所にはある。家族のために身体を売る奴も居るだろう。だが、あいつらは許せねえ! たとえ、少しの間でも仲間だったと思うと腹が立つ!」
いつの間にかテーブルに着いた皆は何も言わずにキーヴの話を聞いていた。
「……そうか。俺も覚悟しておこう。俺が盗賊を斬るのを躊躇って、エルファやティア、エリザにミコがそんな目にあうと思うと」
なんだろうか。腹のそこからグルグルと気持ち悪いものが上がってくる。
「非常に不愉快だ。コイツらに手を出す奴らは俺が殺す!」
どん! とテーブルを打つ音で我に帰った。
……俺、今なんて言った? エルファ達は俺の物じゃないだろ。
「あ、悪い。何か、こう、ね。……何か、ゲームに染まってきたか?」
驚いた顔でこちらを見る女性陣。そして、ニヤニヤと笑うキーヴ。
「いや、いいと思うぞ。このゲームはゲームだがリアルだ。現実とは違うがゲームの中のリアルを生きるには必要なことだろう? 俺も散々不快な思いをしたが、このゲームを辞めるつもりはねぇ。なら、このゲームの中のリアルを受け入れるべきだ」
確かに、こんな思いをするのが嫌なら辞めればいいのに、そんな考えは微塵も浮かばない。
「そうだな。でも、皆は俺の恋人でも無いのに、何か、俺の物みたいな言い方になって。ゴメン」
そう言って誤ったけど、特に皆無反応。ちょっと怖いですよ。
話を変えるべくキーヴに聞いてみる。
「そう言えばキーヴ、死に戻りってどんな?」
「ああ、あれはすっげぇ痛い。最後に寄った宿屋で復活するんだけどさ、体中がとにかく痛い。半日位動けなかったよ。デスペナルティはステータス上は無いけど、しばらく痛みが残るから戦闘力は半減するし。それに、一度死んだらギルド登録抹消だとさ。また一から登録し直し。ランクも最低からになって新人扱い。参ったぜ」
うわ、結構マイナス要素が多いな。
「死なないようにしないとな」
「そうだな。っと、そろそろ飯にしようぜ。明日から旅に出るなら今夜はしっかり食っておかなきゃ」
そうして、しっかり食べて今日は皆同じ宿を取った。
「皆さんに大事なお話が在ります」
そう言ったのはミコさん。その呼びかけで皆でミコさんの部屋に集まりました。
「単刀直入に聞きますが、皆さんは兄さんの事をどう思ってますか?」
皆が集まるなり早速話題に入るミコさん。
「あ、エルファさんは言わなくていいです。昔から知ってますから。問題はあとの二人です」
そう言われても……ユルさんは頼りになる人、ですかね。後は信用できる人。あ、でも一番思うのは、
「えっと変な人、です」
そう、変な人です。第二陣にしては高いステータス。まぁこれは気功関連のおかげだとわかりましたが。製造関係の無駄に高い技術。思い出していくと、なんだか色々なことが気になります。
「変な人、ですか。それはエリザさんが気にしてるからそう思うんですか? それともただ変なんですか?」
私が気にしている? 確かにそうなのかもしれません。
「そう、かもしれません」
「そうですか。ティアさんは?」
「私はユル君好きだよ」
「友人としてですか?」
「友人としてもだけど、私はユル君に女として扱って欲しい。私を見て欲しい」
ティア、ストレートです。聞いてる私が恥ずかしくなります。……でもティアはそう思ってたんですね。
「それで? アンタは私たちにそんなこと聞いてどうしたい訳?」
エルファさんが少し怖いです。
「私がしたいのは皆さんに提案です」
「提案?」
「はい。言うまでも無いですが私も兄さんが好きです。愛してます」
は、恥ずかしい。こういう雰囲気は苦手です。
「ですが、私は妹です。結婚もできなければ兄さんに抱いてもらうこともできません」
ミコさんは凄く哀しそうな顔をします。
「でも、このゲームの中なら、現実じゃないこの世界なら。兄さんと一緒に居ても白い眼で見られることもありません。この世界なら、兄さんに抱かれることも出来るかもしれません」
ミコさんは真剣そのものだ。エルファも真剣にミコさんを見つめている。
「ですが、今日の兄さんの発言を聞いて、皆さんが兄さんの大事な人達であることもわかりました」
「……だから? 何が言いたいの?」
「私は兄さんの一番じゃなくても構いません。ですが、私は兄さんを愛したい、兄さんに愛されたい。兄さんに抱かれたい。……なので皆さんに提案です」
「……何よ」
「私にもチャンスをください。この世界は現実の世界とは違います。なので一夫一妻制で無くともいいと、私は思います。エルファさん。散々邪魔してきた私が言うのもおこがましいと思いますが、私に兄さんを堂々と愛せるこの世界で、愛させてください。独占できなくても構いません。ティアさんも、お願いします!」
涙を浮かべ必死にお願いをするミコさん。そんなにもユルさんを想っているなんて。
「……条件があるわ」
「なんでしょう」
「一つ、ユルと仲良くなることを邪魔しない事。これはこっちでもだけど現実でもよ」
「……わかりました。先程も言いましたが、私は兄さんと愛し合えるなら、独占できなくてもいいです。そして、この世界で愛し合えるのなら、現実での邪魔はしません」
「わかったわ。それともう一つ。ユルが一人に決めたのなら、私たちは強要しない。これが守れるなら、私は一夫多妻制でもいいわ。私だってユルと愛し合いたいもの。独占もしたいけど、それ以上に私から離れて欲しくないわ。それなら一緒にいられる方を選ぶ。ティアは?」
「私は……ちょっと、まだよくわからないけど。もし、ユル君が抱いてくれるなら、愛してくれるなら、すごく嬉しい。…………一夫多妻制もいいかもしれない」
ティアがそう言うと、皆の目が私を見ます。怖いです。
「あの、なんでしょう?」
「エリザはどうなの? 一夫多妻制でもいいの? ダメなの?」
「えっと、私は別にいいとは思いますが」
「が、何?」
「私はユルさんが好きではありますがこれが恋愛感情なのかよくわかりません。なので保留でお願いします」
正直に言ってみた。実際ユルさんをどう思っているのかよくわかりません。
「そうね。それは考えてなかったわ。わかった。もしユルのことが好きで参加したいなら言いなさいね」
「はい」
「では私達は運命共同体、と言うことで」
「いいわ」
「おっけ~」
なんだか団結したみたいですね。
……私の気持ちはどうなんでしょう?
変更しました




