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New Life  作者: basi
26/69

馬の背中で船を漕ぐと落馬する

サブタイトルは全く関係ありません

そして何時ものごとく短いです、ハイ

そろそろ街に戻りたい頃です

ユル君に女を抱いてもらいたいですね

 馬の背に乗って村への帰り道。一応出発前に鞍やら馬銜(はみ)やらを準備しておいたので早速馬に装着してある。

 他の三人も同様に騎乗の人となっているが、馬の気がそぞろで気を抜くとはぐれてしまうらしい。現にティアが何度かはぐれそうになっていた。

「お前も名前を決めておかないと不便だよな」

 馬の名前、といわれて思い浮かぶのは『赤兎』とか『松風』とかか? 有名どこだし。でもコイツは鹿毛では無いので『赤兎』はないな。

 俺の乗っている馬は全身真っ黒。色だけで言うとエリザの馬と一緒だが、エリザの馬より一回りくらい大きい。

 黒くて大きいとは……やるな。口に出しては言えないけどね。女性陣に何を言われるか分かったもんじゃないし。ギャグって言っても通じないだろうしね。

 冗談はさておき、中々に格好いいお馬さんなのだ。いい名前をつけたい。

 ちなみにエルファの馬は「シルバ」。白いし、馬と行ったらこれでしょ。だそうだ。別に文句は無いよ。ほんとに。

 ティアの馬は「ブラオ」で、エリザの馬は「ゲルゲラ」となった。

「そうだな……カイザー、でどうだ?」

 馬は首を上下に何度か揺らした。了承、だと思う。

「よし。よろしく、カイザー」

 

 森から出て村が見えるとこまで来たとき、前方にバンデットの群れがいた。村を襲うつもりなのか分からないが、見える範囲に居ると言うことは戦闘になる確率が高い。放置して村を襲われても厄介だ。

 となると先手必勝。少し馬を止めてみんなに確認する。

「目の前に見える奴ら、狩るつもりだけど、どう?」

「いいんじゃないの。襲ってきても面倒だし」

「そうそう。数も少ないし、ちゃちゃっとやっちゃおうよ」

 エリザも頷いて了承する。

「よし、じゃあ奇襲!」

 馬上から弓を引いて発射。それと同時に馬を駆る。一匹は奇襲成功で一撃で沈んだ。それによりこちらに気づいた群れが反転して駆けてきた。

 馬を駆りながら次々と弓を射て掃射をかけるが、一撃で倒れるものは少ない。六本ばかり撃ち込んでから武器を変え、敵の中に突っ込む。

 馬上での戦闘は初めてだが、牧場での事を思い出せ、と自分を励まし左右の刀を振る。

 左右から飛び掛って来たのを上から振り下ろし、両断。すれ違いざまに薙ぎ払い、腹を切り裂く。正面から馬を狙ってきた者を突き殺し、後ろに回った奴をカイザーが蹴り殺す。

 馬の突進に任せて弾き飛ばし、踵を返しまた突っ込む。その間も左右の刀を振り数を減らす。ふと気付くと、動くバンデットは居なかった。

 なんだか呆気ないな。そう思っているとみんなが寄ってきた。

「ユル君、何かえらく強くなってない? あっという間だったよ」 

「何で両手放して落ちないのよ」

「どうやったらそんな風に馬を操れるんですか?」

 一気に聞かれても答えれんわ。

「あ~、質問は後で。コイツら解体して素材とってささっと村に行こう。腹減ったし」

 教えることも多そうだし、一先ず村に戻ってからだ。

 

「馬での戦闘って難しいよ~。バランス取るのも難しいし、馬が怖がって動かないし」

 食事を終えてから、宿の部屋でティアが切り出した。

 戦闘の後、色々聞きたかったんだろうけど食事のあとでね~、と言っておいたのを守って今まで聞かなかったのだ。御陰でしっかりご飯食べました。ケプッ。

「それで、何か聞きたいことは?」

 そう聞いたら、三人同時に話し出した。

「はいはい、順番にね」

「じゃあ、まず何で両手放して落馬しないの?」

「それと、どうやったらあんなに馬が云うことを聞いてくれるのか、です」

「そんでもって、えらく強くなってる気がするんだけど、気のせい?」

 エルファとエリザの問いにはペイドさんに聞いたことを話す。

「なるほどね。それで一週間くらいずっと牧場に居たって言ってたのね」

「では練習と仲良くなることが課題ですね」

「そうなるね。まあ、接し方と後はひたすらに乗るだけだから。そんなに難しくはないしね。頑張って」

「ねぇ~、私の質問~」

「はいはい。強くなったっていうか、新しいアビリティを三つ程覚えたからじゃないかな。エーテル関係で気功にも影響してるだろうし。それでじゃないかな」

 当然三人に教えて、と言われ教えるが、瞑想とイメージトレーニングは覚えたが小周天は覚えられなかったようだ。おそらく何かが足りないのだろう。

「要修行、だね」

 そう言ってみんなで寝るまで瞑想とイメージトレーニングに励んだ。

 しかし、女性と同じ部屋に居るといい匂いがして、俺だけ妄想と自制トレーニングになってしまったけど。


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