野営
最近遅れがちですいません。
ちょっと浮かんで来ないもので……
感想等色々ありがとうございます。
感想一つ一つに返信するべきか悩みながら、とりあえずここでの報告のみにさせていただいてます。
ちゃんと読んでますが、反映には時間かかったり、反映しなかったりもしてます。
少しでも皆さんが楽しめる様に頑張って行きたいと思います
俺としては誰と見張りをしてもいいけど。効率のいいペアとか知らんし。でも、普通に考えたらエルファは魔法職で後衛だからエリザと組んだほうが良いのか?
「じゃあ、俺とティアで最初にやろうか」
「いいよ」
「わかりました。では先に休ませてもらいますね」
エリザはエルファと同じテントに入っていく。
「あのテントって三人用?」
「一応四人用だよ。ユル君も一緒に寝る?」
いや、非常に魅力的ではあるけれども……流石にそれはマズイだろう。
「……遠慮しておきます」
あれ? でも見張りも要るし四人用のテントの必要あるのかな。
聞いてみたけど、旅のときは何があるか分からないので少々余裕が在る方がいいのだそうだ。以前、魔物に襲われて荷物を失った人も居るらしく、テントがなくなり野宿をしたそうな。ちなみにインベントリは存在せず、初期は魔法のポーチがありそれがインベントリの代わりをする。もちろん別売りの魔法のバックもあり、収納量やサイズは様々で予算と要相談だ。なのでバックを落とせば中身も全て失う。こんなところも妙にリアルだ。
ただ、取り出しと収納は念じれば出し入れが出来るので一々鞄に手を入れたりしないで済むので便利だ。だから鞄より大きくても収納可能。ここらへんはゲームっぽい。
「でも今日のあの鳥って、サイズの割にそんなに強くなかったね」
「ああ、あれは動物系だからね。動物系であの強さなら中ボス級ってとこじゃないかな」
「動物系?」
「そうだよ。モンスターの分類だけど下から動物系、無機物系、魔獣系で、これ以上はまだ出てきてないからわからないけどアンデット系、魔族系、ドラゴン系があるって話、噂だけどね。一応魔獣系はダンジョンでないと確認されてないよ。これからどうなるかは謎だけどね」
「そうなのか。動物と魔獣の区別ってどうやるの?」
「魔獣は属性があるからすぐわかるよ。動物も弱点属性はあるけど、魔獣は存在自体に属性がついてる。属性が付くからその属性の魔法とか属性攻撃とかしてくるから結構強いよ」
「ん~、魔法使ってれば魔獣?」
「まぁ大まかにはそれでいいと思うよ。あと、知能がついてるから強い魔獣ほど頭がいいみたいだよ。もしかしたら喋る奴もいるかもしれない」
げろげろ。めんどくさそうだ。
「そう言えばゴブリンってこう云うゲームじゃメジャーじゃん? あれはどこら辺になるんかね」
「ああ、ゴブリンは一応魔族? かな。まだ誰も遭遇してないと思うよ」
「まじか。ってことは結構強い部類になるのか」
「まぁ、確かゴブリンって元々妖精じゃないっけ? だから動物でも魔獣でもないしね。魔族の雑魚って所じゃないかな、たぶん」
「なるほど」
「そう言えば三人はどう言う関係?」
「ん? 聞きたい?」
「いや、別に。ただ話すことが無いからさ。会話のネタってやつ」
「ふーん。別に大したことじゃないけどね。私達の装備ってさディスカって子が作ってるんだけどね、そこの常連さん。何度かディスカの所で話して、そんでディスカの素材集めに付き合ったのが最初。それからはなんだかんだで結構つるんでるね~。……アハハ、そうそう。ディスカってさ防具専門なんだけどねデザインセンスとか気にしないみたいでさ。『性能が高いんだから』って言って自分で新しいデザイン造らないんだよ。だからほとんど既存品の模倣みたいなデザインばっかり。名前も『私が作ったんだからディスカの服で十分』って。女の子なのにオシャレとか全然興味ないんだって。いろんな意味で勿体無い子だよ。結構可愛い子なのに」
確かにティアの服装はエルファと色と袖丈が違うだけで同じデザインだ。
「まぁ俺も師匠に言われなければ性能だけの物を造ってましたけどね。妥協を許さない人たちで……正直死ぬかと思いました」
「アハハ、製造で死ぬことは無いよ」
「……体力バーがレッドゾーンまで行きましたけど」
「マジか!」
話すことも減ってきて俺は再び頼み事をする。
「ティア、ティア」
「何?」
そう
「耳と尻尾触らせて」
猫耳と尻尾、フサフサのピコピコですよ。
「う、ちょっと……今は、遠慮したい、かな」
ガーン。断られた……。フサフサが、ピコピコが。
「そ、そんなに落ち込まなくてもいいじゃんか」
そうは言っても自他共に認める『猫好きー』ですよ。目の前に猫のパーツが有るのに触れられないとは……無念。
あ、いや待てよ。そう、こんな時に使わなくてどうする。
《テンプテーション》だ。ただある程度、好意を持ってもらって無いとダメなんだよね。とりあえずやってみるか。
とは言っても魔法じゃないし、自然発動みたいだから使い方とかよくわからんから何となくで。
「ねぇ、どうしてもダメ?」
ゲロゲロ、自分で言って思ったけどこれは違うよな。男が言っても気色悪いわ。
「うっ」
ほら、やっぱり。ティアも引いてる。やり直しだ。ほんの少しだけ近づいて……。
「頼む。ちょっとで良いから。ティアの可愛い耳とフサフサして気持ちいい尻尾、触りたいな。ね? お願い」
これなら気持ち悪くないはず。《テンプテーション》も出るように(言う事聞け~)と念を込めておいた。ついでにウィンクもサービスだ。効果あるかは全くわからんけどね。むしろ逆効果?
「……わ、わかったよ。でも、ちょっとだけ、だよ?」
っしゃ~! 成功。ウィンク効果か? どうでもいいや。モフモフ~。
「では、失礼をば」
耳の付け根最高~。猫超絶ラヴ!
= = = = =
「耳と尻尾触らせて」
ユル君がそんなことを言ってきた。
「う、ちょっと……今は、遠慮したい、かな」
流石に夜に二人っきりで、体に触れられるとかなりまずい気がするよ。しかもユル君の顔、綺麗過ぎる。ちょっと女性的だけど、そんなの関係ない。ドキドキしすぎて死にそうになるよ。それに何かふわふわする。
しかも断ったら凄いガッカリしてる。……慰めたくなるよう。自然に触れてしまいそう。
「そ、そんなに落ち込まなくてもいいじゃんか」
ダメダメ。手を出したらエルファに酷い目にあわされちゃう。
それなのに……
「ねぇ、どうしてもダメ?」
「うっ」
ぐはぁ! ユル君、反則だ! どんな凶器より鋭い武器だよそれは。
可愛すぎる。顔自体が女の子っぽいから余計破壊力が……。なんかいい匂いがする。
ユル君がさらに近づいてきた。少し身体を前に倒した程度だけどそれだけでドキドキするよう。
「頼む。ちょっとで良いから。ティアの可愛い耳とフサフサして気持ちいい尻尾、触りたいな。ね? お願い」
「……わ、わかったよ。でも、ちょっとだけ、だよ?」
気がついたら許可しちゃってた。……ユル君はちょっと危ないかもしれない。私、色々と許しそう。
結局、止めてと言い出せず、交代の時まで触られた。しかも、途中からは自分から身体を少し寄せて。
エルファ、ゴメン。たぶん……私、もうダメだよ。
突っ込みどころ(矛盾や設定の甘さ含め)多い作品だと思いますがこれからもよろしくお願いします




