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家族  作者: kotomi
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幼少時代

私は何の為に産まれたんだろう。

 

 私が5歳の時、弟の達也が産まれた

初めて見る赤ちゃんは、ふにゃふにゃしてて可愛かった

母も父も愛おしそうに達也を見つめて、私にこう言った


「美咲もお姉ちゃんなんだから、しっかりしなきゃダメだよ。」


 しっかり、この言葉は今でも言われたり言うのが苦手なぐらい嫌い

それでもこの時は、しかっりしなきゃって子どもながらに頑張ろうとした。

 

 祖母も義祖母も、達也の事を可愛がった

特に祖母の可愛がり方は、異常なぐらいだった・・・

祖母と祖父は離婚していて、祖父はどこに居るか解らなかった

まぁ・・ある日突然現れるのだけど

義祖父は私の事も、達也と同じぐらい変わらず可愛がってくれた

それがすごく嬉しかった。


 それからの日々は常に達也が中心だった

私が小学生に上がる時、達也は1歳

歩けるようになってイタズラもするよになっていった


その頃から、母と父はよく口論するようになり

父が帰って来ない日があった

母が変わって来たのも、この頃からだった。


 1歳の達也の面倒を私に見させて、夜に出歩くようになった

父も帰って来ない、そんな家で6歳と1歳が2人きり

急に泣いても何をどうしたら良いか解らない

ミルクを作ろうにも、作り方が解らずお湯も沸かせない

ひたすら、あやしたりする事しか出来なかった。


 母が帰って来るのは明け方

その頃には、達也も泣きつかれて眠っている

やっと帰って来たと安心したのも束の間で

母は私にすごい勢いで怒鳴り散らす


「何よこれ!!オムツ取り替えてないじゃない!!」


 オムツの取り替え方なんて、出来るわけがない、やり方も知らない

それでも母は私を責める、怒鳴るのに疲れたら次は暴力

叩く、蹴るなんて当たり前だった

裸にされて、外に出された事もあった

家に入ると必ず、土下座で謝れと言われた

私が土下座で謝ると、母は満足そうに私の頭を足で踏みつける

もう感情はなかった。


 そんな日々が続いたある日

いつものように、深夜に達也と2人きり

泣き喚く達也に対し、私もどうして良いか解らず泣いていると

父が帰ってきた


驚くでもない、慌てるでもない

ただ1枚の紙をテーブルに置いて、また出て行った

私や達也には一言もかけずに


帰って来た母がその紙を見るなり


「お前のせいだ!」


 そう言ってまた暴力を振るう


「お前を連れて結婚なんてしたからだ!」

「お前も達也もいらない!!役立たず!」


 私は父の実の子じゃなかった

だから、達也だけが可愛がられてたのか・・子どもながらに

そう理解して、必死で耐えた


母は自分が満足するまで、私に暴力を振るう


 





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