032⚫️押し付けられた?平和
村人は驚いた。自分たち以外のヒトがやってくる。
ここでの移動は魔王によって禁じられている。
物資の輸送はゴーレムたちが行う。
ヒトが来ることなど、あってはならないのだ。
しかも、3人に続いて一体の木製ゴーレムまで。
頭に毛髪のように木の芽や葉っぱを宿している。
いったいだれだ?どこから来たんだ?魔王様の許可を得ているのか?
ふ〜ん。そうなんだあ。
ヒトはこれぐらいの人数で、こうやって定住しているのか。
隣村までも行ってはダメなのね。
行動として村を出ることはできるのだけど、見つかれば厳罰なのね。
でもさあ、それって不自由じゃないの?
エレナの質問に、村人たちは素直に答えるわね。私も聞いてみよっと。
えっ?犯罪がないの?この村では。どこの村でもなの?
まあ、お互い、顔見知りだし。
うぇ、夫婦喧嘩や、ちょっとした諍いもないの?!
すご〜い!理想郷じゃない!
でも、なんだか、雰囲気が暗いわよ。
・・・じゃあ、もし、揉め事が起きたら、どうなるのよ?
なあにい!
喧嘩や罵りあい、ましてや犯罪行為があると、
即座にゴーレム警備隊が来て、連れて行かれるのか?!
それって、確かに平和、だけどな。
しかしだな、日常の細かなちょっとした対立なんて、
ヒトとしてあって当たり前じゃないか?
それすら、上から禁じられているのか?
うーん・・・。押し付けられた平和、だな。




