いたくなるまで
掲載日:2026/04/10
いたくなるまで、いたくなるまで
やけに光ったくつを歩かせながら
死体をくつうらにそっと隠して
いたくなるまで、いたくなるまで
やけにかしこまった口を喋らせながら
としゃを口の中にぐっとこらえて
先生のながったらしな話を眺めながら
あの木陰だけを追いかけている
いたくなるまで、いたくなるまで
やけに白くなった午後を泳がせながら
涙を午前に置いてきたままにして
いたくなるまで、いたくなるまで
やけに細かくなった線をなぞりながら
それをぷちんと歯で派手にちぎって
隣の子の忘れがちな瞳を眺めながら
あの机だけをただ撫でている
まるでぼくがいなくなるまで、いなくなるまで…




