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Prelude
初めての執筆となります。拙い文章ではありますが、楽しんでいただけると嬉しいです。
体がうまく動かない。
意識が薄れていく。視界が霞む中、もがいて進む。
「アイツ」はもうここにはいない。それでも、地を這って進む。
・・・どこへ?どこへ進めばいい?
今はそんなことを気にする必要はない。そう自分に言い聞かせ、腕を、足を動かす。
「アレ」からどれだけ時間が経っただろう。
だんだんと、頭も働かなくなっていく。そして、止まる。体も、思考も。
これ以上はもう無理だ。そう感じた途端、自分の今までが全て馬鹿らしく思えてきた。
少年は仰向けに体を投げ出すと、ゆっくりと目を閉じた。
すべてを諦めただろう少年の目から、涙がこぼれる。
・・・違う。終わりじゃない。ここで終わりなんかじゃ、ない。
・・・これは、始まりだ。
少年の物語が、幕を開ける。
読んでいただき、本当にありがとうございます!率直な感想をいただけると幸いです。まだまだ続く予定なので、ぜひご期待下さい!