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俺が入院しているスキに俺の実家がRPGの舞台になっていた件について  作者: 時田総司(いぶさん)
第六章 オープンワールド

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第五十三話 ドラゴンバーン

『セルジュのターン:回復魔法――、ヒール』


セルジュはガブリエルに対し、杖を振った。ガブリエルの身体は、杖の動きに呼応し、光り輝きだし、HPが回復した。


『ガブリエル、HP:150/150』


「おお!」


「一番ダメージ受けてたっぽいからね♪」


「ありがとう! セルジュさん、だが敵のターンになるぞ!」




『毒サソリ5のターン:毒針で刺す!』


「!」


『タケヒコにヒット! タケヒコ、HP:129/140、タケヒコは毒状態になった!』


「ぐあっ!! 今回初ダメージかよ!」


タケヒコの悶え苦しむ様子を見て、タクヤは小学生の様に残酷な言葉を浴びせる。


「やーい! 元祖アイテム配り人形、今回は自分にアイテム配りするんだな」


「お前……後で叩き斬ってやる……」


タケヒコは敵からのダメージ、毒のダメージと、タクヤのヤジによる二重苦三重苦の苦しみを味わうコトとなる。


その時――、ガブリエルは天高く羽ばたき、槍を掲げ、声高らかに言い放った。


「(タケヒコ君には悪いが……)さあ、次のターンがチャンスだ!! 次のターンの終了で、私は勝利宣言する事となるだろう」




『アキラのターン……アキラは寝ている』




「……(アキラ!!)」


今回のターンが終わろうとする時――、




『巨大毒サソリは仲間を呼んだ! ……毒サソリたちが現れた!!』


「ガブリエルさん!!」


タケヒコがケガをおして叫ぶ。しかし、ガブリエルは左手でそれを制止し、言った。


「問題無い……」


「!」




『ガブリエルのターン:スキル――、ドラゴンバーン!』


「我が友よ! その身体に宿る力を開放せよ……! 行け! 渾身の必殺技!! ドラゴンバーン!!!!」


ガブリエルの乗っていたドラゴンが、はるか上空を仰ぎ、身体の奥から口いっぱいに力を込めた。そして――、






「ゴおおおオオオオ!!!!」






口から辺り一面を覆いつくす炎が吐き出された。


『ヒット! 巨大毒サソリ、HP:0/250、巨大毒サソリを倒した』




「は?」


「な!?」


「ええええええええ!?」


「わぁ♪」




タクヤ達のパーティは只々、圧倒されるしかなかった。炎が消えると、そこに居たはずの巨大毒サソリは只の塵の様な灰と化していた。




そして――、




「バサッ、バサッ、ザッ」


ガブリエルが乗っていたドラゴンは地に舞い降りた。


「ガブリエルさん!! すげえッス!!」


タクヤは嬉しさのあまり涙目になりながら一目散にガブリエルに近付いた。


「ああ、タクヤ君か……やった……な……」


「? ガブリエル……さん……?」




「おい! ガブリエルさん!!」




少し強めに声を上げたのはタケヒコだった。


「どうして! もっと早く“それ”をやらなかったんだ!?」


「タケヒコ……君……。相手のHPと……こちらが与えられるダメージを……計算したら……、さっきのがタイミングがギリギリだったんだ……それと――」


「?」


「“これ”を使うと……次のターン、動けなくなってしまうん……だ……スースー」




『ガブリエルは深い眠りについた』




「そういう……コトだったのか……(俺はガブリエルさんを信用していなかった様だな、考えを改めるか……)タクヤ!」


「あんだ、タケヒコ?」


「ガブリエルさんが眠っている間に、雑魚敵全部俺らで倒すぞ……!」


「ああ、あたりめぇだ!!」




『タクヤのターン』


タクヤは、持っていたナイフを懐に納めた。


「!? どうした! タクヤ!?」


『アイテム――、血清。タクヤはタケヒコに、血清を使った』


タケヒコの毒状態が回復した。


「お前……。毒は自分で治せって……」


「さっきのはジョーダンだよ。リーダーの俺が、そんな血も涙もない奴に見えるか?」




「ああ」


「見えます」


「うん♪」




意識のある者、全員は首を縦に振った。


「! お前ら……」


タクヤは涙で前が見えなくなった。




『タケヒコのターン:戦う――、斬り付ける!』


「ガギィン!」


『ヒット! 効果は今一つ!! 毒サソリ5、HP:0/25、毒サソリ5を倒した!!』


「ふぅ、あと2体だ! 行くぞ! ノノ!!」


「ハイ、タケヒコ君!!」




『ノノのターン:戦う――、フルフレイム!』


『ヒット! 毒サソリ6、HP:0/27、毒サソリ6を倒した!!』


「よっし! やりましたよ、後1体!!」




「ん♪」


『セルジュのターン:回復魔法――、ヒール』


セルジュはノノに対し、杖を振った。ノノの身体は、杖の動きに呼応し、光り輝きだし、HPが回復した。


『ノノ、HP:130/130』


「またまたありがとうございますぅー、セルジュさん」


「一番HP低そうだったし、コレが仕事だからね♪ さあ、来るよ!」




『毒サソリ7のターン:毒針で刺す!』


「!」


『アキラにヒット! アキラ、HP:0/17』


「あ゛」


『アキラは倒れた!』




((こんな感じで、いつも経験値もらえないから、ガブリエルさんばっか強くなってったんだな))




タクヤのパーティのシンクロ率は333%になっていた。


「ターン終わり♪ 巨大毒サソリが居ないから、仲間増えないね!」


「ガブリエルさん眠ってる中、俺を差し置いて仕切るなよ、セルジュ」


「まぁまぁ気にしない♪」




『次ターン――、』




『ガブリエルのターン:ガブリエルは眠っていて動けない』




「今回は!! 俺がとどめを刺してやるぜぇ!!」


「はいはい」


「いつものコトでしょうに」


「いっけぇ♪」




『タクヤのターン:戦う――、斬り付ける!』


「ガギィン!」


『ヒット! 効果は今一つ!! 毒サソリ7、HP:0/26、毒サソリ7を倒した!!』




「つーコトで!!」








『敵を全滅させた!!』









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