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 やっぱり汗をかいて真っ当な仕事をするってのはいいな。

 後ろめたい気持ちはどうしても拭い去れないからな。


 お、リズおはよう。


「おはよー」


 どこか寝ぼけているリズを横目に俺は引き続いて今日も家を建てているわけだが。

 この体で分かったことは言葉は喋れない。鳴き声も出せない。

 この世界では化学薬品なるものがある。

 それで体のサイズを大きくすることもできるので、傭兵だと言い張ればギリギリバレないという事などを学んだ。


 流石に身長が低い木ほどあって尋常じゃなく筋骨隆々なのはバレそうなものだが。


 まぁ、そんなやばいものが世の中にはあるって事だろう。


 三日ほどかかってようやく家が完成した。これでリズは雨風が防げる。俺か? 人間じゃないんだし不要だ。それに次何になるかわかったもんじゃないしな。


 細々とした家具などは作れないのでただのでかい箱といっても差し支えはないが、出来たら達成感があるものだな。


 家の上に登り、強度テストを行ったが、なかなか頑丈なようで安心した。あとは出入り口をっと。


 しゃがんで指で大きな絵を描くような感じでツイツイッと切り取る。この切れ味が無ければもうちょっと完成まで時間がかかっただろうな。

 

 リズが入ってみると、暗いけど結構居心地は良さそうに見える。俺が入れないのは残念だが、仕方あるまい。


 どかっと寝転び空を見上げる。ゆっくり過ごす日常ってのも悪くはないな。


 リズが隣で寝転んでいる。うっかり寝返りして潰さないようにしないとな。多分かなり重いだろ。


 空を見上げていると、遠くで煙が立ち登るのが見えた。なんだろうと、そちらを見てみる。


 狼煙、だろうか? 争いか何かが起こっているのか。ここまで来られると厄介な事になるな。


 リズ、お留守番できるか?


「子供じゃないんだから大丈夫!! 無事に帰ってきてね」


 あぁ、約束だ。


 指が大きすぎて指切りはできなかったが、頭をポンポンっと繊細な力加減でし俺は跳躍した。


 魔力効率や循環速度の速いこの体では身体強化によって得られる力はかなりの物のようで、まるで空を飛んでいるかのような勢いで地上を眺められる。


 おっ、あのあたりか?


 少し早めに炎魔法で勢いをつけ下降。

 様子を見る。


 なるほど、どこかの国とどこかの国が揉めているようだ。


 こういうのは事情がわからんからどっちかに加勢するのはまずい。という事で、聞き耳を立ててみよう。


 数時間経ったがいまいちわからん。


 どうやら、侵略側と防衛側で戦っているようだが一概に侵略者が悪いとも限らないからな。


 住民にとっては新しい大きな国に取り入られた方が税率が下がって、いいサービスを受けられるって事もある。逆も然りだが。


 これだけ必死にボロボロの装備にも関わらず戦ってるって事は好きな土地に住んでるんだろと仮定してこっちに加勢することにした。


 劣勢だったしな。


 さぁ、私が助けに来たぞ!!


 言葉喋れんのだった。どうするか。死なない程度に適当に火炎魔法をぶち込む。


 慌てふためいて連携が崩れたところを一気に盛り返した防衛側は、苦戦を強いられながらも強い意志を持ち続けなんとか追い払うことに成功した。

 

「ありがとうな!! 旅の龍人さん、おらがむらば攻め落とされちまったらみんな行き場がなくなっちまうとかだった」


 みんな口々に少し訛った言葉で感謝を伝えてくれる。俺はジェスチャーで喋れないと言う事を伝える。


「そがそが、傭兵さんに傷はつきもんだ。早く喉治るといいな。よがったら村ばよってけ」


 と言われたので、跳躍してリズを連れて村に行くことにした。


 残念な事に戦死者が沢山出たので、村の人たちは埋めて弔っていた。


 向こう側の兵士の鎧などを剥いでから、そのまま放っておく。


 戦争ではよくある事だ。戦利品の中でかなり大きく、質も良い槍があったのでこれをプレゼントしてくれた。優しい。ありがたくいただいておこう。


 こっそり敵側の死体たちは回収にはまず来ないだろうしアンデット化させておいたが、即効性はないようなので放っておいて後で回収しよう。


 リズと一緒に訪れた村は、トタンなどが使われ少し古い家屋が目立つが、活気のある村だった。

 

 先ほどに戦いは寄せ集めの兵団だったようで、各々の村へと帰っていった。国というよりは、相互協力を行なっている多数の村がある場所といったところだろうか。


 整備が行き届いてない場所ではよくある事だ。


「こんにちは傭兵さん!! ゆっくりしていってね」


 魔物にも優しい国だなあ、と思いながら村を回っていると、戦勝会に呼ばれることになった。


 久しぶりに沢山の人とのどんちゃん騒ぎでとても楽しい一日になった。

 助けて良かった。一夜明け、村を出て行く時に沢山の野菜と酒を贈られた。


 俺は断ったが、気持ちが収まらねぇという事でありがたく受け取らせてもらった。

 

 当分の食料には困らなさそうだ。俺はその辺の魔物でも食えばいいからな。


「英雄ミッション、弱者を助けるを達成しました。魔力が贈与されます」

「英雄ミッション、小さき村の英雄を達成しました。魔力が贈与されます」

「英雄ミッション、軍隊作成を達成しました。魔力が贈与されます」


 ん?最後に関してはやった記憶がないのだが。

 もしかして、ゾンビ化完了したのかな? リズ向かってみようか。


 俺たちは一旦家に食料品を置いてから戦跡へと向かった。

 そろそろアラが出る頃だろうなと思ってます。気をつけます。

 そういえばもうすぐ冬休みですね。特に目標もなく、ワクワクするものを趣味で書いている程度ですが、色んな名作を読んで技術を身につけたいですね。

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