海龍
スキルが手に入ってなければ酷く苦戦を強いられてただろうな、相手が海流を変えたり、尻尾をなぐたびに大きく水が動く。
が、先ほど手に入った水陸両用の効果で一切効果を受けない。
だからもう普通に龍と龍の殴り合いが行われる。
相手も人型になり、俺が一撃殴れば相手も一撃殴るの繰り返し。
それがしばらく続いた、相手の一撃は重く響く。しかし、下手にかわせば追撃を喰らうからゴリ押しである。
そんなこんなで謎の友情が生まれた。
「小僧、中々見どころがあるではないか」
迫力のある中性的な声で話しかけてくる。
「この遺跡の門を潜るがいい、その先の試練に打ち勝ち帰ってくるのだ。その時は海底の街でデートでもしてやろう」
と愉快そうに笑う。あ、女性か。髪が短い上にコンプラかかるからいえないが男かと思ってたわ。
特に扉などもない遺跡の中へ入る。中は光が差し、神秘的な光景無数の壁画に囲まれている。
魔神のようなものが人間にひれ伏し、その人間は光の元に集っていた。
魔神は人々と幸せそうに暮らしている。
が、剣を持った人々と争いをしてーー。
石像が音を立てて動き出す。像にヒビが入り、長髪の男がこちらに三つに分かれた矛を向ける。
「貴様が我に仕えるに相応しいかみてやろう」
何言ってんだこいつ。
空気を切る音を認識したときには俺は血を吐いていた。
早すぎる。俺の腹に次の瞬間槍が突き刺さっていた。
「見込み違いか」
槍を抜かれ、俺は床に倒れ落ちる。
「???に適応しました。魂の再構築を行います」
「武の試練を開始します」




