達人
何だろうか、とりあえず様子を見てみる。
なんかすっごい血だらけの冒険者が凄い気迫を放ってるな。
大分年寄りだが歴戦の猛者って奴だろうか。俺があった人の中では一番強そうだ。
助けに行ったら死ぬ気がする、けどリズが助けろってうるさいんだわ。
しょうがないから行ってやっか。
身長にリズを鼻先に乗せて私は悪いワニではないですって顔をしながら近づく。人間だった頃なら冷や汗が止まらんだろうな。
謎の風格を持った、とりあえず達人としよう。達人にリズが話しかける。
「おじーさん大丈夫?」
ギロリと貫かれるような凄まじい視線と気迫。見られているだけで攻撃になり得るレベル。もう逃げたい。
「あぁ、最後に会えたのがかわいい嬢ちゃんで良かった。わしはやつらを許しはせん・・・・・・、あの卑怯者どもを!!」
その叫びだけで空気が揺れ、気迫で砂埃がまう。もうちょっと静かに喋ってください、私の心臓が持ちません。
「わしにはわかる、お前達は正しい心の持ち主だ。わしの全てを嬢ちゃんあんたに渡そう」
お、助かるな。これでリズから目が離せるようになる。多分俺の事はただの手懐けられた魔物ぐらいに思っているのかもしれない。
「魔物、お前は己の力だけで将来わしを超えろ。そうすれば、」
喋っている途中で発光し、リズの中にその光が流れ込んだ。
最後までわからん爺さんだったな。俺の中ではトップレベルの実力者の爺さんを超えるのはかなり厳しいだろうなぁN級だし、ゆっくり行こう。
なんか寒気が。あの爺さんどっかで見てるんじゃなかろうか。頑張りますんでゆるしてください。
寒気がおさまり、背中を押されたような感覚があった。
絶対生きてる。生きてはないが。
そうなると当分の目標は経験稼ぎと謎のミッションを運良くクリアする、ぐらいだろうか。
リズはあの爺さんの言ってた事が本当ならかなり強くなっただろうし、何とかなる。
リズ、変わった様子はないか?
「んーとね、なんていうか体の使い方がすごいわかるようになった気がするのと、なんか筋肉が強くなった気がする!!」
謎だな。どう言う魔法を使ったんだろうか。
とにかく、ありがとう爺さんあんたの事は忘れない、というか数日は夢に出てくる気がする。
魔神の時より命の危機を感じたわ。
リズは強くはなったがリズに無理はさせたくないし、万が一怪我でもしたら大変だな。俺が守らないと。
「私も戦えるよ!! これからは私が守ってあげちゃう」
少女に守られる魔物ってどんな絵面よ。あれ? どこかで見たことある気が。気のせいだと思っておこう。
どれぐらい戦えるかの確認はしておきたいし、軽く戦闘訓練はしてみるか。絶対あの爺さんと同じ強さを得たということはないだろうしな。
手頃な獲物を探しに、またのんびり旅をしようか。
俺たちは太陽が降り注ぐ中、視認性が下がり危険性は増すが川を越え遠くに見えていた森を目指すことにした。
食料の調達が楽だしこの日差しは人間には危険だ。急ぎで行こう。
失踪したと思いました? すいませんバイトで書いてる時間無かったです。
通勤中にかけたら良いんですけど家族が電話回線の設定一番安いのに変えてギガ節約しないとないんで、携帯電話以外で外で触らないようにしてるんですよね。
もうこのまま脱スマホしてやろうかな。家では死ぬほど使ってるんで当分無理でしょうけど。