武闘祭開催
あぁ、こいつのせいで大変な目にあった。あれ以来話しかけてこないのでばーちゃんも気の所為だったと思ってるようだ。
「ありがとね、うちのお店に来た時はサービスさせてもらうよ」
うわぁめっちゃお高そうなジュエリーショップ〜。使う事ないだろうな多分。
俺はコクっと頷き、走っていった。ちなみに手綱や鞍などは無いので土魔法で作っている。
それを浮かせて動かしているので正直馬は必要ないがカモフラージュだ。
ちょっとショックを受けたような顔をしたが気のせいだろう。
鞍なしで走るのが一番楽しいが街中でやったらどこの野生児だよってなるからな。
さて、そんなこんなで空が赤くなってきたな、宿へ帰るとしよう。
うん、素晴らしいな街中をゆっくりと歩いたり飛行したりするのは奇異の目で見られるからな。魔法での移動は上級なり特級なりじゃないとすぐに魔力量が足りなくなる。
ゆえに高速な移動手段というのは必須だ。街の外に出る事なども考えるのなら余計にな。
さ、明日は早い早く寝るとしよう。
破裂音と共に目を覚ます。室内に用意されていた昨日の残りのパンを齧り、早速俺は闘技場へと向かった。
当然徒歩だ、馬を普段使う必要があるほどこの街は広くない。たまに楽しむためならいいかもな。
あぁ、破裂音はめざましだ。時限式の魔法を寝る前に仕込んでおいた、目覚めは最悪だが絶対起きられる。
おぉ! かなり盛大だ、屋台などがあってかなりの大イベントの様だな。
で、君は誰かな?
「我が名はトール。主人を守る盾であり剣ある」
あぁ、俺の想像よりできる魔物なようだな。思考も読めるようだ。突進を見ただけではそうは思わなかったが流石推定UR級といったところか。
「そうか。頼りにしてるぞ、人前で喋れない俺の代わりにな」
頭をポンっと軽く叩く。
少し顔が赤くなって距離が近くなっているような。いや、パッシブ系は格上には効かんはずだ。気のせいだろう。
そうだな、まずはあの焼き鳥を買ってきてくれ。後その横のサラダを買ってこい。二十シルバを渡しておく。
うん、久しぶりに食べたな。ジャンクフードというのはやはり美味いな。
サラダはお前の分だ。俺の目利きでは一番新鮮でこの屋台の並びでは一番美味しいはずだ。他の食べたいものがあったか?
涙目で食べていた。え? 馬だから好きだと思ったんだが案外肉食だったか。
涙を流しながら食べていたので罪悪感が半端ないのだが。焼き鳥食うか?
手で結構ですと止められた。
チラチラとトールの事を気にしながら闘技場の待列で並んでいるとやはり、女連れか? 等とヤジを飛ばされる。
その度にトールが睨みその場で硬直してヤジを飛ばしたものがその場でガクガクと震え出したので誰も飛ばして来なくなったが。
UR級の威嚇とかトラウマもんだろ。可哀想に、ご愁傷様だ。
まぁ、でもこの大会に出た場合それの比じゃないほどのトラウマを刻まれるんじゃなかろうか。
この列の先頭のでかい女冒険者只者でない気迫を感じる。特級の中でも五本指に入る冒険者なんじゃなかろうか。今の俺では人間モードでは勝ち目は薄そうだ。
トーナメントの最後辺りで当たるのを期待しているぞ。剣もなんだあれ国宝級なんじゃないか?
女性であの筋量は鍛錬だけでなんとかなるものじゃないだろう。冒険者の中でも一際でかい。でかいやつは魔力回路もでかいし使える魔力量も多い。
さて、トーナメント表。良かった。ツキは俺にあったようだ。別ブロックへと彼女は移動していった。
そしてトールはいつのまにか何故か観客性のVIP席に座っていた。なんか偉そうな人と談笑してるな。あの偉い人のもち馬に友達の馬がいたのだろうか。きっといい牧場にいたに違いない。
やはり庶民が手軽に買えるサラダでは口に合わなかっただろうか。反省だな。
上級の許可証を絶対に手に入れないとな。
俺は傍から試合をステージ下の脇から観戦できるわけだが、お最初からあの冒険者だ。ステージ脇がざわつき出す。
「おいおい、マジかよ破国のゴリアーティが出るなんて聞いてねぇよ。ゴリアーティといえば皇級冒険者だろ? なんでこんなところにいるんだよ」
「ゴリアーティって誰だよ」
「お前田舎もんだな? しらねぇのか? あいつは雷神の再来って呼ばれてる神国の切り札、あいつ一人でいくつもの国を潰して領土を拡張してるって話だ。雷神が天に帰ってなければ間違いなくこの大陸は支配されてるだろうぜ」
この世界には魔神以外の神がいるのか? そういえば馬神とかあいつ言ってたような、まぁ所詮馬だし関係ないだろ。
どっかの魔神が一興って感じでやったのかもな。それにしても魔神級の冒険者か、思っていたよりとんでもないな。
この世界には皇級ってのがいるようだが、クラス分けされるって事はあんなのがゴロゴロいるって事だ考えたらとんでもないな。絶対魔物ってバレないようにしよう。
さぁ、奴の闘いっぷり見せてもらおう。
はい、いきなり予定から外れましたね。書いてると勝手にキャラが動きたがるんですよ。私はそれを楽しんでます。




