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魔王様の結婚相手  作者: 久遠みおな
2/3

花嫁は勇者様

前話の話を少し噛み砕いたものになってます2~3話で終わる予定

「ねぇシスター、勇者って何をするものなの?」


私が聞くと辛そうな顔で私を抱き締めたシスター

その目には涙が溢れていた


「いつかわかるわ、貴女は勇者なんだもの」


私はそのとき知らなかった

勇者の仕事は誉れ高い魔物という命を無惨にかき消す私にとって一番ツラい職業なんだと


私の出自を知っているのは数えるだけのシスターしか居ない

私はハーフ、魔族と人間の間に生まれ母はシスターだった

森の奥で静かに暮らしていたのは覚えている

父は良くも悪くも大人しい優しい魔族で母はそんな父を見ては微笑み良く私は父に抱かれ寝ていたのだと



そんな中王都から来た野蛮な騎士が父が魔族と言うだけで悪と断じてしまった

母は森を出てこの教会に行きなさいと私を走らせ後からいくからと

その言葉を信じ私は走って教会にたどり着いた

父と母を助けてほしくて扉を血だらけになるまで小さな手で叩いた


あの森の奥で静かに暮らしていた私たちは有名だったらしく直ぐに男の傭兵さんが数人森に入っていった


私は両親が迎えに来てくれるのを待って寝てしまった


「なんなんだい!あの騎士は!静かに暮らしてたこの子達を無惨に…この子はここであずかるよ外は怖いからこの子はシスター見習いとして他の子と同じ人間として育てる!いいね!」


起きたらここで暮らすんだと言われて大泣きした記憶がある

それから1、2年後、私がシスターの素質があるか調べるのに聖女様に見てもらう事になった

そこで私が勇者にはなれてもシスターにはなれないと言われた


その日帰ってから高熱を出し記憶さえもあやふやなとき不意に前世の記憶が甦った

前世は勇者の事を想っていた一人の魔法使いだった

勇者も想ってくれて旅が終わり一緒になろうとしたときに私は病を煩い感染の疑いがあるからと森の奥で誰にも知られずひっそりと生涯を終えた


そんな私が勇者?


何度見てもらっても勇者としかでない

最後には諦めた

勇者なら私はハーフだから犠牲を最小限に抑え魔王と話し合うことで新しい道が拓けてくるかもしれない

それならやることは決まってる

先ず自分を鍛えて剣術も習い魔法使いだった頃の記憶でコントロールを重点的にやった


「国王、魔王軍を退けるか私の運命の番が現れたら勇者辞めるから」


「…分かった。それまでは勇者として働いてもらうぞ」


「分かった。」


この国王は私を飼い慣らすつもりだろう

主戦力を女ばかり集めてきた


まあ、見た目だけなら少年ぽいからなあ

でも未だ10歳

後5年後にはきっと女らしくなってるはず



それからあっという間に5年が過ぎ去り私は一人前の勇者として扱われていた

体型…あんまり変わらなかった…

それが一番ダメージでかいかも


そんな折り魔王軍が攻め込んできた

しかも魔王直々にですよ?


でも助かった魔界迄行くにはツラい状況だったからだ

魔王は前線に立ち人間代表は私が立った


懐かしい…


魔王に対してそんな感情が私の中に現れ

魔王も驚いた顔をしていた

こんな気持ちになるなんて…ずっと会いたかった…こんな気持ちになるなんて初対面で魔王も分かったのだろう

「運命の番」

まさか魔王に生まれてるなんて…私達は軍に留まるよう命じ、一人で魔王と対峙した


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