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ジノちゃんと鬼神

スピーディーに2分で読める小説を!

女達と別れ、俺様は宿屋に着いた。

あいつらは、特に運転手は俺のことをとても心配していたが、落ちていた石を握力で握りつぶすのを見せたら、引きつった顔で

「心配なさねさげね。がんばって。」

と言った。

馬車の金庫にあった金はみんなくれてやった。金庫は破壊して開けた。






うーん、どうやら俺様、筋力極振り少女のようです。






「いらっしゃーい。まあ、かわいい女の子。家族か誰かと泊まるのかな?」




すっげぇ、本物の宿屋のおばさんだ。

タオルのようなものを頭に巻いて、口がうるさそうな壮年期の女性が俺に話しかけている。



「1週間止まりたいんだけど、これで足りるかな?」



そういって運転手の女に教わったとおり、銀貨8枚を差し出した。




「ええっ!?お嬢さん1人で泊まるのかい?

いろんな事情がありそうね、頑張るのよ!銀貨1枚まけてあげるわ!」




いやはやこのお姉様、なかなかに良いお方でした。







部屋に着いてベッドで横になったところ、眠気がやばいのでとりあえず寝ることにした。





「んぅぅ……あ、もう夕方じゃん」



自分でもあざとい寝言だと思ったが構わん。かわいいはジノちゃんなのだから。



とりあえずギルド?的なとこがあるはずだから、今日中に登録しておきたい。無職はやだね!










アッセリア冒険者ギルドって入口にでっかく書いてあったので。見つけるのにさほど時間はいらなかった。




扉を開き、周りの視線を気にしながらも奥へ進む。ずんずん進む。




「あの、冒険者登録して欲しいんだけど…」




俺様がやや弱々しい態度でそう言うと、

奥からいかにもギルド長って感じのごついおっさんが出てきた





「はぁ?あのねお嬢さん、いくら人を選ばない冒険者といえども、君みたいな華奢な女の子に務まるような甘い職じゃあないんだよ。帰った帰った。」





そういうとギルド受付のごついおっさんは俺様を追い払うように手を振った。






ブチん。

あ、ジノちゃん切れました。残念。てめーはおわりです!




と言ってもこっちの世界でも暴力は犯罪なのでね…




「じゃあさ、おっさん、あたしと腕相撲してよ。

知ってる?腕相撲、腕を組んで先に手の甲ついた方が負けっていうゲームなんだ。

あたしとやって勝ったら登録してよ!」


………………………………………………ぷっ



『はははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』




俺様が発言すると同時に、ギルドにいた全員が笑い始める。拍手喝采スタンディングオベーションだ。





「あはははぁッ!!!!嬢ちゃん面白いね!!!俺と力比べって!!!いいよ。みんな楽しそうだからね、ここでしなけりゃ面白くない。

約束しよう。嬢ちゃんが勝ったら冒険者登録してやるよ!!」




そういうとそいつは机の上にどんと拳を置いた。太い。俺様の胴体くらいあるぜ…バケモノめ…




「いい度胸だねおっさん!」




俺様も腕を置こうとしたけど、背が届かなかったので、椅子を持ってきてもらった。

そこでも笑いが起きたのは想像すんな!!




「じゃあいくよ二人ともいいね?」




レフェリー役の女の子が微笑ましそうに俺とおっさんの拳に触れる




「レディー、ファイッ」













結果的には、冒険者登録をすることが出来た。

ただ、アッセリア冒険者ギルドのギルド長は全治3ヶ月の複雑骨折を患うことになってしまったのだ。

いやはや、おかわいそうに。









この時俺は知ることもなかった事だが、この街ではしばらくの間、ギルド長である鬼神サベルグを下した赤髪の少女の噂が絶えなかったという。

つぎはもうちょっとながくしますね…

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