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骨董屋ナナセの(非)日常  作者: &u-X
第弐編-匣憑きの、式神
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閑話休題 視える人と視えない人

妖怪という存在の正体はハザマという異世界の住民である。

それが視える人と視えない人の違いとは一体なんなのだろうか?


ハザマと我々の住む世界(以後ウツシヨと呼称)の混ざり合った空間、境界では全ての人がアヤカシを視認する事ができる。

ここにその疑問を解決するヒントがあった。


境界には濃度の違いはあれど常に霧が立ち込めているらしい、私も実際に立ち入った事があるが、境界に立ち入るまでまったく霧など出ていなかったがある地点から突然足元が見えないほどの濃霧が発生しているのを確認している。


ハザマや境界の空気に長く触れているとウツシヨに帰ってからもしばらくの間ウツシヨに迷い込んだりウツシヨに住み着いたりしたアヤカシを視る事ができるようになることがある、これは境界の霧に含まれる成分が眼球の表面の水分に溶け出したために眼の表面の環境が境界と酷似した状態となるために起きる現象である(ハザマにも薄くではあるが霧は出ている)


では、この霧の成分が血に混ざった場合はどうなるのだろうか?

境界やハザマで転ぶなどして怪我を負った人は比較的長い期間でウツシヨでもアヤカシを視認する事ができるようになる、つまりただ境界やハザマに長居しただけの場合より強く効果が現れるということだ、人によっては何ヶ月、何年、何十年とその現象が続くこともある、子どもなどが大人には視えない何かをよく見ていて、大人になるとそれを全く見なくなるのは、幼い頃に知らずのうちに境界に迷い込んでそこで何かしらの怪我をしている事が原因ではないかと推測される。


そしてもし、この霧の成分が体内に残っている人物がそのまま子孫を残すとするとどうなるだろうか……

アヤカシなどをよく視る家系なんていうものはそうやって誕生したのかもしれない。


(ある失踪した記者がオカルト雑誌に掲載した記事より抜粋)

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