第2話
第2話
1、世の中に存在しない世界?
私は目を覚ました。
私の目の前には見たことのない世界が広がっていた。
「ここは、どこ?」
私は目をこすり、もう一回世界を見た。
「目をおさましか?」
いきなりドアが開いて私に話しかけた。
「誰?あなた、さっきからなんなの?私を何故ここに連れてきたの?」
私は金髪の男の人に警戒する目で強く言った。
少しでも、迫力が出るように。
「ひどいな、そんな言い方。」
金髪の人はのにこやかに私に言いかけた。
「あなたは誰か教えて。ここはどこ?」
私は金髪の人に言った。
「しょうがない。俺は、漣廉。この城の護衛ってとこかな?君をさらいに行ったって感じかな?」
漣と言う人はにこっとしながら私に話し始めた。
「ここはアクルスデスという世界なんだ。ここは、本当は人間は入れないんだ。けど、君は特別におゆるしをいただいてる。それは、君は本当はこっちの世界の人間なんだ。」
漣は真剣に私に目をむけている。
「ごめんなさい。言ってることがよくわからないんですけど…。」
私はその真剣な目をそらしながら言った。
「つまり、君は一回死んでいるんだよ。」
私はその一言で漣に目をむけた。
「どうゆうこと?!私は死んでるの?!!」
私は漣に必死にしがみつくように聞いた。
2、私は死ぬの?!!
「おちついて、君は今は死んでいない、けど、一回自分で自殺して、死んだ、けど、君は閻魔様に生きて帰っていいとおゆるしをいただけたんだ。けど、このアクルスデスの王は君だけをゆるさなかった。みんな死んでいる人はこのアクルスデスにきて平和に暮らしているんだ、なのに、君だけは生き返ったそのことにアクルスデスの王は怒り、君をここで処刑すると言った。そして…。」
「ここに連れて来たのね?」
私はしがみついていた手を離し、落ち込みながら元の正気にもどった。
「悪いけど、ここは(アクルスデス)、君のことは許しはしないよ。処刑はここで一週間後に
行う。」
漣は苦しそうに私を見ながら、そう言った。
私は漣がボソッとごめんとつぶやいたのがわかった。
「私は、ここで処刑されたら人間界にもどれないの?」
私は漣に何もかも見失ってるボーッとしている顔で聞いた。
「ああ、人間界に君を知っている人はいなくなる。そして、君はもう生き返られない。そし
て、ここでも、生きられなくなる。」
「どうゆうこと?」
私はまた、よくわからなくて聞いた。
「君はこのアクルスデスで処刑されてしまうから、もっとつらいところにいく。」
漣は下の方を向きながら私に言った。
言ったというよりも警告したって感じ。
「地獄ってこと?」
私は苦しい顔になった。
「ああ。」
漣はそれだけ言って出て行ってしまった。
〜私は誰にもあえなくなってしまうの?
鈴にも?和輝にも?
そんなのいやだよ。誰か!誰か助けに来てよ! 〜
私は鍵が閉まった。
城のドアをバンバン叩いた。
手が赤くなるまで、痛くなるまで。
でも、誰も助けてはくれなかった。
誰も。
誰も。
誰も…。
私はずっとベットに寝ていた。
寝ていたというよりも寝転んでいた。
ボーッとしていた。
何も考えられなかった。
ただ、「死ぬ」という言葉が頭の中で流れているだけだった。
いつもみたいに笑って朝をむかえられないの?鈴に、和輝にあえなくなるの?そんなのいやよ。
けど、だからといってここから逃げられるわけでもないのよ?
どうするの?これから。
和輝ー。
和輝ー。
私は寝言でも、和輝を呼んだ。
和輝ー!助けてよ!−。
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