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06話:スライムのひとり言

ひらがなが多く読みづらいです。すみません。飛ばしても特に問題はないです。

 ぼくはスライムです。

 名前は ありません。

 森の中で くらしています。

 

 ぼくは 世界には 3つの ものしかないと おもってました。

 食べられて おいしいもの。

 食べられるけど まずいもの。

 こわいもの。


 森には たくさん こわいものが います。

 だけど、食べものも たくさん あります。


 毎日、こわいものから かくれて、食べものを さがしています。

 人間という こわいものは、モンスターという こわいものと よく たたかっています。

 ときどき、人間どうしでも たたかっているときも あります。


 そして、たたかったあとには、こわいものの どちらかは 食べられるものに なっています。

 こわいものに 近づくのは こわいけど、ごはんのために だれかが たたかっていると 近づくようにしています。


 今日は 人間どうしで たたかっていました。

 血が いっぱい出て、二つの人間は たおれました。

 こわい人間が 食べられるものに なったので、ぼくは 食べようと しました。

 人間は おいしいから 好きです。


 近くにいた 人間を 食べてから、もう一つの 人間も 食べようとしました。

 だけど、食べられませんでした。

 いくら食べようとしても、ちっとも おなかに はいりません。

 固いきんぞくよりも、固くて食べられません。人間は 食べれるものなのに おかしいです。

 困っていると、なんと 人間が うごきました。

 しっぱい しました。食べれると おもった人間は、こわい人間でした。

 なかまが たくさん こわい人間に ころされるのを 見てきました。

 きっと ぼくも ころされてしまうんだな、と思いました。


 でも ころされませんでした。


 食べられない人間は、ぼくに言いました。


 「ぼくはわるいスライムじゃないよ」


 とても おどろきました。

 人間だと おもっていたら、スライムでした。

 だから食べられなかったのかと、ぼくは なっとくしました。


 「スライムを仲間にしますか。はい」


 びっくりして 人間のようなスライムを 見上げていると、やさしく さわられました。

 食べられないか もう一回ためしたけど、やっぱり食べられません。

 なかまだから 当たり前です。

 人間のようなスライムも なかまだって言ってます。

 ぼくたちは なかまなのです。


 「名前をつけなくちゃな……スラ太なんてどうだ?」


 なかまになったスライムは 名前をつけてくれました。

 ぼくはスラ太です。

 名前がついたスライムなんて とくべつで すごいです。

 人間のようなスライムも とくべつで すごいです。


 そのスライムも 名前がついています。

 名前はクロサキロクロです。

 長いです。とっても すごいです。


 クロサキロクロは、ほんとうに すごいスライムです。

 よく なかまの ぼくに おいしいものをくれます。

 こんなおいしいものを くれるなんて とても いいスライムです。


 ぼくはクロサキロクロが好きになりました。

 だから ぼくもクロサキロクロに おいしいものを あげようとしました。

 だけど かなしいことに もらってくれません。


 クロサキロクロは ぼくが いれば、なにもいらない そうです。

 ぼくが いるとクロサキロクロは笑っています。

 人間はうれしいと笑います。人間のようなスライムのクロサキロクロもうれしいと笑います。

 だから きっとクロサキロクロは 今 うれしいのだと思いました。

 クロサキロクロが うれしいのなら、ぼくも うれしいです。


 クロサキロクロは人間がきらいです。

 人間といると かなしそうな顔をします。

 人間のようなのに、人間はきらいなのです。

 だから ぼくも人間がきらいです。

 だから いっぱい いっぱい 人間をころします。

 こわかった人間も クロサキロクロと いっしょなら こわくないです。


 クロサキロクロは たいへん すごい スライムです。

 

 そのことを、ほかのスライムに おしえたら、みんなクロサキロクロの すごさに びっくりしました。

 そして、いっしょに 行きたいと言いました。

 ぼくは いっしょに 行きたいと言うスライムを なかまにしました。

 ぼくと おなじで クロサキロクロの なかまに なればいいのに、人間とおなじに見えるクロサキロクロはこわいそうです。

 だから、こわくないように いっしょになりました。


 なかまと いっしょになって 大きく強くなったぼくを見て、クロサキロクロは笑いました。

 よろこんでくれて ぼくも うれしいです。

 もっともっと大きくなって、クロサキロクロを守れる とても強いスライムになりたいです。


 クロサキロクロは ぼくに たくさんのことを おしえてくれます。

 森の外の広さ

 たくさんの おいしいもの。

 こわいものの ころしかた。

 食べられないけど こわくないもの。これはクロサキロクロのことです。


 さいきん、クロサキロクロは スライム勇者と 人間に呼ばれるようになりました。

 スライムの勇者なんて 強そうで すごいです。かっこいいです。

 ぼくも クロサキロクロみたいに 強くなりたいです。

 でも、勇者は もういます。

 いちばん強いのは 勇者と魔王だから、ぼくは 魔王を めざします。

 きゅうきょくに 強い 神さまみたいな スライムになって、クロサキロクロと ずっといっしょに 笑っていたいです。


 ぼくの名前はスラ太です。

 クロサキロクロが つけてくれました。

 たくさんの なかまと いっしょにクロサキロクロと旅をしています。

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