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転生おじさん立志伝~一国一城の主を目指して~  作者: 田島久護
戦争を呼ぶ者の章

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第五十話 依頼の終わり

「前にも行ったけど、エルフの里は今マナの木が弱っていて、長老たちも全力を出せないのよ。だからやるなら今しかないってわけ」

「お前が自分でやらないのか?」


「やるわけないじゃない面倒臭いし。まぁ姉さまがやるっていうなら加担するけど」


 なんというかすべてがエイレアは軽いなぁと言うと、エレクトラ王妃によってエルフの価値観も揺らいでおり、若い世代は迷いの中にいるらしい。


人間と仲が悪いのもエルフの能力の高さ以外に、長老たち以前のことが原因でそれを教育された結果の今であり、タウマス王のような強い人間族の登場を見ると、現在の関係で良いのか迷っているという。


さらに魔族や獣族、それに爬虫類族もマナの木を狙っており、それを分かっていて本当に魔族と組むのか、という矛盾が見えてしまい疑念はさらに大きくなったようだ。


中には人間族に頼みイリスを派遣してもらおうという、これまで口に出せなかったことを言い出す者も、出てきているという。


なぜ長老に逆らえないのかと聞くと、マナの木の管理をしているかららしい。枝は非力なエルフの力を補うための武器の材料として優秀で、さらにその木に生息する蚕から取れる糸は、日常生活でも必需品で無いと困るという。


「特にマナの木から出る雫が貴重なのよ。マナの雫はたちどころに怪我や病気を治してくれるから、要らない人なんていないでしょ。だからマナの木を抑えている長老たちに逆らえないのよね」


 簡単に説明を受けただけで皆が欲しがる理由が分かるし、マナの木の危機を救えるのがイリスであれば、例え魔族と組んででもということになるのも分かる。


このまま引き下がるとは思えないが、首都にイリスが戻ればもう後は直接戦争しかない気がした。


「長老たちは他にも秘術でマナの木から直接エネルギーを得て、そのエネルギーを魔法として利用したりできるから、マナの木から離れないし彼らとそこで戦うのは不利なのよ」

「ということは相手もそこを離れられない、と」


「その通り。だから私みたいなのが使い走りをやるわけ」

「ワーウルフでも知ってる。エルフの里には攻め込まないけど、エルフは放っておけば勝手に弱くなる」


 ヴァルドバの言う通り、このままマナの木が枯れるようなことになれば、長老たちは力を失いエルフたちも弱体化せざるを得なくなるだろう。能力は長けている部分はあっても全てでは無いし、マナの木の援助あってのことなら放っておけば勢力図が変わる。


危険を冒さなくて良い他の種族からすると、適当に手を貸して報酬を得て放置するのが一番賢い。黒騎士だけはそれを他のことに利用している気がした。


エルフの里には戦争を仕掛けなければならない理由が在る。イリスを強引に取り戻さなかったのも、長老たちを煽り戦争するしかなくなるまで追い込むため、という可能性も捨てきれない。


「おいコーイチ、ぼうっとしていて大丈夫か?」

「リックさん!」


 森の中を走るサジーにリックさんは馬を寄せてきた。少し進路がズレていると言い、先導すると言われてお願いする。敵の気配は全く無く、のどかな森の中を移動しているのですっかり油断してしまった。


エイレアやイリス、それにヴァルドバに話は任せ、こちらは周囲を警戒しつつサジーが進む道にも注意を払う。流れる景色の中に馬に乗る者たちを見掛けるも、リックさんから首都の騎士たちだと教えてもらう。


鎧は皆同じような物を着ており、防御力が高そうだな、などと思っていたところ


「もう少しで森を抜けるぞ! 無いとは思うが飛び道具とかに警戒しておいてくれ!」


 フラグかなと思い警戒することに全力を傾ける。イリスを殺すことは無いだろうが、首都へ入る前に奪うにはここしかなく、最後の逆転を狙って攻めてきかねない。


「杞憂だったみたいだな」


 草原を走っていたが特に何もなく、徐々に左右に馬に乗った兵士たちが現れ道を作っていた。


「さぁ来たぞ、ここが人間族の首都、ヲスカーだ!」


 これまで色々な街を見てきたが、その中でも圧倒されるほど塀は高く門は大きく、また水堀と橋が入口にあり容易に攻められないと思わせる圧がある。


「コーイチ、馬を止めてくれ。陛下が出迎えてくださるようだぞ」


 リックさんの言葉を聞いて慌てて手綱を引いてしまい、サジーが驚いて前足を高く上げてしまう。暴走してしまうかと思ったが、リックさんが馬を前に出し止めヴァルドバがやさしく抱え、俺もたてがみを撫でながら謝りサジーを落ち着かせる。


冒険者ランク:ブロンズ初級

職業:二刀流剣士(初級)

魔法:生命力変換オーラヒール

   冥府渡り(デッド・オア・ダイブ)

仲間:イリス(護衛対象のエルフ族の子ども)

   サジー(白毛で小さめの馬)

   リック(七聖剣の一人であり剣の師匠)

   エイレア(エレクトラ王妃の妹のエルフ族)

   ヴァルドバ(ワーウルフ)


所持品

メイン武器:銅の剣(初心者講習修了記念品)

サブ武器:ショートソード(リックさんから頂いた初級講習完了記念品)

防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)

アイテム:エリナから貰ったリュック(非常食、水、依頼書、身分証、支援金)

     水晶の荒粒


所持金:三十三ゴールド

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