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転生おじさん立志伝~一国一城の主を目指して~  作者: 田島久護
戦争を呼ぶ者の章

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第四十八話 新たな仲間

 本当にあのワーウルフのヴァルドバらしい。まさか人間に変身出来ると思わず絶句する。いやぁ異世界に来たって感じが改めてするなぁなどと思いつつ、よく来てくれたと歓迎するも、食料をくれないのかとヴァルドバは怒っていた。


約束した内容は確か、黙って引いてくれたらって話だったはずだがというと、


「く、くれないのか……? せっかく危険を冒して来たのに俺……」


 巨躯の背を曲げ、ヴァルドバはあからさまにしょんぼりする。幼児かよと思いながらも、ここまでわざわざ来た勇気に免じて奢ることにした。ウキウキで後について来たヴァルドバと共に、近くのレストランに入り肉関連を出してもらうと、あっという間に平らげてしまう。


おかわりしたそうにフォークで皿を突いているので、お代わりを注文すると喜びの声をあげる。まるでイリスを相手にしているような気になりつつも、こないだまで殺し合いをしていたはずの相手と、こうしてテーブルを挟んで呑気にしているのは笑えた。


「ああ食った! 人間の飯はとても美味いな!」


 おかわりを数回繰り返した後でそう叫び、満足したらしくフォークをおいたのでほっとする。食事だけで三十七シルバーも吹き飛んだのは初めてで、かなり高くついたなとため息が出た。


「満足いって良かったな。次会う時はまた戦場になるか。多少は手加減してくれると嬉しいよ」


 そう言って立ち上がろうとしたが、なぜかヴァルドバはまたしょんぼりしている。座り直しどうしたのか聞いてみたところ、どうやら俺にやられたことで群れの長を下ろされ、その上群れを追い出されたらしい。


実は約束は違うことだったのは分かっていたが、行く当ても餌も無くて匂いを頼りに来たという。戦場で戦って負けた相手を頼るのかと思ったけど、ワーウルフは力が全てだと思い出し、そういう意味で正しい行動なのかもしれないと納得する。


とはいえこのペースで食べられたら破産確実だ。何か手を考えなければと思いつつも、見捨てておけないので仲間に加わるか、と聞くともちろんだという。


負かされたからには養ってもらうという理屈らしい。女性にそう言われたいなと思いながらも、ここで放置すると人間を襲いかねないので、俺の言うことを聞いて敵が来たら一緒に戦ってくれるなら、と条件を提示したところもちろんだと元気よく了承した。


どこに行くんだと聞かれたので、ご飯代を稼ぐために首都に行くと答えたところ、首都でも美味しいものが食べたいという。俺も美味しいもの食べたいから一緒に頑張ろうと言うと、敵は俺が倒すと張り切って両腕を上げる。


満足して仲間に加わったヴァルドバと共に店を出たところ、イリスとリックさん、それにエイレアとばったり出くわした。


「ヴァルドバ、これが俺の大事な仲間のイリスに師匠のリックさん、そしてエイレアだ」

「お前たちよろしくな!」


「……なんかもう面子がビックリ人間大集合みたいになってるな」

「そう言わんでくださいよリックさん」


「リックじゃないけど言いたくなるわよ。なんで狼がここにいるのよ」

「お前たちエルフだってここにいる! 俺が居ちゃいけない理由はない!」


「そんなデカい声で言わないでよ!」

「お前もな!」


 リックさんとエイレアはヴァルドバに気付いたらしく、直ぐに指摘して来た。エイレアに至ってはヴァルドバとにらみ合う始末だったものの、イリスはヴァルドバを怖がらず、俺の足に抱き着きながら興味津々で見ている。


取りあえず二人を引き離し、リックさんには明日ここを経つと告げた。


「それが良いだろう。のんびりしてたらまた黒騎士が来るしな」

「ですね」


「明日帰る?」


 足元のイリスにそう聞かれたので、優しく頭を撫でながらそうだよと答える。彼女は嬉しさと寂しさの入り混じったような顔をし頷いた。いよいよ短くも長かった旅も御終いになる。


なんとか無事にイリスを親御さんと再会させられる、そう思うと俺も嬉しくもあり寂しくもなった。


「イリス、コーイチ、元気出せ! 飯食うか!?」

「喰わない。取り合えず今日は宿に帰って寝よう。そして明日首都へ向けて出発だ」


「「おー!」」


 元気よく声をあげてから宿へ戻り、ヴァルドバに宿の使い方を教えつつその日は終わる。

冒険者ランク:ブロンズ初級

職業:二刀流剣士(初級)

魔法:生命力変換オーラヒール

   冥府渡り(デッド・オア・ダイブ)

仲間:イリス(護衛対象のエルフ族の子ども)

   サジー(白毛で小さめの馬)

   リック(七聖剣の一人であり剣の師匠)

   エイレア(エレクトラ王妃の妹のエルフ族)

   ヴァルドバ(ワーウルフ)


所持品

メイン武器:銅の剣(初心者講習修了記念品)

サブ武器:ショートソード(リックさんから頂いた初級講習完了記念品)

防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)

アイテム:エリナから貰ったリュック(非常食、水、依頼書、身分証、支援金)

     水晶の荒粒


所持金:三十三ゴールド

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