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詩*夜空へ*

夜よ、月よ

作者: a i o


銀の雲に金の月は宿る

垂れ込める光と

地上に落ちるささやかな影


夜香木の薫りは重く

這うように漂いながら

この夜を湿らせる


ひと知れぬ不安が

胸底に沈み

小さな(あぶく)を立て

息を潜める


雲を掻く風のひとすじ

あらわになる月の肌


とりとめのない記憶が

照らされては陰り

蛍火のように揺れている


誰も()

ここにいて

もうここにはいない


薄衣を捲るように

時を駆けた


風のなかの

いくつもの夜よ

巡りゆく月よ


遺された言葉はなくとも

足跡を重ね

この寂しさをすくい上げるように

皆 あなたを見ていた













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― 新着の感想 ―
しっとりと読ませる夜の詩、とても好きです! 言葉選びがすごく美しく、引き込まれました。 読ませていただき有難うございました(ꈍᴗꈍ)
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