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春雨じゃ。濡れて行こう。

作者: 星野☆明美

ざー。

「雨だ」

校舎の昇降口でワタルが呟いた。

「ワタルくん、傘持ってないの?」

ハルカが聞いた。

「傘って、かさばるし」

駄洒落かなと思いつつも、

「一緒に私の傘に入って帰ろ」

とハルカは嬉しそうに言った。

相合傘だあああ。

ハルカの心を知ってか知らずか、ワタルは

「だが、断る!」

と一刀両断。

ふえーん。泣きそうなハルカ。

「花柄のピンクの傘なんて、入って行けないよ!」

「そりゃ、そーだ」

クラスの男子たちが通りすがりに口々に言って行った。

「学校の置き傘貸してやろうか?」

先生が様子を見に来て言った。

「あいや、ご心配めさらずとも、春雨じゃ、濡れて行こう」

ワタルがそう言って外に飛び出して行った。

「いつの時代の生まれだよ!!」

と先生がツッコミを入れた。

「今、季節は春じゃないし」

案の定、ずぶ濡れで帰宅したワタルは3日間熱発して学校を休んだ。

「ワタルくんのいけず」

ハルカが空席のワタルの席に向かってひとりごちた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ワタルくんの時代劇風ののりが、いいですね。 [一言] サクラ吹雪でも、舞ってほしいです。
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