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好きなように呼べばいい  作者: マキシマムザナンコツ
2/2

拾う神あり


ある男は困っていた。


人気俳優でモデルもしているこの男、皇アヤトは沖縄で開催された自分のファン感謝祭in沖縄を終えて、帰りの飛行機に乗るため空港に来た。


一緒に帰る予定のマネージャーは飛行機の手続き、その他のスタッフは今のうちにとトイレへ行っている。


(人が少ないとはいえ普通、人気俳優を1人にするか…?)


ただ立って待っているのも何だったので近くにあった開いている椅子に座ることにした。


座っているのは何か考えている素振りの女性が1人だった。バレても適当にファンサービスしておけば良いと思い女性の隣に腰かけた。


すると隣の女性は急に蹲ってしまった。


「!?ど、どうした!?気分が悪いとか…」


驚いたアヤトは気分が悪いのだと思い背中に手を当てて女性の様子を見ようと体を近づけたとき、聞こえたのは嗚咽だった。


「大丈夫か…?水とか飲む?」


何かしらの感情で泣いているのだと察したアヤトは安心したと同時に良い大人が公共の場で泣いているなんて余程の理由だと思い、放っておく気にはならず声をかけ続けた。


水を飲むかと聞かれた女性は顔を抑えながらも小さく首を横に振った。それ以上の打つ手を思いつかなくなったアヤトは背中をさすって落ち着くように促すしかもう手段は残っていなかった。


「…結婚しようとしていた人が…浮気してて…」


背中を撫でてくれている人は慰めてくれるような気がしたので、どうせ知らない人なら全て話してしまえと泣いている経緯を話す。


「彼が好きだったんです…。結婚したかったんです…。それなのに………で、思いを断ち切るために来たのに、こんなんじゃ意味ない…」


ずっと顔を覆って泣いている女性をアヤトはなんとか元気ずけたかったので無い知識を振り絞ると、先日行ったドラマの撮影のセリフが出てきた。




「じゃあそのお前の思い出、俺で埋めてやるよ」





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