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迷宮主に人の心はわからない。  作者: こうせいのノート
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第2話 スキルと報酬

 性別の判断が付かないような中性的な声で職業の通知がされた。俺が気絶していた時もこんな感じのアナウンスがされたのだろうか。


 ギフトの確認は職業選択の時に終わらせたのでスキルの確認をしようと思ったが、スキル、称号は両方とも簡単な説明が見れるようなので一気に見ていこう。



◆◆◆◆◆


スキル

早熟Lv1

・種族レベルがLv10(スキルLv×10)までの間、取得経験値が上昇する。


逆境Lv1

・生命力が減少するほど身体能力が上昇する。最大1倍(スキルLv×1)


対強敵Lv1

・自分よりレベルが高い相手に対してダメージ量が増加する。1.1倍(1+スキルLv×0.1)


称号

『先駆者』

・初魔物討伐者に送られる。

・スキル『早熟Lv1』を獲得する。 


『無謀な挑戦』

・レベル差10以上の相手に挑んで生き残る。

・スキル『逆境Lv1』を獲得する。


『下剋上』

・レベル差10以上の相手を殺す。

・スキル『対強敵Lv1』を獲得する。


◆◆◆◆◆



 どのスキルも確実に強いという事はわかる。まあ、スキルレベルの上限を知らないし実際に使ってみないと何とも言えないが。


 ステータスを見るのはこれくらいにしておこう。

 閉じると書いてあるボタンをタップしホーム画面に戻る。


◆◆◆◆◆


・ステータス

・ログ

・プレゼント


◆◆◆◆◆


 ログをタップして開くとゴブリン戦の後の処理が分かった。ゴブリンを倒した後にステータスを手に入れたらしい。あと討伐報酬が気になる。プレゼントにあるのだろうか。


 ログを閉じ今度はプレゼントを開く。


◆◆◆◆◆


・【魔物初討伐報酬】

・【ダンジョンボス初討伐報酬】

・【ダンジョンボス初単独討伐報酬】


◆◆◆◆◆


 やはり報酬はこちらに送られて来てたらしい。とりあえず全部受け取っておこう。


<スキル『亜空間収納ストレージLvー』を獲得しました>

<アイテム『無銘ネームレス』を獲得しました>

<アイテム『無色のローブ』を獲得しました>


 ザンッ


 スキル、アイテムの取得通知と共に目の前に抜き身の剣とローブが降ってきた。


 「危なっ!」


 不親切すぎるだろう。咄嗟に避けたからまだいいもののソファーには剣ががっつり刺さってる。もしそれが自分だったかと思うとゾッとする。次からは寝ながらプレゼントを受け取るのはやめよう。


 気を取り直してソファーから剣を引き抜く。


 「おぉ、意外と重いな」


 刃渡り50cmくらいの両刃の片手剣だ。柄は手に吸い付くような触り心地で手に持つと元からそこに在ったかのようにしっくりくる。


 俺はレプリカとか木刀などの紛い物の剣しか触ったことがない。そのため結構感動している。ソファーに穴が開いてなければ百点だ。このソファー結構高かったのに。


 しばらく眺めた後、ローブを手に取る。こちらは厚めの布でできているようで表面がシルクのような手触りで艶消しをした金属のような灰色をしている。試しに着てみるとゆったりとした感じで非常に着心地がいい。流石に外に着ていく勇気はないがとても気に入った。


 ひとしきり楽しんだ後、ローブと剣を机に置きステータスを開くとアイテムと一緒にもらったスキルを確認する。


◆◆◆◆◆


亜空間収納ストレージLvー

・別の空間にアイテムを収納できる。

・ストレージ内の時間が止まる。


◆◆◆◆◆


 名前で薄々気づいていたがやはりアイテムボックスか。今日で一番うれしいかもしれない。早速使ってみるとしよう。


 「ストレージ」


 試しにローブと剣を収納してみたが対象の物体に意識を向けるだけで収納できるようだ。取り出すには、取り出したいと意識すると収納物の一覧表が出てくる。それの中から選択するか特定の物を思い浮かべながら念じても取り出せるようだ。更に複数の物を一度に取り出すことも可能らしい。


 はしゃぎながらいろいろなものを収納していたら部屋の中がすっきりしてしまった。


 そうこうしているうちに一時間以上も経っていた。そろそろ死体の処理をした方がいいだろう。幸いストレージも手に入れたし何とかなるだろう。


 そうと決めたらちゃっちゃと終わらせよう。




 「よし、これでいいだろう」


 ひどい臭いに涙目でえづきながら処理をして無事元通りの部屋に戻すことができた。


 この作業で気づいたことなのだがストレージは意識することで血やほこりなどの細かい物も入れることができるようで血で汚れたベッドや床もピカピカにすることができた。そのせいか返って元の部屋よりきれいになってしまった。解せぬ。


 今回の被害は下記の通りだ。


・ノートパソコン

・ソファー

・お気に入りの服(上下下着も含めて)


 まあ、死ななかっただけよかったと考えればいいのかな。ノートパソコンも買い替え時だったしちょうどよかったと考えることにしよう。


 そんなことを考えながら廊下を歩いていると廊下に面している物置部屋からガサゴソと何かを漁ってる音が聞こえた。


 俺は一人暮らしだ。それなのに部屋の中から物音がするのはおかしい。


 ふと、思い出したがそういえばあのゴブリン。ダンジョンボスって呼ばれてなかったっけ。物語の中ではダンジョンボスを倒すとダンジョン攻略というのとダンジョンコアを潰すとダンジョン攻略というパターンがあった。もし後者の場合だったら俺の家の中にまだゴブリンがいるかもしれない。


 念のためストレージから剣を出すと右手に握りしめその場で少し素振りをした。ためらいなく振り下ろせるかを確認すると。扉を一気に開け1歩後ろに下がり中にいる奴を確認した。


 中にいたのはやはりゴブリンのようだ。あのボスゴブリンより明るい緑色をしている。ゴブリンはこちらに背を向けたまま扉をあけられたことにも気づかずに夢中でその部屋に緊急用にと保存してあった乾パンを食べている。


 今がチャンスだと思い、足音を立てないように忍び寄った。右手に全力で力を入れると思い切り首筋に刃を打ち付けた。


 技術も何もないような素人の攻撃だったが首を中ほどまで切断し悲鳴を聞くこともなく殺すことができた。



<種族レベルが上昇しました>

<職業レベルが上昇しました>


 血を吹き出しながら倒れるゴブリンとその血も収納しついでに剣についた血糊と物置の埃も収納した。


 まあ、今回で二度目だ。特に感想もない。それよりもダンジョンコアを探すとしよう。


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