表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/14

〜休日2〜

 私は目覚めてベッドから勢いよく飛び上がり目覚めのダンスを踊る。

 変な夢を見ていた気がするけどまあいいやという気楽な考えでカルシャの部屋へと向かう。

 この前の功績でリアにも個室が渡されたので一緒に眠れる事はなくなったけど近くの部屋にしてもらっていた。


「おっはよ〜、カルシャ〜!」


 リアは勢いよくカルシャの部屋へとノックもせずに入る。

 しかし、カルシャは眠っていたので上から乗り込みリアの体重乗せて起こそうとする。

 ドンッ!という音と共にカルシャにリアの体重が乗る。

 カルシャは呻き声を上げながら起きる。

 そしてそれがリアの仕業だとわかるとリアの頭をぐりぐりと拳で挟む。


「いた〜い....」


 リアはカルシャの攻撃を受けながらも笑っていた。


「全く...、普通に起こしなさいよね....」


 カルシャは呆れたようにリアを見る。

「ごめんごめん」と言いながらリアの表情は誤っているようなものではない。

 それにムカついたカルシャはぐりぐりを強くする。

 リアが本気で痛がりだしたら流石のカルシャもやめてあげた。


「それより、今日は休日でしょ...、なんで私の部屋に来たの?」


 カルシャは分かっていながらもリアに問う。


「なんでって...、ほら前に約束したじゃん、次に休日が来たら3人で遊ぼに行こうって」


「そうだぞカルシャ、忘れるなんてひどいだろ」


 急に男の声がしたので2人とも振り返る。


「カラト!、いつからそこに!」


 カルシャが驚きの声を上げる。

 カラトは笑いながら答える。


「リアが入って来る前からいたぞw」


「ってことは私が寝てる間に入ってたの?...、だったら起こしてくれても良かったのに...」


 3人は笑いあう。

 少し前まで戦いの中にいて気分は落ちていたカルシャだが不思議だ...。

 この2人といるとそんなことは悪い夢だったかと思えるほどに忘れさせてくれる。

 カラトはカルシャの部屋にゲートを開いて道案件をする。


「さあ行こうぜ、俺のとっておきの場所だ」


 ゲートをを抜けるとそこは白い花が咲き乱れる草原だった。

 カルシャとリアは口を開けてその光景を見つめていた。

 カラトはふと口を開く。


「すげーだろ、ここは楽園の園っていって死神大王様が生前の記憶を元に復元した場所らしいぜ、俺も詳しいことは知らないが、白の城の中のどこかにあるらしい」


 カラトの説明を受けながら私はふとこの光景に見覚えがあることに気がついた。

 白い花園...、あの日の夢?

 確かに夢で見た場所と瓜二つだ。

 カルシャが考えごとをしているとカラトに背中押された。


「ほら、そんなくらい顔してないで、遊ぼうぜ!」


 カラトはボールを持ち出して私に投げて来た。

 私は受け止めたボールを投げてカラトが受け止める。

 リアはこっちにもちょうだいと手を降っている。

 リアにめがけてカラトがボールを投げる。

 リアは取り損ねて頭にボールをぶつけてふてくされる。

 私とカラトがリアに近寄りなだめている。

 その後3人で笑い合う。

 ひとしきり遊ぶと3人は花の楽園に身を投じて空を見上げる。

 空には青空と白い雲が広がり、太陽が眩しいくらいに輝いていた。

 死んでからはこれほどまでに晴れ晴れとした空を見たことはない。

 私は生前の空のことを思い浮かべる。

 この楽園の園と同じような風景だったと思える...。

 生前の記憶がなくともなんとなく覚えている気がする。

 カラトとリアは横に倒れたまま眠っている。

 この楽園の温度が眠るのにちょうどいい暖かさなのだ。

 私も目を閉じて静かに寝息を立て始めた。

 さっき寝たばかりのはずなのに眠たくなる。


(今は休ませて...、明日から仕事が始まるから....)


 カルシャは力なく、安らかな眠りについた。







あれ?、これって....。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ