〜追憶のリア〜
追憶....記憶を追い求める...。
私は振り返る。
生前の記憶を。
私は魔王の娘として生まれ教育を受け続けた。
常に王者足らん振る舞いを続けることに私は疲れていた。
そんな時だったと思う、ルシェに会ったのは。
私とルシェ、悪魔と.....、2人は種族は違えども仲は良かった。
彼女の前だけは素の私をさらけ出せた。
年相応の言葉使いで話し合うだけでも気分が軽くなる。
何より彼女は私を友として扱ってくれたのだ。
種族間関係なく振る舞う彼女私は憧れのようなものを抱いていた。
だが、あの時、そうあの時だ。
私たちは敵対し、お互いを尊重することもなくただただ壊しあった。
なぜだったかは覚えていない、気づけば私とルシェは本気で互いを消し去ろうとしていた。
死神になってからの生前の記憶は曖昧だ。
ある程度生前の記憶があるのだが、ところどころピースが抜け落ちたパズルのように記憶が無くなっている部分がある。
それに中には体験した覚えのない記憶が混じっている。
(これは...なに?....)
体験した覚えのない記憶。
だが、私の記憶のような気がしてならない。
私は、その記憶がなんなのか考えながら分かる部分だけ抽出していく。
繋ぎ止めていた記憶がバラバラのパズルを埋めるようにはまっていく。
一枚、また一枚と完成に向けて繋がっていく。
途中まで記憶を作り上げると床底から水のような物が溢れ出してくる。
(もう朝か....)
朝が近づくと私の体は水に押し上げられる。
記憶の先が気になりつつも私は目覚める。
大丈夫私には明日がある。
私は一人きりの部屋で目を覚ました....。
アンロック....、First world〜Devil side〜。