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二匹

第2話です。帰ったら帰ります帰って帰り帰ってくる帰れ帰る帰る?

「おかえり」あたりまえな極平凡で、みじかな人物への労いの気持ちを表した言葉。それを投げ掛けたその人こそが、私の愛した人物。



「食べたら美味しそうだな…」私を見て不可解な言葉をこぼれるような声で、したたるように言った。私の愛しい人。

「うん?何言ってるのお兄ちゃん?」

「えっ…な、なんでも無いよ!」お兄ちゃんはかっこいい、優しい、人気者で頭もいい。私には、もったいない位のお兄ちゃん。今日も私の気持ちも知らないで、普通の生活を謳歌する私の自慢のお兄ちゃん。

でもやっぱり、今日のお兄ちゃんは何処か変だった。だってそうだよ、私を見て美味しそ…………………………………………………………お兄ちゃん…………………………………………………お兄ちゃん……………………が…………………………私だけを見………………………………………………………………………………てる。




歓喜。それが結論だった。

私を見ながら、美味しそうだなんて……お兄ちゃんを愛する私からすれば、私にくれた最高のプレゼント。贈り物。嬉しい。私だけに家族の愛以外の何か別の感情を抱いてくれた。私だけに注がれるお兄ちゃんの視線 声 言葉 感情。私は心から嬉しかった。嬉し過ぎる。他の誰でも無い、私だけに注がれるお兄ちゃんの全て。


私は感情をさらけだしたい…そんな欲望に取り付かれた。お兄ちゃんに抱きつきたい 体温を感じたい 胸の鼓動を感じたい。だが、それを実行に移せば、間違いなく不審に思われてしまう……

「あっ、そっかお兄ちゃんお腹空いてるんだね!」とりあえず、当たり障りの無い言葉でお兄ちゃんの出方を見てみる。

「そ、そうなんだよ!は、恥ずかしいな〜」やっぱり何処かおかしいお兄ちゃん。でも、そういう所も愛らしいよぉぉぉうお兄ちゃん………




気付いたら私はお兄ちゃんの手を握っていた…考えるよりも先に行動していた。酷く動揺したが、それもすぐに落ち着いた。原因はお兄ちゃんの手。それは暖かく、手だけでなく、お兄ちゃんの体全身を包んでいるような感覚だった。




私が………お兄ちゃん……を……包ん…でる………クフッ…アッハッハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

私がお兄ちゃんを包んでる!!最高!!



私は失禁しそうなほど、悦んだ。もういっその事此処で、押し倒してお兄ちゃんを感じてしまいたくなったが、まだその時ではないと思い止まった。だけど……もう少しだけ……手を握っていていいよね?私は心の中でお兄ちゃんに問いかけた。返事は勿論無い。

「お兄ちゃんどうしたの?早く一緒にご飯食べようよぉ?」少しでも長くお兄ちゃんの手を握っていたい一心で、お兄ちゃんに投げ掛けた時間稼ぎの言葉。



いいよね?お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん………フッフフッ…アハッアハハハハハハハッ!!!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!







ドンッ!!!




「えっ…………?」

また来て下さってんですねありがとうございます。

初めての方々も来て下さってありがとうございます。感想やアイディアや要望や質問や相談なんでも送って下さいませ。ませ。よいお年を

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