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切り札を求めて

どうも、優しい嘘です!

4話ですねぇ。これも1話でするべきでしたが、ここでちゃんと人物紹介をしておきます。


アカシ・ソウイチ(明石 創一)

本作の主人公。赤髪がトレードマーク。仲間想い。17歳。

黒のズボンに赤のパーカーを着ている。

運動神経が良いことしか目立った長所はないが、いざという時の閃きはすごい人。


スズヤ・アイヒ(鈴谷 藍緋)

青を基調としたシンプルな服装で髪の毛は肩の少し上まで伸ばしている。16歳。

初対面のアカシに感謝を伝えるなど謎な部分が多い。


モリヤマ・エン(森山 縁)

関西人。大柄で緑のジャージにオールバック、さらにコワモテと近寄りがたい雰囲気だが、実際は優しい。モモタをアニキと慕う。17歳。


モモタ・テンマ(百田 天馬)

逆だった髪にピンクのメッシュをいれている。ジャケットを肩に羽織るなど少々個性的なファッションを好む。頼れる兄貴分のような性格。18歳。


ヤマブキ・サツキ(山吹 咲月)

みかん色のワンピースを着ている。ウェーブがかった髪の毛。メガネをかけている。物腰は柔らかいが、歯に衣着せぬ物言い。17歳。


キジマ・シンゴ(木嶋 慎吾)

アクセサリーを全身に身につけ、金髪でありチャラそうな見た目。実際喋り方もチャラそう。イケメン。ヤマブキにいじられがちで、その度にツッコミをいれている。16歳。


シムラ・キリヒコ(紫村 霧彦)

白のコート、白のズボンに紫のスカーフを巻いている。長髪で小柄。しかし、その類まれな戦闘能力で鬼と互角以上に戦う。自らを生命の観測者と称したり何を考えているかわからない。16歳。


つよぉい鬼

およそ3m越えの鬼。鋭い爪や、筋骨隆々の腕から繰り出されるパンチでアカシ達に襲いかかる。動きは鈍いが、再生能力を持つ。


はやぁい鬼

実力は不明。名前の通り素早い動きで翻弄する。小柄。

「ボクと、遊ぼうぜ♪」


嬉々とした顔で、はやぁい鬼にシムラが立ち向かう。その華奢な体から想像出来ないほどの身体能力だ。シムラは前回と同じ行動をとる。だが、アカシはそうはいかない。前回同様、逃げることがヤマブキ、ひいてはモリヤマ、キジマの死に直結するからだ。


「鬼さんこちらぁ!手の鳴るほうへぇぇ!!」


扉から出ていこうとするつよぉい鬼の背後から叫ぶ。アカシの倍ほどの巨体が振り返り、アカシの方へ歩いてくる。


ー できるだけ前回と同じ状況を作り出す!


そのためにはシムラとはやぁい鬼をこのホールに残し、つよぉい鬼を外へおびき寄せる必要がある。

自分が鬼の間合いに入るまで引きつける。そして、爪を振り上げた瞬間、


「うおおおおぉぉぉぉ!」


アカシは刀を抜き、鬼の股下をスライディングでくぐり抜け、続けざまにその背中を斬りつけ、外へと飛び出した。鬼が怒り、こちらを追っていることを確認しながら開けた場所へ誘導する。

相変わらず、つよぉい鬼の動きは比較的遅い。


「これなら避けられる……!」


鬼の攻撃を避けては、スキを見て斬りかかり少しずつダメージを与えていく。しかし、浅い傷はたちどころにふさがり、運良く深手を負わせても、やはりしばらくすると治ってしまう。

アカシの顔に焦りと疲れが見えはじめる。この鬼を倒せるのかという不安が湧き上がる。この不安に押しつぶされた時が、アカシの死ぬ時であると彼は直感する。


「一時休戦だ。」


そろそろ潮時だと見切りをつけ、逃げ出す。仲間を救えたとしても、自分が死んでは元も子も無い。

鬼は追いかけてくるが、動きが遅いぶん歩幅の差が鬼にとってメリットとなっていない。


「モリヤマ!ヤマブキ!モモタ!キジマ!スズヤ!近くにいるなら逃げろよぉ!!」


周囲に警告を促しながら逃げる。そして、前回、つよぉい鬼への決定打となった存在に思考を巡らせる。


「スズヤを探さないと……。」


お札を求めて、それに心当たりがあるであろう人物を探す。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


走り続けるアカシ。後ろを振り返っても鬼は見えない。恐らく撒いたのだろう。


「スズヤ!スズヤ!聞こえるなら返事してくれ!」


立ち止まり、スズヤを呼ぶ。返答はない。


「スズヤ!!」


「うるせぇぞ!!鬼に聞こえたらどうすんだ!?」


「モモタ君の方がうるさいよぉ。」


アカシの声よりはるかに大きな声で叫ぶ人物。物陰から顔だけを覗かせるモモタ・テンマとヤマブキ・サツキとの再会を果たした。


「良かった、生きてたんだな!」


「あたりめぇだろ。俺を誰だと思ってんだよ。」


「ただのモモタ・テンマ君としか思ってないですぅ。」


「オメェと一緒にいると調子が狂うぜ……。」


ホッとするのも束の間、スズヤを探さなければならない。


「なぁ、スズヤを見てないか?」


「アイツなら、あそこの校舎みてぇな建物の中に入ったはずだ。」


モモタが指差す先には確かに校舎と呼ぶのにふさわしい造りの建物があった。


「ありがとう、行ってくる。」


「おい、俺たちも行くぞ。鬼がいねぇとも限らねぇけどな。」


「じゃあ鬼に見つかったらモモタ君に犠牲になってもらいますねぇ。」


軽口を叩きながら2人は、アカシの後を追う。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


建物の前まで運良く鬼に見つからずたどり着くことができた3人。


「近づいてみて初めて気づいたけど、だいぶボロっちいなぁ。」


モモタが言う通り、建物は老朽化がすすんでいて、入口も少し崩れておりつよぉい鬼は入り込めないであろう。


「中はヒンヤリしてるな。」


外とは比べものにならないほど寒い。そして、ある違和感を覚える。しかし、その違和感の正体はわからない。


「広いみたいだから3人で手分けしましょう。スズヤさんを見つけたり、何かあったら声をあげるということでぇ。何もなかったらここで落ち合いましょう。」


ヤマブキの提案通り、モモタが2階、ヤマブキが1階左手の廊下、そしてアカシが右手の廊下を調べることになった。

役割通り、右手の廊下を進む。鬼はいないはずなのに一種の恐怖を感じる。永遠に続くのではないかという長さに、鬼に対するものとはまた違った不安が襲う。

やっと廊下の曲がり角に差し掛かったところで、


ー ……ビチャ


アカシの足元で不快な音がした。不快な感触がした。


「おい……嘘、だよな……?」


恐怖と苦悶の表情を浮かべた、スズヤ・アイヒの変わり果てた姿がそこにあった。

いよいよ本編らしくなってきました。

これまた1話でするべきでしたが、登場キャラの名前の由来は以下の通りです。


アカシ・ソウイチ・・・赤色

スズヤ・アイヒ ・・・藍色

キジマ・シンゴ ・・・黄色

モリヤマ・エン ・・・緑色

モモタ・テンマ ・・・桃色

ヤマブキ・サツキ・・・山吹色

シムラ・キリヒコ・・・紫色

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