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化け物の家  作者: かどっちさん
1/1

ある家のこと

何処からか鳥の鳴く声が聞こえてくる。

窓から差し込む日キラキラとした日の光により青年は目を覚ました。

まだ眠そうな自分の目を両手で擦りながら敷き布団から起き上がる。相変わらず自分の寝相が悪く自分にかけてた布団は部屋の隅のほうに飛んでいっていた。

窓の外からは「チュンチュン」と鳥の鳴く声が聞こえてまるで自分に朝だよと伝えてるようであった。

「ねみいい、」

青年は寝癖でボサボサになった[赤い髪の毛]をボサボサとかきながら布団から抜け出した。

青年は眠そうな顔をしながら自分の部屋のドアを開けて部屋の前にある廊下を歩いて一階に降りていく。一階のリビングに繋がる階段を降りたあとに青年は家のドアを開けて外に出た。残念ながらこの家には水道が無いからだ。家から出て徒歩5歩という近くの井戸から水を汲み上げて朝は顔を洗わなければならない。

青年は井戸から水を汲み上げると両手で水をすくい顔にビシャッと浴びせる。その後自分の戦闘民族のように恐ろしいことになっている寝癖に残った水を全部浴びせた。

「ふう、スッキリした」

先ほどとは違い青年の目はパッチリと開いており、寝癖ももとのような髪型に戻っていた。

青年は井戸の近くにある物干し竿からタオルを取り、髪と顔を拭いた。

スッキリした青年はその後また家に戻っていった。

トイレを済ませたあとに青年はリビングに向かった。

「起きたか、カズチ」

リビングに行くとそこには既に起きていたらしい人物がいた。

「は、速いな先生」

イツキとは自分の先生の事である。

一部を除けば普通の女性であるが残念ながらこの女性は普通の人ではない。強いて言うなら人ではない。


化け物である。


その女性には尻尾が生えていた。

それも9本である。

根本が細く先にいくほど太くなっていくイツキの尻尾はまるで狐の尻尾のようであった。

そして頭にもあるものが付いていた。

尻尾の次は、、、そう、耳である。

茶色のロングヘアーの髪の毛と茶色で少し尖っている耳がこちらからは見受けられる。

そう、彼女は獣人であった。


そんな彼女は早起きをして朝ごはんを作っていた。

既にリビングにあるテーブルには二人分の食事が作られて置かれていた。今は三人目のご飯を作っているらしい。今日はご飯とみそ汁それに焼き魚らしい。今日も美味しそうである。

この家では三人全員が揃って食事に付くという暗黙のルールがあるので自分はリビングにあった本棚から適当に本を取りだしイスに座って読んでいた。イツキは三人分の食事を作り終えたらしく台所からリビングに来ると床に大の字にゴロンと寝そべった。

「先生はお疲れか?」

「お礼の一言ぐらい言ったらどうじゃ?」

「そりゃどうも」

イツキの語尾の「じゃ」は巣である。先生はピチピチの見た目に反して実は化け物のなかでも古株らしくそして長生きらしい。なので自然とオッサンのような口癖n………

「カズチ、お主、ワシの年齢のことを考えたじゃろ、、」

「え、ええ、め、滅相もない!」

先生を怒らせると怖いので穏便に済ませることが大切です。前に先生に年齢を聞いたら「永遠の17じゃ」と答えたので「1700才の間違いだろ」と言うと遠慮なく井戸の中にぶちこまれたので先生に年齢を聞くのはタブーとしている。

そうこうしていると最後の一人がやっと二階から降りてきた。

「あれ、皆速いですね~」

最後の一人はサツキと呼ばれる人物である。


イツキと同じく狐の耳と狐の尻尾が生えている獣人である。

だがイツキとは違い髪は茶色だがショートヘアーで尻尾も2本しか生えていない。

まだまだ未熟者ということである


サツキも家を出て顔を洗ったあとにリビングに戻ってきた。


「ん、3人揃った所で頂くとするかのう」

「「「頂きます!」」」

うむ、ご飯も少し冷めているが美味しく、魚も冷めているが美味しく、みそ汁も冷めているが美味しかった。(要約、サツキは速く起きてこい!と言うこと)

「ご飯も魚もみそ汁もまだまだあるぞ、たくさん食べて、沢山飲んで、体力をつけるのじゃぞ!今日も修業じゃぞ!朝のうちに胃袋につめこんどくのじゃよ」

そう、自分達はこの後に楽しい!たのしい、、修業が待っているのだ。

そして自分達は育ち盛りでもある。

二人は食べ物を遠慮無くすべて平らげた。

「ゲエップ」

「うわ、カズチ君汚い!」

「カズチ、お主は後でワシとタイマンじゃな」

「なんでだよ!ゲップは整理行為であり誰にも止めることはできないだろ!あんたらもゲップぐらいするだろ!」

「言い訳無用じゃ、」

勿論この家ではこんなことも日常茶飯事である。

そして朝の修業と呼ばれる日課が始まる。


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自分達が今居るところは竹林である。詳しく言えば傾斜の激しい竹林である。

(*なぜ自分達が修業をするのかは後程分かるので説明は省かして頂きます*)

なぜ竹林にいるのかと言うと先生とのタイマンの為である。

自分から約20メートルほど前にイツキは堂々と仁王立ちしている。

「用意はいいかのう?カズチ、ボロ負けして泣きべそをかくでないぞ?」

「へ、女だからって手加減はしないぜ?」

自分は首をコキコキと鳴らした後に指も音をならせた後に戦闘体制につく。先程の行為は戦闘を始める前のウォーミングアップである。

そしてイツキ先生のほうも体は動かさないが黒いオーラが体を包むように見える。

「流石に主ではワシに勝てんから体の何処かに一発でも拳を入れてみい、尻尾以外やけどなあ」

「へ、良いのかよ、そんなに甘くしちゃって」

そして二人の中間にいるサツキが試合開始の合図をするために白い旗を持って立っている。

「まあ、私の回復能力があるので多少の傷は治りますが骨折とかはさせないように注意してください。では、始め!」

サツキがいきよいよく旗を降ろすと同時にサツキ自身は巻き込まれないようにその場から離れた。

それを見た後にカズチはイツキに向い一直線に地面を蹴り走っていく。

しかしそれを追撃するようにイツキの9本の尻尾がカズチに向い襲いかかっていく。イツキの尻尾は伸縮自在、よく延び固くなったりする。もしそれに当たれば鞭のように腫れ上がってしまうので回避をしつつイツキの懐に行かねばならない。

だがそんな事は露知らず、カズチは尻尾を自分の拳で相殺していく。




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