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それは考えましたか?

ぼんやりとした題名ですが、どうにも不思議に思う事が多かったので、つらつらと書かせて頂きます。


1.その作品の時代考証はどの辺りの設定ですか?

  ・中世風

  ・近代風

  ・現代風


2.言葉づかいは思い込みで書いていますか?

  ・丁寧語

  ・尊敬語

  ・謙譲語


3.爵位があったとして、そのキャラはどの辺りですか?

  ・公爵

  ・侯爵

  ・伯爵

  ・子爵

  ・男爵

  ・騎士爵


4.その言葉は日本語ではありませんか?

  ・スラング

  ・略語


5.中世と銘打ってありながら、現代日本の文化を持ちこんでいませんか?

  ・貴族?くそくらえ

  ・王侯貴族?日本にそんなものない

  ・奴隷?助けないと!

  ・奴隷?自分の好きにして良い!


6.その言葉を発したのはどのような身分ですか?

  ・主人公より上

  ・主人公より下

  ・奴隷


7.○○ですわ、という話し方ですが

  ・そのキャラの口癖です

  ・ありがとうございますわ

  ・ベルサイユのばらってそんな感じでしょ?


8.「○○られない」を「○○れない」

  ・たった一文字、されど一文字


9.「……っ」

  ・「……っ!」

  ・「……っ、」

  ・「……。」


10.誤用

  ・永遠と

  ・せざるおえない

  ・せんたっき

  ・ふいんき


11.食事

  ・サラダ

  ・揚げた物

  ・白パン

  ・食文化


列記しただけですが、何を言いたいのか、と申しますと。

ラノベだから無視していいじゃない、という事の羅列でもあります。


1で中世風、である世界設定であるのならば、身分の上下はあるのか、無礼打ち(日本でしたらお侍が農民を手打ちにするというあれです)はあるのか、描写されているキャラクターの身分はどの程度なのか。


2であれば、目上に対して謙譲語(王様、陛下、皇帝、猊下あたりが)での表現をするのはおかしく思える、という事です。

例:(自分)は(目上の相手)の申された事に驚いた。

目上の相手の言った事であれば、尊敬語で「おっしゃった事に驚いた」という感じになると思います。


3は2に付随します(公爵と侯爵は力関係にもよりますが)。貴族、と銘打つのであれば、余程物知らずな田舎貴族ででもない限り、紋章官、または貴族そのものが上下関係を覚えていてもおかしくない、という地球上の歴史があります。


無論ファンタジー補正だ!こうでないと話が動かない!という場合もあるでしょう。

でも基本はおさえて頂きたく思います。つまり、身分を無視するキャラは「貴族のいる中世(風の)世界の中ではおかしい」という事です。


4は言うまでもなく、ファンタジーぶち壊しではないかと思います。

それは現代日本で行われる寸劇、でしょうか。異世界、と銘打って書かれるのでしたら、その世界に合わせた言葉を作るのも一興ではないでしょうか。

イケメン、を中世風にするのであれば「優れた美貌」なり「類を見ないほどの美形」とか「並ぶもののない美しさ」など、色々言い換える事は出来るのではないかと思うのです。

だってせっかくのファンタジーですよ?


5ですが、もし王侯貴族の権力を無視するのであれば、なぜその時代設定なのか。

魔法だファンタジーだチートだ俺TUEEEEEヒャッハー!というだけの作品を書きたい、というのでしたら止めませんが。


6は5に付随するものです。主人公が例えば辺境伯(伯爵位)で、相手が公爵位だったとして、いきなり無礼な口調であれば、公爵というものは王族と血のつながりのある相手ですから、(地球の)中世基準で考えれば、非常に無礼、という事になると思うのです。

公爵位の相手が身分を隠していて、辺境伯位の主人公と友人になり、後々身分を明かすものの、言葉づかいはそのままで良い、という場合はあるかもしれませんが、その場合は周囲が眉を顰める場合も多いと思います。


7に関しては……お願いします、どうぞ「実際に」ベルサイユのばらをお読みになって下さい。

あの作品の中で、そのような言葉づかいは一度たりとも出てきません。

つまり、使い方としては間違いという事です。思い込みで〇〇ですわ、と書くと、後々記憶と作品の修正が大変になると思います。


8ですが、やはり一文字、されど一文字です。寡聞にして、私が読む範囲の「書籍化された作品」では、いわゆる「ら抜き言葉」の使われているものは見当たりませんでした。

キャラクターの話し言葉としての「ら抜き言葉」であれば、転生者である、という条件付きのキャラクターが使うのはアリだとは思います。


9ですが「小説」の作法云々は言いません。知りたいと思われましたなら、ご自分で検索をお願い致します。

ただ、延々続く三点リーダ、会話の括弧内での句読点での終了、は読んでいて引っかかる、と思う読者もある程度いると思います。


10に関しては、やはり思い込みと聞きかじりで書かれているのでは、と危惧してしまいます。

延々と というのが正解だったり、〇〇せざるを得ない、が正解だったりします。

国語の教科書でも良いのです。正確な文章、というものを知っておくのは悪い事ではないと思います。


11に関して、肥料の事を考えた事はありますか?

日本の事情として、下肥と言われるものを使っていた場合、寄生虫などの問題があり、衛生面ではおすすめ致しかねるものになる場合があります。

堆肥の場合、どれくらいの期間醗酵させるのか、どの程度の場所を使うのか、添加するものはあるのか。

更に考えられる事として「生で食べられる野菜」の存在、というものがあります。

魔法で品種改良?もともと生えていた?

だとしたら、どのような分類の魔法で、どのような所に生えていたのでしょうか。柔らかい葉物であれば、真っ先に虫害を受ける事も多い、つまり現代日本人の考えるような、虫食いのない、柔らかい、色鮮やかで、えぐみのない葉物、というものはある程度の農薬、あるい程度の品種改良、そういったものが必要となるという事ではないかと思うのです。

生で食べられる野菜がない、とは言いません。瓜(きゅうりも瓜ですね)等の、皮が厚いもの、虫害を受けにくいもの、その中でえぐみの少ないもの、というものは存在すると思いますし。

ただ、単純に現代日本で出てくるようなサラダ、というものになるかどうかはとても疑問です。

揚げ物に関しても、もしあまり富裕ではない村落であった場合、油の材料は何なのか。それを作るために回せる材料=余裕はあるのか、という疑問が出てきます。逆に言うのなら、富裕層であれば、そういったものを手に入れ、料理を発展させる事もあるとは思うのですが。

白パンも同様に、脱穀が出来る程度に文明はあるのか。イースト若しくはそれに準じたパン生地を醗酵させるための微生物の有無、パン焼きの手順、そういったものを考えて書かれているでしょうか。

異世界の人物の目の前にぽん、と白パンが出されたとして、それを美味しいと思うかどうか。

柔かい、とは思うでしょう。醗酵時の臭いが酷い、という事もあるかもしれません。

更に言うのであれば「精製された小麦粉は味が(全粒粉より)ない」という感想すら出てくるかもしれません。


そして更に言わせて頂けるのであれば、現代日本に蔓延したコンソメ。そういった合成された調味料を使わない分、異世界の食事は美味しいかもしれませんね?

ですので、食文化が一概に劣っている、という書かれ方をしているものに関しても、非常に不思議に思うのです。



最後に。

何が言いたかったか、と言いますと、最近は10の誤用が多い。多すぎる。

それから丁寧語が丁寧語になっていない。それで貴族やら言われても、説得力がないよ、と言いたかったのです。


いいんだこれは俺のファンタジーなんだ、という方はどうぞこの文章など気にせず、突き進んで下さい。

ですが、もし少しでも気にかけて頂けたなら、その上で作品を書いて頂けたなら、ブックマークが増える理由の一つになるのではないかと思った次第です。

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