雨の日の学校は
雨の日の学校はなぜか
みんなで寄り添っていました
暗い雲に暗い道
つめたい風が怖かったのでしょう
いつもはそばにいない子も
雨の日は私の隣に座っていました
薄暗くて嫌いな蛍光灯が
あたたかな灯に見えて
私たちはその下で寄り添いながら
過ごしていました
窓の外は揺れる木々
窓を叩く大粒の雨
誰かの弾くオルガンの音色
下手っぴな音色も
雨の日にはほっとする音色に
聞こえて
オルガンの周りにみんな
集まっていました
誰も一人ではなくて
意地悪でなくて
いつもよりちょっと静かで
優しい時間がゆっくり流れていました