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二日目

 この部屋には時計はない。だから時間感覚も狂ってくる。まあそもそも俺はすでに死んでいるから睡眠が必ずしも必要というわけでも生活リズムがどうこうとかもないのだが…


「ん?」


すると突然一枚の紙が現れた。


「なんだ?」


紙には


二日目

利き手の小指を動かすこと禁止


と書かれていた。それを見た瞬間右手の小指が閉じた状態で固定された。


「そういうことかよ!」


確かに一日目に管理人代理がそんなことを行っていたが、なかなかにキツいぞ。つまりは100日目には99個の縛りが俺にのしかかるということだ。


「最終日には石像にでもなるんじゃないか?」


昨日と同じように運動をしようとするがなかなか上手く動かない。ご飯を出てきたが、小指が動かないからかなり食べずらい。刀を持つも両手で持てなくなりちゃんと触れなくなる。


「クソが」


ただただうざい。だがその代わり片手で振ることに慣れさせられる。


「このままじゃ左腕だけ化け物になるぞ」


左手の負荷がえぐい。小指一本使えなくなるだけでここまで変わるのかとしみじみ感じてしまう。いっそのこと消し飛んでもらったほうがありがたいのだが…


「そうじゃねぇか!小指を消せばいい。」


俺は小指を一時的に能力で消し去る。その後、小指だけを義手のように金属に変える。これができなかったら義指は諦めようと思ったのだが、意外と許容してくれるらしく、普通に動かせるようになった。そして刀を一振り、感動してしまう。さっきまでのストレスがほんの数分で消え去ったのだ。昼ごはんが届くがそれもストレスなしで食べることができる。


「これが小指の力か」


小指には手首を安定させたり握力を上げてくれるなどを聞いたことがあったがここまでとは思っていなかった。何事も試すことが重要だと感じさせられる。


「でも、このままじゃ地蔵じゃなくてロボット人間になるな。対策を考えるべきだな。」


夜のトレーニングはやめ、今後について考えていく。


「誰かを呼び寄せるか?でもそいつにも縛りが適応されたらどうする?能力を使えば呼び寄せること自体は簡単だ。でも縛りがそっちにも適応されるなら話は別だ。なんなら足手纏いになる可能性があるしな。飯に関しては毎日持ってくるから縛られる心配はないか?いや、全然あるんだよなぁあのクソ野郎の考えることだ。馬鹿なことをしてきてもおかしくはない。」


いくら考えても答えは出なかった。その晩はできるかぎり能力で作れるものを全て作った。いつ能力を縛られるかわかったものではない。なら縛られる前に必要なものは作っておくべきだ。車椅子から義手、義足、なんでも治す薬、100日間満腹になる液体などなど、ありえないものまで全て作り出す。そして檻を作り、猿やネズミを中に入れていく。少しかわいそうだが実験台だ。これでこいつらが3日目の縛りが適応されたら他のやつを呼ぶことはできないだろう。


「さて、流石に疲れたし、寝るか」


その日は晩御飯を食べて就寝についた。

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