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⑻『自動筆記最高』
⑻『自動筆記最高』
㈠
自動d筆記というものが、一体全体、何を標榜するのかは、明白ではないだろう。いつだって、執筆には、何か問題が纏わりつくことが多い。例えば自分の、自動筆記の欠点は、やはり、何を書こうとして書いて居るのか、分かって居ない、ということである。
㈡
しかし、適当に書いて居る、という訳ではなく、云わば、自身の自動筆記を信じて、そこに内実の価値が萌芽した、重要な文章を書いて居るという事を信じながら、自動筆記をしているということであるかして、そういう意味において、考えなくても良いという最高はある。
㈢
それにしても、自動筆記などという状態に、よくも到達出来たものだ、と思う。慢心ではない、やはり、更なる努力、更なる読書は、必要ではあるが、随分、執筆に臨む時に、気が楽なのである。これは大変、有難いことなのである。