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盗賊マリー

作者: 破魔 七歌 
掲載日:2023/01/22

月明かりに濡れる白刃の刃

今宵も私の生きる糧

血しぶきに残存証明

私のために死んで?

理由なんて要らない

生きるために掻き切る

瞬間は、刹那──

駆けめぐる逡巡

私が幸せに生まれてたのならって

せめて祈るよ

さよなら──、って。

依怙贔屓でも良い

私に力くれたのなら

痛みも知らずに刃振るう

生き残るためのすべて

リアルなら死んでるし

仮想ならゲームオーバー

どっちが良い?

私に滑る柔らかい肌

貴方は何も知らないのかも

心奪うなら

まずは私の命奪ってよ

幾千もの金貨ゴールド奪っても

私は盗賊シーフ

満たされない

転職ジョブチェンシてみる?

譲らない寡黙な勇者ヒーロー

世界を変えるって言うの?

出会った矢先

すべてを奪う前に

魔王シュウエンヲツゲルモノ獲るって?

突きつけられた喉元の小刀

「お前には、何が視える──?」

目が病んでた

勇者ヒーローって、噂より暗い

闇堕ちしてんのかな

盗む前から

握りしめられた手首

「お前──、その能力チカラ貸せよ?」

何それ──。

高鳴る鼓動は

ギルドの木製の壁の内に潜む

「パーティー成立?」

紹介屋の店主ギルマスの声が聞こえる

、そんなの無理だって」

焦る私。

それはそうだ。

今まで独りでやって来た。

全部、盗むってんなら話は別だけど?

「輪廻覚醒──。それでも良い……」

「何それ……」

ソイツが見せた魔法の宝玉アイテム

剥奪ドロップする前に、抱きしめられる私

「お前には、俺が必要だ──」

嘘でしょ?

身体中から能力チカラが抜ける

囁かれる耳もと。

勇者アイツの熱い吐息がかかる。

──抜け落ちる。

私の唯一の存在証明──。能力スキル「【略奪絶対王スベテハワタシノモトヘ】」。

「これから、どうでも良い世界、獲ろうってんだ。魔王バカる前に、お前を喰いてぇ」

そんな理不尽なこと言われて連れ込まれる宿屋。

……」

それでも、良いかもなんて何もかも

私は、勇者アイツに捧げて

この世界アースラッド

初めて仲間パーティーを組んだんだ。

大事な私のココロノスベテヲ勇者アイツに盗まれて──









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― 新着の感想 ―
[良い点] 小説のよな詩ですね。 いつもとなんだか雰囲気の違う作品ですね。 新いちろですかな(´▽`)(笑) これからも応援してます! 素敵な作品をありがとうございました!
[一言] いいですね、「詩」小説。また「心」境地開拓か。さすがです!
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