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I am Aegis 1  作者: アジフライ
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第6話【拠点作り、失われた国】(前編)

宿屋で夜を明かしたイージス達は死域 オベロニクスに向かった。

ここで俺が何をするか、 それは……

「よし、 ここら辺からにしよう! 」

「いよいよ拠点作りですね! 」

そう、 拠点作り!

エメを置いておくために拠点を作らないとな、 これから沢山の仲間を作りたいし、 一番広さがあって誰の所有地でもないこの場所なら大きな拠点……いや、 それどころか国も造れちゃったりして……いいなぁ、 夢が広がるなぁ……

そんなことを考えているとミーナが

「い、 イージスさん……こ、 ここここ、 ここって……」

「ん? オベロニクスだけど……? 」

「やっぱり、 早く逃げないと! あの伝説が本当なら邪神軍が来ます! 」

その邪神軍は俺が滅ぼしたんだけどなぁ……

「大丈夫だよ、 邪神軍は俺が滅ぼしたから」

「……へ? 」

「聞こえなかったの? イージス様は旧邪神軍を滅ぼしたお方なのよ」

するとミーナは

「い、 イージスさんが……邪神軍を……? 」

「うん」

「す、 凄いですイージスさん! これはもはや伝説……いや、 神話級の話ですよ! 」

跳び跳ねながら歓喜した。

でもこの話が今広がると後々面倒なんだよなぁ……拠点を作っている最中に他の国とかがこの領域を乗っ取りに来られたら正に面倒だ。

イージスはミーナにこのことは内緒にするように念を押した。

「さてと、 気を取り直して拠点作りを始めよう! 」

まずは土地の整備だな……辺りが邪気で埋め尽くされているからな。

「ミーナ、 下がってて」

「は、 はい」

イージスはミーナを後ろに下がらせると魔方陣を展開した。

神聖浄化魔法……女神の息吹き……

すると邪気で満たされていた空気、 大地、 植物は一瞬にして浄化され、 邪気が消えた。

「凄い……今の魔法って……」

「神聖浄化魔法だよ」

「神聖浄化魔法って……あの伝説の……! 」

「……へぇ……」

伝……説……なんだ……この魔法、 あまり強力な魔法を人前で使うのは控えよう。

それはそうと……綺麗な大地だ……これが本当のオベロニクスか……ここならいい拠点……いや、 もういっそ国を造ろう!

イージスは目標を変更した。

「ラム、 いっそ国を造らないか? 」

「いい考えですね、 ここならいい国を建設できます! 」

「そうと決まればまずは自分の家だな。……お城でも作っちゃう? 」

俺、 一回城に住んでみたかったんだよなぁ……でも一人じゃ広すぎるもんなぁ……あぁどうしよう!

するとザヴァラムはある話をした

「城ならばイージス様、 もうありますよ」

「えっ、 どこ! ? 」

「こちらです」

そう言われてイージス達はザヴァラムの後をついていくと

「うぉぉぉぉぉぉ! ! ! 」

そこには巨大な城が建っていた。壁は黒く輝き、 とても美しい装飾が鏤められていた。

一体いつからこんなの……

その瞬間、 イージスの頭にガインの顔が思い浮かんだ。

……あいつか。

「これは元邪神軍の支配者、 ガイン様が住んでいられた城です」

「使ってもいいのか? 」

「はい、 イージス様はもはや邪神軍の新しい支配者ですから。さぁ、 入りましょう。中で従者達がイージス様の帰りを待っています」

えっ、 従者……? マジか! 既に従者付き! ?

……ありがとう、 ガイン……邪神だけど……

イージスは頭の中で染々とお礼を言った。

イージス達は城の第一門の前に来た。

「イージス様、 手をかざしてみてください」

「え、 こう? 」

イージスが門に手をかざすと一瞬、 魔方陣が現れた後に門がゆっくりと開いた。

これもう完全に俺がこの城の所有権を貰った感じだな……

「エメは少し待っててくれ」

(はい。)

そしてイージス達は中庭に入り、 城の第二門も開け城の中に入った。

『お帰りなさいませ、 至高なる邪神の王イージス様! 』

中では沢山の従者達が出迎えた。

「す……すっげぇぇぇぇぇ! ! ! 」

てか俺何故か邪神の王になってるーーー! ! でもまぁいいや、 それよりも玉座の間とか行ってみたい!

イージスが大興奮しているとザヴァラムは城の案内をしてくれた。

「玉座の間はこちらから行けます」

うぉぉぉぉぉぉ! ! ! 早速玉座の間ぁーーー! !

ザヴァラムが指し示した場所には謎の魔方陣が展開されていた。

「ん? ザヴァラム、 これは? 」

「はい、 固定型転移魔方陣です。この城にはほとんど階段がありません。敵襲に備えてのことかと思われます。なので基本移動はこの魔方陣で行います。これはこの城のあらゆる場所に繋がっており、 行きたい部屋にワープさせてくれます」

へぇ……凄く便利な城。

そしてイージス達は玉座の間に向かった。

玉座の間に着くとそこはとても広く、 玉座には豪華な装飾をされていた。

壁には旗が飾られているけどあれが邪神軍の旗なのかな?

そう思いつつもイージスは玉座に座った。

うわぁ……王様ってこんな気分なのかな? 凄い上から目線になる。

「イージスさん、 凄く画になってます! 」

「そ、 そぉ……? 」

玉座で色んなポーズをとるイージスにザヴァラムはこんな話をしだした。

「ではイージス様、 これからの方針を……」

「方針……そうだなぁ……まずは邪神軍にはどのくらいの仲間がいたのか知りたいんだよなぁ……」

イージスがそう呟くと

「承知致しました、 では守護者達を呼び出します」

えっ……守護者ってラムだけじゃなかったの! ? でもそうか……ガインが自分を守る護衛役を一人にするわけがないもんな。

そしてザヴァラムは一旦玉座の間から出ていった。

数分後……

ザヴァラムが後ろに五人の謎の人物達を連れて戻ってきた。

「お待たせ致しました、 イージス様……」

「えぇっと……君達が守護者かな? 」

イージスがそう言うとザヴァラムと他の五人がひざまついた。

「お初にお目にかかります、 私は守護者第二代表、 堕天使のレフィナスと申します」

「同じく第三代表、 超魔人のフォルドゥナと申します」

「同じく第四代表、 深淵魔術師のアルゲルと申します」

「同じく第五代表、 死霊魔剣士のガムールと申します」

「同じく第六代表、 ダークエルフ 黒血暗殺者のロフィヌスと申します」

こ、 これが守護者達! すげぇ、 皆カッコいい……レベルは……

(スキル、 能力透視が発動します。)

どれどれぇ……皆レベル800越え! めっちゃ強いじゃん!

するとフォルドゥナが

「あぁん、 イージス様ったらぁ……ステータスを見たいのであればお見せしますのにぃ♡」

見破られた! ? てかフォルドゥナ……うん、 まぁ……そういうキャラね……

「イージス様、 守護者全員、 ここに集結致しました」

『至高なる邪神の王に忠誠を、 イージス・カイマ様、 万歳! 』

やっぱり邪神の王とかちょっとなぁ……後で考えておこう。

「イージス様、 今後何かごさいましたら私達にお申し付け下さい」

「あ、 あぁ、 それじゃあ……早速建国の計画について少し話そうか」

『はい! 』

この守護者達は今後ラム以外は国の護衛に回すとしよう。あまりにも強すぎるパーティはつまらなくなっちゃうし、 それにミーナの成長を優先させたいしな。

「ミーナ、 この後少し皆と話すが付き合うか? 」

「うーん……私はエメの面倒を見てます」

「そうか、 じゃあまた後で」

そしてミーナは玉座の間を後にした。

イージスと守護者達は建国の計画を話すために会議室に移動した。

「よーし、 早速だが建国の計画について何か意見のある者はいるか? 」

まずはレフィナスが話しだした。

「イージス様、 国を造るのであれば勿論国民が必要です。その国民をどうするか、 なのですが……」

レフィナスを始め守護者達は次々と話を進めてくれている。

凄いな皆、 特にレフィナス……凄い思考速度だ。俺の出番は必要なさそうかな?

今の時点でできる建国計画には限界がある。そのためイージス達はできることから話を進めた。

そして話し合いの結果、 第一の計画が決まった。その内容は

「ではまずは国民を集めましょう。狙い目は人間達から嫌われた種族、 または奴隷達ということで……これでよろしいでしょうか、 イージス様? 」

イージスはこの世界に来てずっと思っていた。この世界にいる弱者達のために、 守ってやれる場所を築きたいと……だから国民は人間達から拒絶された種族、 そして物同然に扱われる奴隷達にしたのだ。

「あぁ、 それでいこう。そうと決まれば各自、 行動開始! 」

『はっ! 』

守護者達は返事をすると一人ずつ瞬間移動して消えていった。

ザヴァラムは残りイージスと共に行動することになった。

そしてイージス達は城を出てミーナとエメに合流した後、 エメを城の従者に任せ一旦オベロニクスを後にした。

続く……

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