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9 イレギュラー

ダンジョンに入って1時間がすぎ、出てきた魔物はゴブリンだけだった。ゴブリンは圧倒的に弱く、勇者一人でも倒せるぐらいだった。

中には、他よりも強いゴブリンもいたけど、僕の身に付けた知識によって、手間をかけずに倒すことができた。

そして今、5階層の扉の前にいる


「この扉、でっけーな~」


誰かがそんなことを言った。確かに、今、前にある扉はとてもでかい。見た感じだと26mぐらいの高さはある。一体誰がつくったんだ。

僕がそんなことに感心していると、


「これから5階層に突入する。今までの魔物より強いから気おつけろよ。油断してると、命を落としかねまいからな。」


アイザックさんの言葉に、勇者達の顔が引き締まる。


「よし、いくぞ。」


みんなの気持ちが落ち着いたのをみはからったのか、アイザックさんはちょうどいいタイミングで、声をだした。

扉がゆっくりと開かれる。扉の奥は明かりがなく見えにくい。そんなとき、冷たい風が吹いた。吹いてきたところを見てみると、壁にひびが入りその壁が突如崩れた。


「ガオぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」


崩れた壁から何かの悲鳴が聞こえてきた。

突如、穴の中から三つの首の犬?オオカミ?みたいのがあらわれた。


(あれは確か、ケルベロス。どうしてこんなところに)


ゼロトは、知っていた。ケルベロスがこの世界にはもう存在しないと言われてることを。

そして⋯⋯⋯大きな弱点があることを。

しかしそれは、自分しか出来ないことであったがため、今は、逃げることしか出来なかった。


「相手が悪すぎる。全員撤退しろ!!」

そう言って、僕らは撤退しはじめた。しかし、ケルベロスが逃がしてくれるわけもなく襲いかかってきた。


「キャッ」


どこからかそんな声が聞こえた。声の場所を見てみると、女の子が倒れていた。


彼女は、織本(おりもと) 知音(ともね)。この世界に来ていじめられていた僕を治療してくれた。

そんな彼女がケルベロスに狙われている。僕は、弱点を知っていても勝てる自信はない。

彼女を助けるか迷っていると、いつのまにかケルベロスのほうにナイフを持ち、走りだしていた。

他の皆はとっくに階段を登っていた。

助けがない中僕は、織本さんと、ケルベロスの間に入っていた。


「南鳥クン、どうして?」


ど、どうしてと言われても、


「僕が霧島たちにいじめられていた時にできた傷、織本さんが直してくれたでしょ。その時、僕とても嬉しかったんだ。それから僕は君を守りたいと思うようになった。」


多分言いたかったことは、少し違うと思う。だけど僕は、織本さんを守りたいと思った。だから、


「だから僕は織本さんを守る。この命に代えてでも」


昨日は、投稿しなくてすみませんでした。

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