8 ダンジョン
今日は、今からダンジョンに行く予定になっている。
そのため、「勇者達は、朝から軽く訓練をするから、いつもより早く起きろ。」と、アイザックさんに言われ、僕も朝早くから起きていた。しかし、僕は訓練に参加せず、ダンジョンに行く準備をしていた。結局僕は、この世界に来てから訓練をすることは一度もなかった。
「よし、これから実戦をふまえてダンジョンに行く。今日行くダンジョンは、これまで5階層までしか確認されておらず、今のお前達には、ちょうどいい強さだ。だからといって、浮かれていると、痛い目を見るから、くれぐれもダンジョン内では、油断しないようにしろ。いいな」
「「「「「はいっ」」」」」
いつのまにか訓練は終わっており、みんながこちらへむかってきた。
みんな馬車にのったので、僕も一つの馬車に乗った。
僕らのクラスは、30人+祐依先生の31人に、今はアイザックさんを含む4人の、合計35人で行くことになっている。
馬車は、全部で5つ。つまり1つの馬車に7人乗るということだ。
僕の馬車には、僕、美子、真奈美、亜沙子、姫、光輝、アイザックさんの7人で乗っており、美子達4人は、僕のところになぜかよってくる。そんな僕を光輝は睨みつけ、アイザックさんは、ため息をついている。
(誰か助けてくれないかな?)
そんなことを考えていると、いつのまにかダンジョンについていた。
僕達は、馬車から降り、アイザックさんのもとにあつまった。
「これからダンジョンに入る。俺の指示に従って行動するように。それと油断だけは、絶対にするな。
わかったか!!」
「「「「「はいっ」」」」」
「それでは、これからダンジョンに入る。」
アイザックさがそう言うと、
「零斗君は、私が守るから安心して。」
「南鳥君、ケガをした時は私をよんでください。すぐなおしに行きます。」
「ゼロ君、危険だから私からあんまり離れちゃダメだよ。」
「ゼロ。私がいるから大丈夫だよ。」
4人は、僕を守ってくれようとしている。普通男子の僕が言う言葉なんだけど、でもありがたい。僕もみんなのためになることをやろう。特に、この4人のために。
「よろしく。僕もできるだけサポートするよ。」
そう言って僕達は、ダンジョンに入っていった。