25.5 グレイアム
美子視点でで行きます。
零斗君の生息がわかってから一週間がたった。
ユリス王女の話では、王女のスキルは二週間に一回しか使えないらしい。
だけど私は生きていることがわかって嬉しかった。それから私は今まで以上に訓練に打ち込むようになった。それは真奈美たちも一緒だった。そのため私たちはレベルがすぐに上がっていった。零斗君を殺そうとした男子はと言うと、
「美子、南鳥が死んで悔しいのはわかるが無理はせずにもう少し楽しもうよ。せかっくだし俺と町にでもいかねーか?」
こんな感じである。クラスの男子はみんな零斗君が死んだと思っているらしい。だから慰めの言葉でもかければ一緒に居られるとでも思っているのだろう。自分たちがやった事がばれてると知らずに。
「ごめんね光輝君、私もっと強くなりたいから」
そう言って私は真奈美たちのところに行った。
次の日、私たち勇者は国王に呼ばれ、国王のいる会見の場まで行った。
大事な話があるらしい。みんな何かと思っていると国王が喋りだした。
「よく集まってくれた勇者達。実は一週間ほど前に行ったダンジョンなのだが国内の騎士に調べてもらうために行ってもらったのだが、どうやらダンジョンに入り口はなくただの石になっていたようだ」
⋯⋯⋯⋯⋯⋯えっ?
「国王様どういうことですか!?」
そういったのは騎士団長のアイザックさんだった。
「私にもわからん。図書館で調べてみたが一つしかわからん。その一つが攻略してダンジョンの中にある宝を手に入れ転移するとあったがこれが本当かもわからん」
それを聞いた時私はもしかしたらと思った。周りを見てみるとどうやら真奈美も亜沙子も姫乃もわかったらし。
しかし確認する間もなく国王が話し出した。
「それでなのだが、本来ダンジョンの中で実戦をしてもらい強くなったら魔族と戦ってもらおうと思ったのだがそれもできなくなった。そこでだが実は、この国の隣の国で一ヶ月後に魔族以外の種族で行われるグレイアムというバトル大会があるのだが君たちに出てもらいたいと思う。アイザックにはその大会で優勝できるだけの力をつけてもらいたいと思う。できるか?」
「了解しました」
「それでは頼む。話は以上だ。今日はゆっくり休むが良い」
そう言って国王は会見の場を後にした。今日は訓練もなかった。
その日の夜、私たちはまた零斗君の部屋に訪れた。ユリス王女によばれたからだ。
「美子ちゃん、今日も男子達が話しかけてたけど大丈夫?」
「うん。何とか逃げ切れたよ。みんなは大丈夫だった?」
私は気になって聞いてみると、
「私は部屋ですぐにねました。」
と、真奈美が言い、
「私は男子がどこまでも付いてきたから、女子トイレに入って中まで来た男子はほかの女子に怒られたわ」
と、亜沙子が言い、
「私も付いてきたから、『なに?』って聞いたら、『俺はあなたの騎士、どこまでもお供します』なんて言ったから、『きもいし目ざわり、早く消えて』って言ったら泣いてどこかに行った」
と、姫乃が言った。
最後のはみんな笑いを堪えていた。
みんな落ち着いた時ユリス王女がやってきた。
「ユリス王女。話って何ですか?」
「皆さん夜遅くに申し訳ありません。実は、私のスキルの愛人探索のレベルが上がったんです。それで能力なのですが、二週間に一回しか使えなかった能力が一週間に一回になりました。」
「「「「!?」」」」
その時私たちは喜びのあまりこえがでまかったがとにかく嬉しかった。早速使ってもらったら、零斗君の体温以外にも四つの体温があったらしい。気にはなるが零斗君が生きている事が今は嬉しくそのまま解散になった。それからいつも以上に訓練に気合が入った。