24 レグレスの強さ
「ゼロト君。旦那様ってどういうこと?」
「ゼロ様はいつ、そこの新しい女性と結婚されたんですか?」
知音は笑っているが、目が笑っておらず、エミは黒いオーラを出している。
(この二人は俺達が結婚したと思っているのだろうか。誤解は早いうちに解いてたほうが良い。)
俺が二人の誤解を解こうとしたが、
「結婚するなら私たちに先に言ってよ」
「そうです。お祝もできないじゃないですか」
「⋯⋯⋯⋯⋯え?」
どうやら俺が結婚することはいいらしが、先に言わなかったことに怒っているらしい。
「いや結婚してないから」
「なにをいっとるんじゃ。旦那様!」
俺が反論するとレグレスが話に入ってきた。
「妾は魔剣じゃ。そう簡単に使える者などおらん。しかしお主は妾を持つことができた。それに、魔剣にとって自身を持つことができる人間はもう契約者じゃ。」
「だったら何で『旦那様』ってよぶんだよ」
「契約は人間でいうところの結婚だからじゃ」
「なら仕方ないか。知音、エミいいか?」
「私たちはいいよ」
「それにゼロ様の魅力をわかってくれる人は多いほうが私たちも嬉しいです。」
「というわけだ、これからよろしくレグレス」
「私は知音って言うの。よろしくレグレス」
「私はエミです。よろしくお願いしますレグレスさん」
「よろしくなのじゃ」
「早速で悪いんだが、レグレスステータス見せてくれるか」
レグレスは困った表情いった。
「妾にステータスはないのじゃ」
「ない?どういうことだ?」
「妾は魔剣じゃから魔剣の能力しかないのじゃ」
「とりあえずその能力を見せてくれるか?」
「わかった」
俺はレグレスの能力を見た。
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魔剣レグレス⋯⋯⋯魔剣。使い手に固有魔法【魔装】【魔器】を覚えさせる。使い手の闇魔法の威力を上げる。
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魔装⋯⋯⋯魔法を身にまとうことができる。
魔器⋯⋯⋯武器に魔法をまとうことができる。魔法で武器が作れる。
「これ、強くねーか」
「レグレス、すごい」
「驚きました」
俺達はレグレスの強さに驚いた。レグレスは胸を張っている。
「旦那様。妾は久々に外の世界に行ってみたいのじゃ。ほめるのは外の世界でしてくれ」
「⋯⋯⋯わかった」
俺は褒めてもらえる事を前提に話しているレグレスに呆れながら歩こうとした瞬間部屋の中が光った。
俺達は反射的に目を瞑り手で押さえる。光が収まったかのように感じたとき一人の少女が立っていた。
「会いたかったです。零斗先輩」
その少女は俺の高校の後輩だった。