14 邪神エミ
アルダナの召喚した女の子は、小学校3年生ぐらいの女の子だった。しかし、顔はうちの高校の美少女四天王に負けないくらいよかった。
「この子が、南鳥 零斗君に加護を与える邪心の神です」
「邪心の神?他の神のように名前はないのか?」
「はい、私には名前がありません。ですので、南鳥様、私に名前を与えてください。」
どうしよ~、俺、ネーミングセンスないんだけど⋯⋯⋯
「私は南鳥様が付けてくれるならなんでもいいです」
「考えていること読むな!!
⋯⋯⋯まぁそれはいいとして、本当に俺が付けていいの?」
「はい」
「変な感じになるかもしれないけどいいのか?」
「むしろ南鳥様が付けてくれたら嬉しいです。」
「そうか、じゃあ⋯⋯⋯⋯⋯⋯エミなんてどうかな?」
「エミ⋯⋯⋯⋯⋯⋯エミ、うん、エミ⋯⋯⋯私は今日からエミです。よろしくお願いします。南鳥様。」
「あ~、その南鳥様っていうのは、やめてもらえないか?」
「申し訳ございません。なんとお呼びしたら⋯⋯⋯」
「好きなように呼んでいいよ。」
「わかりました。それではゼロ様と呼ばせてもらいます。これからよろしくお願いします。ゼロ様」
そう言ってエミは、最高の笑顔で微笑んでくれたら。
「南鳥君、私も下の名前で呼んでいい、私のことも知音でいいから」
「別にいいよ、知音さん」
「呼び捨てでいいよ。」
「と、⋯⋯知音」
「ありがとう、ゼロト君」
「あのー、そろそろいいですか?」
いままで黙り込んでいたアルダナが口を開いた。
「なんだ?」
「そろそろ時間です。これよりあなた方を元の場所に送るのですが、この子⋯⋯⋯エミも連れて行ってくれませんか?」
「なんでだ?」
「彼女はあなたと居たいといっているのです。そこでゼロト様に頼んだのです。」
「別にいいぞ。これからよろしくま、エミ」
「こちらこそよろしくお願いします。ゼロ様」
その後、俺達はイーリスに案内され魔法陣のところにたった。
「ゼロト様、これは私からのささやかな贈り物であり、ほんの気持ちです。受け取ってください」
「「あっ!!」」
そう言ってアルダナは俺にキスをしてきた。
とても濃いキスだった。
数十秒したらやっと離れた。
「俺にとって初めてだったんだが」
「私も初めてですよ、続きはまた今度しましょう」
そう言われた瞬間、俺達は元の場所に戻っていた。
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「アルダナ様、よかったのですか?」
「何が?」
「南鳥さんに最高神の加護を与えて」
「いいのよ、私が彼を好きになってしまったのだから」
そう言って、アルダナは姿を消した。
「南鳥 零斗。不思議な男です。今度はぜひお話をしてみたいです」
そう言って、イーリスも姿を消し、境界には誰もいなくなった。
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