テンプレ否定派エッセイがオナニーな理由
テンプレ否定系のエッセイをよく見かけるが、それらは全く意味の無いオナニー的な文章ばかりだ。
なぜなら彼らの文は自分の言いたいことを書き連ねただけのものであり、最初から同じ思想の持ち主でなければ賛同しかねる内容だからだ。
彼らの感想欄を見るがいい。テンプレ擁護派による否定的かつ攻撃的な意見が多く書かれているから。
テンプレ否定派の思想的なエッセイは、脱テンプレ、テンプレ否定仲間を増やすようなものが望ましい。テンプレにしか興味ない誰かの目を見開かせるような物でありたいのにそうでないエッセイが多すぎる。
彼らの何がいけないのか、具体的に説明しましょう。
・ 攻撃的で排他的な冒頭
彼らは一様に「テンプレなんてコピペと同じ」と言います。
異世界行って、チート貰ったり目覚めたりして、冒険者になって俺TUEEE、奴隷買ったりしてハーレム。異世界人でも簡単に登録できて他の国にも支部がある冒険者ギルドってなんだよ? そんなお手軽登録で手に入る冒険者って立場が身分証明になるわけないじゃん。
言いたいことは分かります。
ですが、そういった「攻撃的な冒頭」はテンプレ肯定派の読者に反感を持たせます。その先の文がいかに素晴らしくとも、最初に反感を持たれると意味がありません。
嫌いな人間の言葉は素直に聞けないものです。テンプレを否定するように書くのではなく、テンプレによるマイナス点を修正するような言い方が望ましい。善意を表に出すのです。
テンプレを否定するにしても、出来るだけやんわりとした、反感を持たれない文章で書き出しましょう。
ネガティブキャンペーンが有効なのはアメリカなどであって、日本では受け入れがたい行動なのです。
タイトルや冒頭に突っ込みを入れたアナタ、つまりはそう言う事なんですよ。
釣りに引っかかってくれてありがとうございます、と返しておきます。
・ 曖昧な要求
テンプレ否定派なので、彼らはテンプレ以外を書くように、異世界物以外を書くように要求するわけです。ランキングに多様性を、と言うのですね。
ですが、それはとても曖昧な提案なのです。
どんな話を書けばいいのか、テンプレ作家には伝わらないのです。
逆にテンプレ的な話を肯定した場合、その指定は具体性を強く持ちます。
異世界行って、チート持って俺TUEEE。シンプルですねー。
ですがテンプレ以外と言われても、テンプレ以外って何でもできるって事で。はっきり言えば、テンプレを書くなと言ったところで何をすればいいのか分からんのです。
推理小説でも書きます? 歴史小説? 近未来が舞台のSFでもいいですよね? そのどれを書けと言っています? そのうちのどれでもいいというのは要求の放棄ですので、私なら無視してテンプレにします。
曖昧な要求では、「じゃあこんな話を書こう」って気になりませんよ。
まずは、要求を絞りましょう。
具体的な要求なら応える人が出るかもしれませんよ。
・ 異世界設定の否定
異世界物を否定するのは止めましょう。
正直なところ、現代日本を舞台にした小説だろうと、そこは異世界なのです。ノンフィクション以外は現代日本と齟齬はあります。
魔法もスキルもステータスも無い。冒険者ギルドだってないし、法律は日本のそれを完全に適用。風俗、常識だって同じ。
だから?
話に出て来る人は、現実に居ますか? 起きた事件は、現実の事件ですか? そして何より、適用された設定について、読者は知っていますか?
架空の人物、架空の事件、読者の知らない設定の話。現代を舞台にしようとこれだけ揃ってしまう事もあるのに、現代なら良くて異世界がアウトと言うのはただの好みの問題です。
下調べが必要なのは、設定の練り込みが必要なのは、現代だろうと異世界だろうと変わりません。
現代ものを簡単な設定の話だと思うな。
小説を書く事を舐めるな、です。
それでも異世界物を嫌う人は、現代舞台のものが読みたいと言うべきでしょうね。ここは日本で、アメリカじゃありません。ネガティブキャンペーンなんて眉を顰める気持ちの悪い行為なのです。
ネガティブな言葉ではなく、ポジティブな言葉で。現代が舞台の優位性を語り、その魅力で作者に訴えかけるべきなのです。
現代が舞台の優位性とその良さを伝える言葉も無く異世界物を否定するようなら、それは小さい子供の我儘とそう変わりませんし、みっともないのです。
かっこいい、人を魅了できる言葉をひねり出してください。
・ 総論。
彼らは否定するばかりで、生み出そうとしているわけじゃないのだ。
そしてそれが個人の感情であるにもかかわらず、まるで世界の総意の如く大きな声で囀る。
きっと、ただ自分の思いの丈をぶつける事しかしていない。読み手の事を考え、誰かの心を動かそうとしていないのだ。
彼らのエッセイは、彼ら自身の中だけで完結している。
だから彼らのエッセイはオナニーなのだ。
他人に伝わる言葉で、伝えようとする気持ちを持ってエッセイにしてください。